ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

自民党は、本当に保守政党なのか -7 ( 沖縄には、闘う保守がいない )

2020-10-26 11:13:44 | 徒然の記

 「自民党は、本当に保守政党なのか」と表題をつけ、今日までブログを綴ってきました。日本がいつまでも、戦後レジームから脱却できず、「普通の国」に戻れないのは、大東亜戦争 ( 第二次世界大戦 ) の敗北が原因です。

 勝利した連合国軍 ( GHQ ) に統治され、二度と連合国を脅かさない国とするため、軍が解体されました。軍を世界最強たらしめた、日本の文化と歴史も、徹底的に破壊されました。この時、GHQが利用したのが、元々日本の中にいて、戦前に弾圧されていた左翼勢力でした。つまりこれが、「トロイの木馬」の一つです。

 左翼は戦前の言葉で言えば、「国体を破壊する危険分子」であり、「赤」でした。マルクス主義を信じる赤の人々は、「人間平等」を信じていますから、当然「皇室」の存在を認めません。「金持ちも貧乏人もいない、搾取のない社会」「理想社会」が、マルクス主義を実現すれば出来ると、信じていました。

 資本主義の初期段階では、資本家と呼ばれる起業家たちが、金儲けのため人間を酷使し、泣き寝入りさせていましたから、マルクスの理論は、「希望の光」でした。そしてこの思想を信じる人間は、社会を転覆する「危険分子」として、政府に弾圧されました。

 今更繰り返すまでもない話ですが、私が息子たちに言いたいのは、「戦前と戦後のマルキストは、別人だ。」と言うことです。「本物」と「偽物」と言う言葉がありますが、私は戦前のマルキスト、つまり社会主義者を「本物」だと思い、幾ばくかの敬意も払っています。「赤」と言うレッテルを貼られると、警察に引っ張られ、拷問を受け、命の保証がありませんでした。それでも彼らは、社会主義思想を、命がけで信じていました。

 戦後の社会主義者は、GHQの力で合法化され、しかも日本破壊のための道具になりました。彼らには命の危険がなく、デモをしても、過激な意見を述べても、自由が保証されました。だから彼らが「偽物」だと、言うのではありません。戦後しばらくは、命がけで生きてきた「本物」の彼らがいたからです。

 第二次世界大戦後、共産党に支配されるソ連が台頭し、中国が生まれ、北朝鮮が作られるにつれ、「希望の光」だったマルクシズムが、結局は、国民を弾圧する全体主義の、共産党独裁国家しか作れないのだと、多くの人々が感じるようになりました。共産党の支配する国は、「平和の国」でもなく、「人類愛に満ちた、平等の国」でもありませんでした。

 そう言う事実を、日本の国民が知るようになった現在でも、頑固に社会主義を信じ、日本を作り替えようとする人間たちを、私は「偽物」と呼ぶのです。彼らは、信念のため反政府活動をしているのでなく、日本を良い国とするため、国会で騒いでいるのでもありません。

 彼らは、大切な自分の国を否定し、国を思う庶民を否定し、中国や北朝鮮のような、共産党の独裁政権を作ろうとしています。自分の国を愛することもなく、愛国の庶民を敵視しています。私がブログで批判する、「反日・左翼」「獅子身中の虫」「駆除すべき害虫」と言うのが、この「偽物」たちなのです。

 今頃、なぜこんな分かり切ったことを、再確認するのかといいますと、これを理解しない人々が、多くいると分かったからです。簡単な例を言いますと、前回のブログで報告しました、朝日新聞の大ウソに騙され、全国の市町村議会がした、「政府弾劾決議」がそれです。

 「市町村議会にいる、自民党議員が眠っているからです。」と、私は言いました。しかし、この危機意識のない、歴史の勉強もろくにしていない、愚かな議員を、誰が選挙で当選させたのでしょう。市民であり、町民であり、村民である私たちが選んだのです。

 本当は、ここまで言うべきでしたが、少し婉曲な叙述とし、遠慮をしました。いわばこれも、つまらない「忖度」です。議員だけの責任であるはずがなく、選んだ国民の方にも同じ責任があると、ハッキリ言うべきでした。大阪の自民党市議会議員のことだけでなく、これから述べる沖縄市議会についても、他人事でなく、私たち自身の問題だと、そう言う気持ちで望みます。

 平成30年3月に沖縄県議会で、「オスプレイによる落下物に関する、抗議書」が、全会一致で可決されたことがありました。オスプレイからの落下物防止に対し、米軍と政府は、もっと本気で取り組めという抗議なら、私は当然だと思います。しかし、抗議書の中には、こんな要求が含まれていました。

 「在沖海兵隊を、沖縄から国外、県外へ移動すること。」

 中国による侵略の危機が迫っている時に、全会一致で自民党までが、こんな決議をしました。

 中国は尖閣の領海に、最初は漁船と称する工作船で侵入して来ました、次には公船で来て、やがて軍艦もやってくるようになりました。今では潜水艦を潜らせ、領海周辺を航行させている。いくら公海に当たるとはいえ、日本の領海のすぐ近くを、潜った潜水艦が通るのは、世界の常識では戦闘行為とみなされます。

 中国は、尖閣を自分の領土だといい、最近では、沖縄も中国のものだと言い始めています。沖縄の住民が中国の危機を感じていても、沖縄の新聞は、こうした事実は報道しません。こんな危険な状況にある時、沖縄の議会で、保守と言われる議員が、「在沖海兵隊を、沖縄から国外、県外へ移動すること。」と、どうして全会一致で賛成するのでしょう。

 「沖縄には、闘う保守がいない。」

 と、我那覇真子さんが嘆いていました。念のため、沖縄の県議会で、各党の勢力がどうなっているのか、ネットで調べてみました。県会議員の総数は、48名で、内訳が次のようになっています。

   沖縄自由民主党 19名

        沖縄平和党    8名 ・・・社会民主党と沖縄社会大衆党の連合

   沖縄共産党    7名

   ティーダ沖縄   7名 ・・・立憲民主党

   おきなわ     3名   ・・・ 旧称:  県民ネット 

   公明党      2名

    その他      2名    合計 48名

  認識不足でした。沖縄の自民党議員は、二、三人しかおらず、悪戦苦闘しているのだとばかり思っていましたのに、なんと19名もいます。公明党を加えますと、保守らしき議員は、21名となります。これでは、我那覇さんが、「戦う保守がいない」と嘆くのも、無理はありません

 ならば、沖縄に限らず、大阪でも、保守自民党と言えない活動をしている地方議員に対し、自民党の本部は何をしているのでしょう。共産党を見れば分かる通り、彼らは地方議会の議員の活動も、しっかりコントロールしています。一糸乱れず、「平和憲法を守れ。」「日本の軍国化を許すな。」「自民独裁政権を倒せ」と、叫んでいます。

 一方、自民党の地方議員は、地元では党是の「憲法改正」を語らず、住民の冠婚葬祭に顔を出し、「国会議事堂のバスツアー」参加募集などに、精を出しています。これでは、自民党が、宣伝戦で共産党のみならず、反日野党に負けるはずです。しっかりしろと、言いたくなるではありませんか。

 ( このブログは、今回で終了します。 )

コメント (6)
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