2月16日 日曜日
●雪の上に足跡が残っている。
けもの道ということばがふと頭に浮かんだ。
もちろん、街の住宅地だ。
けものがでるわけがない。
もっとも、絶対にでない。
とはいいきれない。
数年前、クマが出て大騒ぎになったことがある。
街の中心から数キロ離れると、鹿やウサギ、猿がでるのはさほど珍しいことではない。
●足跡は雪が解けかけているので、握りこぶしくらいになっている。
塀の外からつづいている。
塀の下部は風通しがいいように大きく空いているので、裏の空き地が見える。
点々とつづいている足跡は外猫のものだ。
●わが家では黒猫のブラッキと生活を共にしている。
可哀そうな野良猫を家にいれてもいいのだが、ブラッキが怯える。
外の厳しい生活を知らない飼い猫だ。
他の猫と接触するのがこわいのだろう。
●「外猫ちゃんが、きたらしい」
「子猫かしら。シルバーがじぶんとそっくりの子猫を産んだのよ」
「おれは、まだみていない」
「だいぶおおきくなって、もう母子の区別がつかないの――」
●足跡は、いつもカミサンが餌皿をおいておくあたりまでつづいていた。
●この寒さ、雪の中を餌をもとめてきたのだろう。
今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
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塀の外からつづいている。
塀の下部は風通しがいいように大きく空いているので、裏の空き地が見える。
点々とつづいている足跡は外猫のものだ。
●わが家では黒猫のブラッキと生活を共にしている。
可哀そうな野良猫を家にいれてもいいのだが、ブラッキが怯える。
外の厳しい生活を知らない飼い猫だ。
他の猫と接触するのがこわいのだろう。
●「外猫ちゃんが、きたらしい」
「子猫かしら。シルバーがじぶんとそっくりの子猫を産んだのよ」
「おれは、まだみていない」
「だいぶおおきくなって、もう母子の区別がつかないの――」
●足跡は、いつもカミサンが餌皿をおいておくあたりまでつづいていた。
●この寒さ、雪の中を餌をもとめてきたのだろう。
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