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森本哲郎さんのこと

2005-02-02 19:47:30 | 学問
僕が哲学に興味を持ったのは高校時代。
しかし特定の哲学者の著作を読んだとかそういうことはない、漠然とした関心だ。
森本哲郎さんの「そして文明はあゆむ」という本を読んだことがおおきい。
知的好奇心を大いにそそられる刺激的な本だったことをよく覚えている。
大学に入って森本さんのことをよく調べた。
実に幅広いジャンルにわたって教養をお持ちになったすばらしい方だ。東大哲学の出身だが専門バカにならない。
与謝蕪村についての本、言葉についての本、ウィーンやサハラについての本、信仰についての本数えていけばきりがない。
その理由のひとつに森本さんが世界中を旅していることがあげられよう。
生涯ケーニヒスベルクにとどまったカントとは対照的な生き方だ。
どちらがいいというのではない、ただ僕は森本さんの生き方にあこがれる。
森本さんはその後東京女子大の教授になったが、彼の講義を聴けた学生を羨ましく思う。
その森本さんの本がいまやブックオフで105円で売られているのはなんともさびしい。