だらだら日記goo編

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いい判決だった

2017-03-25 23:53:31 | 日記
タリウム元名大生の判決は予想通り、不定期形に近い形での無期懲役刑が選択された。
医療刑務所での処遇を経て、20年と経たないうちに、おそらく社会に戻るだろう。
大丈夫、世の人は忘れる。川崎の多摩川の河川敷での殺人事件だって、もう話題にのぼらない。
刑務所は行ったことないが、おそらく、自分を見つめる時間がたくさんある。優しい人との出会いを、そして、社会に戻ったら、異性を真剣に愛して欲しい。
しかし、発達障害の影響で、自己防衛機能が働かない。
普通、法廷では、「もうやりません」とか言うものだが、発達障害者は、自分の感じることを素直に言ってしまう。
だから、「まだ、人を殺したい気持ちはある」とか述べちゃう。
しかし、仙台に帰った時、母親に「精神病院に連れてって」と言ったようだが、つまり、自分が異常だという認識はあった。それが、救いとも思える。
精神鑑定医が、3人登場したようだが、検察側の「発達障害の影響は限定的」という意見が採用された。
しかし、「人を殺したい気持ちをコントロールできない」と被告が述べることを鑑みると、重度の発達障害と理解するのが普通だろう。
ここは、裁判官も良く分からないところのようだが、DSMにおける「自閉症スペクトラム障害」は、スペクトラムを用いていることからも分かるように、軽い障害も、重い障害も、同じ障害名で呼ぶため、障害の「重症度」を、レベル1から、レベル3までで特定する必要があるのだが、僕の鑑定医もそうだったけど、それをやらない。
やらないで、判決文を書ける訳がなく、僕の、立川の裁判官も「良く分からないんですが〜」と仰られたが、分からないのに判決文を書かれた。
前も書いたかもしれないけど、DSM5は、まだ「移行期間」であり、先例がないので、先例に従えば、「広範性発達障害」の判例に基づき、障害が犯行に影響していても、責任能力を減免するものではない。という判例が採用されるのが普通なのだろうが、障害の程度を、レベルで判定するという、DSM5に従えば、当然、責任能力に差異が出るはずなのだ。
僕は、拘置所で、暇だから、DSMを通読したが、そうならざるを得ない。
しかし、繰り返すが、「移行期間」だから、勝手に、先例を変えて、新しい判断を示す訳にもいかないと。
ここに、司法の限界があるように思うが、当然、移行期間が終われば、新しい判例が出て、おそらく、この名大生も、医療刑務所での処遇も変わるだろう。
更に言えば、「遺族の悲しみに驚いた」というのも、要は、共感性のなさが、最重度と理解される。
周りがもっと早くに気づいて、適切な処置をしてあげれば、とも思う。
高校時代から、薬物に異様な関心を示した。という時点で適切な入院処遇が行われていたら、惨事は防げたように思う。
しかし、時間はまだある。社会に出るころにはおそらく、発達障害への理解が深まり、暮らし易い社会になることを祈る。
同じ、自閉症スペクトラム障害を持つ者として、いろいろ考える。
しかし、裁判員の方も、障害を理解されて、良い判断を示されたと思う。
障害者を排除しない社会の構築を切に祈る。

タリウム元少女事件は?

2017-03-14 00:26:07 | 日記
元少女、という言い方も変だが、もう成人になっているんだから、実名を挙げて良いと思うけど。
裁判は終わって、あとは判決を待つだけだが、僕は、未決拘禁日数のついた無期懲役の可能性が高いと思う。要は、仮釈放を前提とした無期刑だ。
あとでその理由は述べるが、確かに理解しがたい事件ではある。
今でも、「検察官、裁判官を殺したい」などと述べているようだけど、異様に思えるが、精神医学的には説明が付く。
精神鑑定では「発達障害」と、「双極性障害」と出たようだが、DSMで言えば、この人は、「自閉症スペクトラム障害」に値し、その、「極端に限定された興味」が、「死」ということで説明でき、その障害の度合いが著しく重い。と説明できる。
「極端に限定された」或いは、「反復的な行動様式」では説明が付かないと、「強迫性障害」という名が与えられるが、そこは、ちょっと難しいので、僕には判断できない。
で、幾らその考えが異様でも、判例では、責任能力に影響を及ぼすものではないというのが、司法精神医学の立場だから、この人は、殺人犯として、処罰を受けざるを得ない。
しかし、障害が、犯行に影響を及ぼしたことは確かだから、これまた判例では、減刑される。
で、裁判員裁判の判決が注目されるが、こういう場合は不定期刑を与えるのが、望ましい。
要は、長いこと医療刑務所に収容されて、将来は、薬で、その異様な考えが治ることが予想できるから、治るまで世間から隔絶する。
で、無期懲役を与えて、未決拘禁日数を宣告するのは、普通ならおかしいが、仮釈放がある訳で、未決を勘定するのは、仮釈放を前提として、仮釈放までの日数から、未決を引いた日数服役させるという意味。
治ったら出しますよ、と暗に言うに等しいけど、それがベストだろう。
当然ながら、自閉症スペクトラムの人が犯罪を犯しやすいというデータはない。
この女性の場合は、「死」に興味が限定されてしまった為に犯罪になった。
今でも、殺したい。と言っているのだから、一般の人は、想定より重い系が相応しいと思うかもしれないけど、それは違う。
小金井アイドル殺人未遂で、懲役14年という重い判決が出た。
被害者は軽いと言っているようだけど、人を殺しても、だいたい、懲役か13年、同情すべき殺人には、執行猶予も付けられる訳で、やはり重い。
で、見落としてはならないのは、この加害者も、長い服役生活で、真に反省する。ということが、充分考えられること。
更には、長い年月の間に被害者も考えが変わることもあり得ること。
それを信じたいと思います。
人を赦すのは今は難しいかもしれない。けど、人は変わり得る。
希望を捨ててはならない。自分も拘置所生活でそう感じました。

「自閉症スペクトラム障害」再考

2017-03-08 00:01:59 | 日記
DSM5では、「発達障害」がなくなって、「自閉症スペクトラム障害」に統一された訳だが、明らかに失敗例だと思う。
「自閉症スペクトラム障害」と言えば、誰だって、この病名を抱えている人は、自閉症だと思うだろう。
しかし、「自閉症」の従来の定義は「言葉の遅れ」が中心であって、言葉の遅れがない人も「自閉症」と見做される。というおかしな事がおこる。ASDと言っても、普通の人は、何のことか分からないから、やはり「自閉症ー」と説明しないといけないが、問題はその先にあるのであり、「自閉症スペクトラム障害」の定義は「常同的な反復行動」と「社会的コミュニケーションの障害」だが、その程度が分からなければ、対処の仕方がない。
介護福祉士の試験で、「「自閉症スペクトラム障害」のAさんは、あす遠足に行きます。Aさんにかける言葉として相応しいものを選べ」というのがあったが、答えようがないので、「スペクトラム」なのだから、Aさんの知能は、とか分からなければ、どれを選んでいいのかわからない筈だ。
僕の場合は「自閉症スペクトラム障害のパターン化した行動の一環として、万引きがなされている」と鑑定人は説いたが、鑑定人の証人尋問では、「被告人の場合は、強迫性障害とも取れるが、同じような事だから、鑑定書には書かなかった」と言われたが、同じなら、別の障害名がある訳がないので、自閉症スペクトラム障害は、好きで、その行動をするー例えば、時刻表を3時間かけて、書き写す大人とかーのに対し、強迫性障害します、自分でも、理不尽だとわかっているのにその行動がやめられない障害のことと理解して良い。
二つの障害の共通点を探せば、自閉症スペクトラム障害の障害の程度が強い。と言っても良い。
しかし、裁判官は、そういう事まで理解出来なかった。で、「一般人の万引きと変わらない」という判決文を書いたが、これ、鑑定人が見たらびっくりするだろう。
そもそも「障害」として、万引きが行なわれ、その「病理的側面」を強調なさったのに、「一般人の万引き」は、病理的なのか?という事になる。
裁判官自体が、鑑定書を読んで「良くわからないんですけど」と鑑定人に言われたのを思い出す。
わからないのに、判決文を書くから、控訴、上告となる。
つまり、自閉症スペクトラム障害だの、強迫性障害だの、衝動制御障害だの、あれこれ出てきて、自分でも困る。
一審の弁護人がどうしようもなく、僕と打ち合わせしないで、鑑定人の尋問に臨むから、本当なら「先生の鑑定で、今まで、自閉症スペクトラム障害」を主診断名にされたことありますか」と尋ねたかったのに、どうでもいいこと尋ねていた。
まあ、法律家は「治療が必要でも、責任能力があるならば、やったことの責任を取ってください」という訳で、医学の「治療しないとまた再発します」とは考えが違うということは分かる。
それは分かるけど、法律と医学を結ぶものがない。
で、今、「宣告猶予」が検討中な訳だ。
要は、執行猶予と同じようなもので、懲役刑の宣告を5年猶予して、5年何事もなければ、刑務所行かなくていいという制度。
さてさて、最高裁は、調べようと思えば調べるし、調べないで良いやとなれば調べない。
最高裁の勝手ですが、どうなるやらー。

薬が変わった

2017-03-04 22:01:58 | 日記
長い間動けなかったのでー要は、朝、パキシルを飲むと眠くなって寝てしまうー医者が抗うつ薬を変えた。
ジェイゾロフトという薬になったけど、長い長い間パキシルに慣れていたので、まず、この薬効くのかい?と疑問符がつく。
調べたら、ジェイゾロフトは、作用時間が物凄く長い薬だそうだ。
ということは、一日何回も飲む必要はない。
1番少ない量で25mg、100mgまで、一日飲める。
じゃ、朝夕50ずつ。と医者が言うので、朝50mg飲んだら、夜まで、寝てしまった。
朝起きて、薬飲んで、また夜まで寝るというのも異常だが、こりゃダメだ。と感じて、じゃ、夜に飲めばいい。と気づき、朝25mg、夕25mg、寝る前25mg飲むようにした。
医者の指示に従わないのはけしからんと言われるかもしれないが、パキシルは夜服用すること、これ、決まりみたいになっているが、医者は、いつ飲んでもいい。と言う。
パキシルはあまりに普及しすぎて、一応、飲む時間を決めておかないといけないということらしい。
抗不安薬なんて更にそうで、飲む時間決めても、不安がなければ、飲む意味はなく、要は、不安になったら、頓服薬みたいな感じで飲めばいい。
薬依存症になっても意味がない。
まあ、裁判があるからというのもあるが、最高裁は、大抵は、ロクに調べもせず、棄却するが、年に一回か二回か、ちょっと調べてみたら、弁護側の主張は最もだとして、高裁の判決を職権破棄することがあるという。
僕の事件をどう扱うかは知らないが、DSM5を使った精神鑑定など、前例がないのは事実で、更に、依存症が問題になっている事実、更に、宣告留保という制度を導入しようとしている事を考えると、ひょっとしてーという気もする。
実際、高裁の判決では、簡易裁判所での、簡易鑑定を否定して、医者の衝動制御障害と解すべきと言う意見書の方が信頼できるとした判決もある。
実際、「窃盗症」というのは、DSM4-TR、から導入された概念だが、DSM4までは、衝動制御障害。の項に入っていた訳で〜〜。
ともかく、一審の裁判官が「普通の人の万引きと変らない」と言われたのには、要は、鑑定人の判断を理解出来なかった。という意味で、物凄く悔しいし、二審の裁判長は、条件反射制御法を知っていて、「続けてください」と言われたのに、従来の行為責任論の立場から、控訴棄却された。
行為責任論は、人が人を裁く以上仕方ないのだが、それだと、医療の中断とか、悪弊も多いので、宣告猶予の制度が出来る訳だがー。
しかし、上告棄却になっても、資料があちこち巡って、高検の執行部に届くのは一ヶ月後で、それから、出頭命令がくるのだから、いつくるかわからない。
まだ、上告趣意書も出してない訳で、最高裁が、取り上げるかどうかを待つしかない。
しかし、二人、弁護士頼んでいるが、上告審も引き受けてくれたのは、別の万引き被告を、okiの事件の弁護士の、○○だと、混んでるのに、無理やり、そのクリニックに押し込んだからだろう。
その事件でも、検察官は、医者の診断書を不同意にしたという。
今は、クレプトマニア裁判が多くて、診断書同意すると検察には都合が悪いー公判検事は、被告を刑務所に入れるのが仕事だから、で、情状事実を争うなら同意する。と言ってきたそうだが、情状事実は、要は、判決に大した影響ないから。
まあ、不安とうつで寝てますよ。