田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

レッドダビーのルナに触れていると。癒される。 麻屋与志夫

2023-05-19 21:56:01 | ブログ
5月19日
ためらいがちななにか救いを求めるような手のひらが、
ルナのやわらかなレッドダビーの体に触れた。

かすかに苦悩がうすらぐような兆しがして、わたしはそのままルナに触れていた。

「便座のなかはゲリラ豪雨だ」と妻にジョークで報告する気力はあったものの、
暗黒の中におちこむようにルナとともにベッドにころがりこみ、
えもいわれぬ恐怖におそわれそこからぬけだそうとルナにすがっていたのは、
父が直腸癌で下痢をつづけて、
部屋中父の排泄物の臭いがみちみちてくる過去の悲惨な生活を思いだし、
それがいま現実のものとなったらどうしょうと、
意識が過去に飛び破局がおとずれるのか、
この歳まで生きてこられたのだから余り生に執着しないほうがいいいと、
わたしをつつみこむような恐れと戦う気力を、
ルナのあたたかなはだざわりからうけとっていた。

ルナにはとかく萎えがちなわたしの気力に精気をふきこんでくれるような、
癒しの効力があるのだと悟っていた。

麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
ブログで未完の作品は、カクヨムサイトで完成しています。
カクヨムサイトはこちら
角川のbookwalkerーにも載っています。
 

  今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。







愛猫ルナに癒される日々。麻屋与志夫

2023-05-19 07:54:43 | ブログ
5月19日 金曜日
寝室がそれだけではない。
まず壁際に本棚が並んでいる。
机がある。それも三か所にある。
どちらかといえば、書斎を寝室にしたようなものだ。
ソファがある。
過日。ルナがその上で寝ていた。
ほとんど同じような色なのでわからなかった。
妻と「ルナルナルナ」
いくらよんでも返事がない。
ところがソフアでぐっすり眠っていた。

昨夜はおおさわぎ。
いつもならわたしたちの呼びかけに応じて、どこからともなく現れるルナ。
それが、いっこうに姿を見せない。
知らぬ間に、外庭にぬけだしてしまったのか。
二階でこの暑いのにねているのか。
家の隅々まで探したがいない。
あきらめかけていたら、
わたしのベッドの頭の先にあるイチゴの箱のなかから、
ヒヨッコリかおをだした。
老夫婦にとってルナは子供も同然。
食事も寝るのも一緒だ。

先日は激しい下痢に悩まされた。
くるしかった。
ルナにさわっていると、
不思議と苦しみがうすらいだ。
ルナはあと15年は元気に生きているだろう。
三人一緒にあの世にいきたいわ。
と妻がいう。
そうするとわたしが105歳。
妻が100歳。
頑張らなくちゃ。



麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
ブログで未完の作品は、カクヨムサイトで完成しています。
カクヨムサイトはこちら
角川のbookwalkerーにも載っています。
 

  今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。