銀座の教文館にレイモン・ペイエの展覧会を見にゆく。
ネットでちょっと調べものしていたら偶然見つけた展覧会、この画家については知らない。
愛をいろいろと描いた画家だ。
この画家が「世界中の人が手をつないだら地球を飾る素晴らしい花の輪ができるでしょう」と画集にかいているようにひたすら愛を描いている。
しかし愛にも終わりがあるはずなのに、この画家は愛の破局や冷たい世界は描かない。
冷たい風景を描いても「僕が風邪引いてあなたは気管支炎。僕の風邪があなたにうつってあなたの気管支炎が僕にうつればひとつのコップで同じ薬が飲める」などという風景を描く。
その背景にはキリスト教信仰があるのだろう。
「ホテルにようこそ。お泊りは一晩だけ、それとも永遠?」
というように、永遠に続く愛、神のもとでの幸福が意識されているのだろう。
それがこの画家の長所でもあり短所でもある。
潤いのないこの世界に確かにこの画家の絵は荒野に咲く花のように潤いを与えてくれる。
実際会場ではうら若き乙女がうっとりとこの絵を眺めていた。
しかしキリスト教信仰がもはや無力ともいえる。
かつてボンヘッファーの述べたように「神なしで」この世に生きるとするならば、愛とはどうなるだろう。
そこまで考えるのが21世紀の倫理であろう。
残念ながらこの画家は1999年に亡くなった。あのテロも知らずにあの世へ行った、20世紀最後の画家といえるかもしれない。
軽井沢にこの画家の美術館があるという。確かに軽井沢にはふさわしい画家ではある。
ネットでちょっと調べものしていたら偶然見つけた展覧会、この画家については知らない。
愛をいろいろと描いた画家だ。
この画家が「世界中の人が手をつないだら地球を飾る素晴らしい花の輪ができるでしょう」と画集にかいているようにひたすら愛を描いている。
しかし愛にも終わりがあるはずなのに、この画家は愛の破局や冷たい世界は描かない。
冷たい風景を描いても「僕が風邪引いてあなたは気管支炎。僕の風邪があなたにうつってあなたの気管支炎が僕にうつればひとつのコップで同じ薬が飲める」などという風景を描く。
その背景にはキリスト教信仰があるのだろう。
「ホテルにようこそ。お泊りは一晩だけ、それとも永遠?」
というように、永遠に続く愛、神のもとでの幸福が意識されているのだろう。
それがこの画家の長所でもあり短所でもある。
潤いのないこの世界に確かにこの画家の絵は荒野に咲く花のように潤いを与えてくれる。
実際会場ではうら若き乙女がうっとりとこの絵を眺めていた。
しかしキリスト教信仰がもはや無力ともいえる。
かつてボンヘッファーの述べたように「神なしで」この世に生きるとするならば、愛とはどうなるだろう。
そこまで考えるのが21世紀の倫理であろう。
残念ながらこの画家は1999年に亡くなった。あのテロも知らずにあの世へ行った、20世紀最後の画家といえるかもしれない。
軽井沢にこの画家の美術館があるという。確かに軽井沢にはふさわしい画家ではある。