ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

日弁連の講演記録 - 3 ( 事実は諸刃の刃 )

2021-05-17 15:18:36 | 徒然の記

   1. 改憲の手順と現段階  

         2. 自・公与党案の主な問題点 

   3. 公務員・教員の運動規制

   4. 改憲派にとっても、平坦ではない 

   5. 反対運動の展望

 上記大橋氏の講演の3項目まで、終わりました。本日は4項目目からです。

  〈 4. 改憲派にとっても、平坦ではない 〉

        4. の中身は、  (1 ) ワンパッケージ方式 」と  (2) マスコミ規制の撤廃は想定の範囲、と二つに分かれています。

      (1)  ワンパッケージ方式・・

    ・改憲派の一番の狙いは、ワンパッケージ方式である。全体をまとめ○か×をつけさせたいのが本音だ。

    ・世論調査で、漠然と改憲の意向を聞くと、賛成の意見が過半数と出ることが多い。

    ・9条だけ取り出して聞くと、変えない方が良いという結果が出る。

    ・毎日新聞の調査では、62%の者が9条を変えない方が良いという結果が出ている。

    ・憲法改正につき条文ごとに○×を問うと、極端な場合9条だけはしないという可能性もないわけではない。

    ・改憲派の一番の狙いは9条だから、それでは何のための改憲かということになる。

    ・したがって改憲派は、さまざまな形で9条の変更策を弄する。ワンパッケージ方式もその一つだ。

 内輪の会議なので、ここまで踏み込んだ話ができるのでしょうが、氏の講義録を読むと目から鱗の思いでした。隠されている事実というのは、まさに「諸刃の刃」です。

 政府がオブラートに包んでいるものを、反日左翼団体の日弁連に教えられ有り難いと感じる矛盾も、「諸刃の刃」ならではの話です。ワンパッケージ方式がそういう意味なら、改憲派も反対派もこれをもとに対策が立てられます。

   ・結論から言えば、改憲派が用意している法案の中には、正面からは書かれていないようである。

   ・国会が改憲発議をする時に決めようという形で、先送りされているようだ。というより、先送りせざるを得なかったというのが改憲派の本音だ。

   ・ワンパッケージ方式となると改憲派の狙いが露骨になり、国民から反発が出る。やり方が姑息だとか、ずるいとか内容以前の問題になる。

   ・国民投票法が、ワンパッケージ方式で成立したという仮定の上で言えば、中身も手続きもひどいということになる。

   ・我々の運動は、中身がひどい」という宣伝だけでなく、一括投票ならまとめて×をつけましょうという運動になる。

 これは今から16年前の、平成17年の話です。反日左翼団体日弁連は、「国民投票法案」が公になる以前から、懸命に対策を立てていたのです。「9条だけは死守する」と、公言していたのに、たった2年後の平成19年に、安倍総理が「国民投票法」と「憲法審査会を」一気に成立させました。

 これでは、彼らが激怒するはずです。なりふり構わない安倍政権への批判は、こういう背景があったのかと、これもまた「目から鱗」です。

 何をしなくても批判攻撃の対象になる安倍氏には、昭恵夫人という珍しい人が伴侶でした。氏自身が「家庭内野党勢力」と述べていたように、夫人の言動は「反日左翼」そのままでした。

 森友学園問題だけでなく様々な話題を提供し、反日マスコミの「安倍おろし」に協力していました。私にとって安倍総理は偉大な総理なのか、愚かな宰相だったのか、今でも不可解なままです。

 話が横道へ逸れましたので本題に戻りますが、奇しくも氏の講話も余談になっています。

   ・これは余談だが、改憲派はEU憲法のように国民投票で否決されるのを恐れ、本音では国民投票をなくしたいと思っている。

   ・さすがにこれはできないので、改憲の提案を国会議員の3分の2でなく、過半数でやるというようなことを考えている。

   ・とりあえず「9条」、次に「公共の福祉」を「公の秩序と公益」に変えるなど、狙いとする改憲条文を優先する。

   ・他の条文については場合によっては先送りをし、次の改憲に回すことも考えている。

   ・そのため彼らは、厳しい手続きを緩めてどんどん改憲をしたいと思っている。最初の改憲の後は、何でもできるようにすることを考えている。

   ・条文もまとめ、改憲手続きも含め一度に変えるには、ワンパッケージ方式にしたい。これが改憲派の本音ではないか。

 政府が実際にどこまで考えているのか、国民に伝わってきませんので、反日左翼の日弁連の話でも、私たちには参考になります。

 共産党との強い関係があるだけでなく、立憲民主党、国民民主党の議員も日弁連と情報共有をしていますので、まんざら捏造話ではないと思います。知るほどに厄介な日弁連ですが、悲願の「憲法改正」ためには、敵を知るブログをやめるわけにいきません。

 次回は、

   (2) マスコミ規制の撤廃は、「想定の範囲」・・・です。

コメント (2)
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