だらだら日記goo編

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今、岡倉天心

2005-02-09 23:14:34 | アート・文化
今日発売の「週刊新潮」にワタリウム美術館の「岡倉天心」の展覧会が載っている。
急に行きたくなった、善は急げだ水曜は九時までやっている、ということでいく。
週刊誌に載ったので込んでるかと思ったら、サッカーの影響か、全然人がいない。
この美術館は久しぶりだが、小さいながらなかなかの展示だ。
それにしてもここは警備が甘い。平櫛田中の彫刻などむき出しで、触ろうと思えば触れる。
垂れ幕にぎっしり文字が書かれており読むのに疲れるが、まあ仕方ない。
六角堂も再現されている、晩年の天心はここにこもって瞑想していたそうだが、はるかな海原を臨むところにある。
はるかかなたのアメリカを思っていたのか、はたまたインドを思っていたのか。
インドにもアメリカにも旅した天心は言うまでもなく、西洋と東洋をつなぐ文明を提唱した。近代を超える文明といっても過言ではない。
ここワタリウム美術館は「岡倉天心研究会」を続けてきたという、この展覧会がその集大成ということか。
内向きのナショナリズムが横行する現在、改めて天心を考え、「六角堂」の中でおのおのが21世紀の哲学を考える、この展覧会の主催者の企画意図はそういうものだろう。
サッカーの北朝鮮戦にしてもどうもナショナリズムの動きが気にかかる。
そういう意味では今日この展覧会に来たことも意味あったといえよう。
帰りがけ受付の人に「展覧会どうでしたか」と聞かれたので「また来たい」と答えておいた。
この美術館は会期中何度でも入場できるフリーパスを発行しているのだ。
お世辞ではなく本心からまたいきたいと感じた。