「国民投票法」と「憲法改正」は密接な関係にありますから、報道も詳しくなると複雑になります。詳しくされると国民に分かりにくくなり、その分情報操作が容易になります。
手元にあるスクラップ帳で、一番詳しい直近の記事を 3件見つけました。いずれも千葉日報に配信された、共同通信社の記事です。
1. 令和2年11月27日 2. 令和3年4月6日 3. 令和3年5月1日
「国民投票法」は、平成30年6月に自民党が国会に提出しましたが、野党の反対で一度も審議されず、令和2年11月26日 の国会で初めて審議入りしました。
令和3年になるまで、なぜ報道されなかったかと言いますと、野党、特に立憲民主党の反対で、審議入りできない状態が続いていたからです。「武漢コロナ」による外出制限や、国民への要請など緊張の日々のせいもあり、政府も野党もマスコミもこちらの方に関心が向いていました。
マスコミの報道も少なさも分かりますし、私が「国民投票法」について知らなくて当然なのかもしれません。泥縄式ですが、スクラップ帳の記事を手がかりとして、今日から勉強開始です。
「国民投票法」も「憲法改正の審議」も、「衆議院憲法審査会」で行われますので、まずは「衆議院憲法審査会」について調べました。
・「衆議院憲法審査会」が最初に作られたのでなく、「憲法調査会」が先に作られ、「憲法調査会」を設置するために、「国会法の一部を改正する法律」が制定されていました。( 小渕内閣 )
・この法律を元に衆参両院に、「憲法調査会」が設置されています。( 小渕内閣 )
・これでもまだ「衆議院憲法審査会」は、設置されていません。
・「衆議院憲法調査会」が、「憲法改正手続法について、早急に整備すべきである」とする意見を中間報告書として、衆議院議長に提出しています。
・これに基づき、自民・公明両党と民主党が、それぞれの「憲法改正国民投票法案」を衆議院に提出しています。( 安倍内閣 )
・この「憲法改正国民投票法案」は、現在報道されている「国民投票法」ではありません。
・そしてこれは、「日本国憲法の改正手続に関する法律」と名前を変えて、平成19年に制定されています。( 安倍内閣 )
・この法律に基づいて、現在の「憲法審査会」がやっと衆参両議院に設置されました。( 安倍内閣 )
・現在審議されている「国民投票法」は、この時設置された「衆議院憲法審査会」で、初めて審議されているということになります。
調べた結果を、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々のため要約しましたが、平成11年に「憲法調査会」が作られてから、平成23年の「憲法審査会」となるまで、12年かかっています。
民主主義政治には、見えない「手間」と「時間」が、かけられているのだと教えられました。マスコミは、「国民に情報をきちんと伝えない」と批判しましたが、こんなに面倒ではキチンと伝えるのも簡単でありません。マスコミの苦労の一端が、分かりました。
次に、「衆議院憲法審査会」の議員について、党別人数を調べました。
自民党 30名 立憲民主党 12名 公明党 3名
共産党 2名 日本維新 2名 国民民主党 1名 ( 計 50名 )
役職者の内訳は、会長 1 名、幹事 9 名、委員 40名となっています。会長は自民党の細田博之氏ですが、幹事は自民党が6名、公明党が1名、立憲民主党が2名となっており、全体的には圧倒的に自民党の議員が占めています。
国会での法案審議状況を簡単に述べますと、常に反対しているのが立憲民主党と共産党です。自民党案に賛成しているのが、日本維新の会と国民民主党で、どっちにもいい顔をしているのが、公明党です。
自民党が圧倒的多数を占めながら、どうして審議が中断したり、これほど時間がかかったりするのか。不思議な気もしますけれど、ちょっと考えますと不思議でも何でもありません。
国民の信任を得ながら、自民党の中に、反日左翼野党の意見に傾く議員がいるからです。いわゆる「獅子身中の虫」ともいうべき議員たちです。誰がそうなのかは、過去のブログで述べて来ましたで省略し、次回に全議員の名前を紹介します。
皇位継承を検討する「有識者会議」の時もそうでしたが、マスコミの報道を理解するため、あるいは騙されないためには、私たち国民もこれくらいの事前準備が必要なのかもしれません。
明日の日本のために、大切な「国民投票法」です。我慢と忍耐を厭わない方は、次回も「ねこ庭」をご訪問ください。
アイスバーグ、ロココ、ドルトムント、コーネリア、ホワイトメディーーランドと、薔薇が満開です。
