だらだら日記goo編

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

漫画の展覧会から見えるもの

2005-02-20 23:01:20 | アニメ・コミック・ゲーム
川崎市民ミュージーアムに「CLUMP四 MANGAアートは時空を超える」をみにいく。
僕は漫画を読まない。CLUMPなる書き手もまったく知らない。
それなのにというべきか、それだからこそというべきかあえて漫画の常設展示を持つこの美術館に行ってみたのだ。
残念ながらこの漫画家のメッセージはまったく伝わらなかった。手塚治虫のようなメッセージ性はまったくないといってよい。
たとえばこの展覧会の企画者がパンフレットに書くような「なぜ日本では教育・文化の面で国を代表するような大出版社が漫画を出し続けてきたのか」という問いへの回答はまったく見つからない。
展示はきわめて表層的なものに止まった。さらに言えばこの漫画家が取り上げられたのかという説得ある内容もなしに等しい。
だがあえて言えばこの展覧会に行って意義もあった。
展示場には漫画ファンのような若者が食い入るように絵を見つめていた。
同じような場面に前もであった。写真美術館のテレビゲームの展覧会だ。
展示内容が薄っぺらなように、時代は軽くて薄っぺらな文化を求めているといえる。
ゴッホやピカソの展覧会も大賑わいだ。しかしそのほとんどは中高年の客だ。
今の若者が僕らの世代になったときゴッホやピカソに興味を持つとは思えない。
むしろ時代の流れとして今後のアートとは、漫画とかアニメとかそういうものが中核になっていくのではないのだろうか。
さびしいことだがそう感じずにはいられない。
そう思えば現代美術館が漫画やアニメの展覧会を次々やるのはある意味先鋭的なことともいえるのではないか。