だらだら日記goo編

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あーととらいあんぐる

2009-10-31 23:40:07 | インポート
港区にはいろいろなアートトライアングルがあるらしい。
一般的にアートトライアングルの名前で知られているのは、国立新美術館、サントリー美術館、森美術館だが、
東京新聞のキャンペーンによると、大倉集古館、泉屋博古館分館、智美術館も近いので、11/1-12/13までスタンプラリーをやるという。
大倉の根来、泉屋の幻の京焼、智美術館の藤本能道を制覇して3館のスタンプを集めれば、各館オリジナルのポストカードがもらえるという。
しかしながら問題もある。
対象者は有料入場者に限るときた!
つまり、ぐるっとパスや招待券入場者は入らないのだ。
すると智美術館は1300円、大倉は1000円はらわねばならない。
どうもこちらの、あーととらいあんぐるという平仮名の共同企画はかけ声だけに終わりそう。
さて今日は明治神宮宝物展示室の特別展、菱田春草へ。
36歳で病に倒れた春草の回顧展。
なぜ明治神宮かというと、展示されている、雀に鴉を明治天皇がご愛顧されたからという。国立近代美術館所蔵の屏風だ。
その他、東京美術学校時代の、羅漢にはじまって、横山大観との合作、インド滞在中に描いた、弁財天、アメリカ滞在中に描いたと推測される、夜桜とか展示数は物足りないが久しぶりに日本画の醍醐味を味わった。
図録がコンパクトながら秀逸なのもよい。
いつもは宝物展示室の入り口に明治神宮のビデオが流れているのだが、なぜか今回はビデオがなかったのが惜しいくらいか。
今日から後期展示が始まりました。


ぐるっとパスは

2009-10-27 23:27:52 | インポート
今日三井記念に行って、だいたい9/1に購入したぐるっとパスは使い終わった。
記事にしていないが行ったのは
出光美術館、中国の陶俑に始まって、
三鷹市美術ギャラリー、世界をめぐる吉田家四代の画家たち
八王子市夢美術館、魯山人の宇宙
東京オペラシティアートギャラリー、鴻池朋子、インタートラベラー
東京都写真美術館、コレクション旅へ
東京都庭園美術館、パリに咲いた古伊万里の花
ニューオータニ美術館、浮世絵にみる江戸モード
であった。
五島美術館、伝えゆく典籍の至宝とか武蔵野市吉祥寺美術館、写真と民族学とか調布市武者小路実篤記念館の秋の
特別展にも足を運びたかったがタイムアウトだ。
さてこのぐるっとでパスが終了したらだが、次のパスを買うのは控えようと思っている。
招待券がいろいろ入るのでそれですきなところに行こうと思う。
だいたい新しい美術館の開館やらリニューアルオープンやら大型企画展が相次いで、なんか従来の美術館は閑古鳥が鳴いている風情がある。
僕か行ったときのサントリーなんかもそうだった。
お客があまり来ないならぐるっとパスで無料入場を許可しないで金をきちんと取ろうと考える美術館が出てきても不思議ではない。
智美術館がそうで、次回の展覧会は特別展につき、ぐるっとパスは使えませんときた。
まあそれも仕方ないかもしれない、ぐるっとパスに加盟する美術館が減らないことを願うだけだ。


もうボルゲーゼ

2009-10-19 23:10:55 | インポート
吉祥寺の駅には美術展のポスターがいろいろ並んで楽しませてくれる。
なぜか横須賀美術館のポスターが貼られていたこともある。
今日行って驚いたのだが、もう東京都美術館のボルゲーゼ展のポスターが貼られている!
まだトリノエジプト展が終わって、次は冷泉家、それが終わって来年の展覧会の話なのだが何とも気が早い。
しかし気が早いのは駅貼りポスターだけではないようだ。
今日発売の週刊ポストには、プレゼントコーナーにボルゲーゼ美術展、東京、京都両会場のチケットをプレゼントする
とある。
ついでにプレゼントコーナーには、人間国宝美術館のチケットプレゼントもある。湯河原にある美術館だ。
しかしもうボルゲーゼについて考えるのもいささか気がはやすぎる。
再オープンした、山種とか根津に行くのが先だ。
先週続けて山種と根津を訪れた。
山種は広尾に移り、速水御舟の展覧会だが、大きな作品、未完の大作「婦女群像」なども展示してあるためか、さほど展示場の面積が広くなった印象はない。
御舟が人物画を志したのはヨーロッパに渡ってからというのが面白い。それまでは琳波の影響とかが強いようだ。
山種の顧問は山下裕二さんだが、御舟の罪として、線描を無視した塗る日本画を描いたことをあげておられた。
一方の根津は、昔の地に再オープン。
こちらは実にゆったりしたスペースになった。
全部で六つの部屋をもち、一階と二階に展示場が分かれる。
第一展示場が企画展示場ということで、今回は国宝、那智滝図と自然の造形、第二室は古筆、第三室は仏像、二階に上がって、中国の陶磁器、お茶に関する展示があった。
庭園もよく整備され、ゆっくりと鑑賞ができる。
根津も山種も1200円だが、僕は根津に軍配をあげたい。
浅草には11月にアミューズミュージアムがオープンする。
やはりボルゲーゼを考えるのはまだ先で良い。


絶対者のまなざし

2009-10-13 23:13:59 | インポート
ハイデガーやニーチェ、現象学関係で優れた業績を残し、東京大学教授、放送大学教授を勤められて昨年なくなった
渡邊二郎さんの放送大学最後の教材となった「自己を見つめる」が一般書籍として販売になった。
渡邊さんは前書きで「私が、本書「自己を見つめる」において、語りかけたいと思っている読者は、そうした優しく
敏感で、傷つきやすい、心豊かな人、慰めもなく、苦しみながら、しかし立派に生きる務めを果たそうとしている人である」と述べ、文献的討論よりも自分の哲学的倫理学的考えを述べることにすると断わって議論を進める。
放送大学教材ということで15章からなるこの本は、経験、時間、孤独、運命、老い、死などと章だてされ、読者に
重いものを突きつけるが、特に著しいのは渡邊さんの宗教的な考えだ。
既に運命の章で「実際、私たちの多くは、自分のことを最もよく知ってくれるはずの神というものを、密かに心の内に抱いて、生活の営みを行っているように思う」とあるが、渡邊哲学の到達点はやはり最後である。
「しかし、私たち自身のうちには、時を超えた不滅の全智を要請する根強い希求が最後の時にいたるまで、燃え盛っていることだけは確かである。それが、人間の生存とその努力を内面から支える根拠をなしている。その根拠への確信が
引き抜かれるとき、おそらく、人間の生存は、その意味と支えを失い、人間自身が、崩壊するであらう。人間の生存の営為が無意味でないためには、その精進と努力のいっさいを移ろうことなく見届け、意味づける絶対者の眼差しがどこかに存在しなければならない。誰もが、自らの心の奥深くに、そうした絶対者の眼差しの影を宿している。そこに、人間の存在の、畏怖すべき尊厳の最終根拠がある」
興味ぶかいのは渡邊哲学の到達点が、カント哲学に近づいたことだ。
カントの道徳法則も神によって与えられるものだ。
カントにとっても道徳法則が行為の動機たりうるのも来世での幸福が神によって約束される限りである。
第二批判の最高善の思想はよく批判されるが、カントにとっては二義的で、義務と言われる最高善と神によって来世で与えられる最高善は区別されなければならない。
それはともかく渡邊さんはもう亡くなられたが、最後にカント哲学に接近したことに偉大な思想家は同じ道をたどるものだとの感慨を禁じえない。


たばこと塩の博物館が面白い

2009-10-12 00:13:24 | インポート
たばこと塩の博物館からダイレクトメールがきた。
これからの展覧会案内だがいずれも面白い!
今やっている、やすらぎのオーストリアが終わると

浮世絵百華、平木コレクションのすべて
が始まる。11/21-1/11だ。
三井記念は慶応義塾大学の浮世絵企画をやっているが、こちらは中央大学125年を記念した企画。平木浮世絵美術館の
名品を展示する前期と浮世絵文化史学を標榜する後期に分かれる。

その次は
ガレオン船が運んだ友好の夢、1/23-2/28
日本メキシコ交流400年記念だそうだ。

岩合光昭写真展が続く、3/13-4/11

その次もまたすごく、阿蘭陀と日本、4/24-7/2
なんと東京新聞が主催だ。
たばこと塩で新聞社の主催する事業があったろうか?
どんな展示になるか期待がふくらむ。

ちなみに入館料は浮世絵とこの阿蘭陀が特別料300円、あとは100円だ、まさにワンコイン。

さて今日は芸大美術館、異界の風景に。
芸大の油絵科の企画展示だ。現職の教官が所属作品に触発されて独自の作品を作るという冒険的企画だった。
だいたい会場への階段にテレビがおかれ、ビデオをやっている。
中村政人、美術と教育プロジェクトだという。
福田繁雄さんや山口昌男さんインタヴューが流れる。
教官作品ではO JUNさんに一番歓心。松道人という人の宮島の絵に触発されたらしい。
しかし松道人とは何者か?インターネットでは中国にこの名前の画家がいるそうだが、わざわざ日本の宮島にきて絵を描くか?
O JUNはこの絵に触発されて宮島を訪れることを決めたという。
なんと面白い話か!
チケットははろるどさんにいただきました。ありがとうございました。