だらだら日記goo編

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出版不況の中で

2008-10-29 22:40:24 | インポート
前にも書いたが雑誌が好きで、ひまさえあれば雑誌を読んでいる。
今日は来週の祭日の関係で「週刊新潮」が発売されたので早速購入。
しかし伝統ある「読売ウィークリー」の休刊が正式に発表された。
月刊誌の「論座」「現代」の休刊もきまっており、なにか寂しい。
次に休刊するとしたら「サンデー毎日」だろうか。
部数的にこの雑誌も厳しいのはいうまでもない。
サンデーは編集長を女性に替えたがそれでうまくいくとは思えない。
雑誌休刊は美術雑誌にも及ぶ。
芸術新聞社発行の「アートトップ」が11月号をもって休刊する。
最終号は総力インタビュー、アートの理由と称して、いろいろきいているが、「アートは今も崇高な精神の表れなのですか?」とか「アートは人生を豊かにしますか?」とか、「アートは傷を癒すことができるのですか?」とか、いまどき読む方も恥ずかしいような質問をしている。
こんなことを話題にするからつぶれるのだと思う。
例えば今月号の「美術の窓」の石田徹也の大特集と対照的だ。
美術雑誌も時流におもねっていかなければ、潰れても仕方ない。


皇室は偉大だ

2008-10-27 22:57:02 | アート・文化
皇后美智子様と子どもたちの写真展が、今日まで日本橋高島屋で開かれていて階段まで入場待ちの列が並ぶ。
その余波か、招待券を配りすぎたためか、千円も取る「江戸東京の茶の湯」展もなかなか混雑している。
東京茶道会創立百周年を記念して開催されたこの展覧会もなかなか充実している。
とかく京との関係で語られがちな茶を東京という視点から見直そうとする。
小堀遠州からはじまって遠州の弟子土屋政直、山田宗へんという僕には知らない人、そして川上不白、松平不昧さらには現代の流派まで紹介するこの展覧会は確かに見応えがある。
一番面白かったのは不白だ、七事式の茶は茶道史における金字塔といわれるそうだ。
不白が茶道の奥義としたのは「只」ということだ。
しかしこの人の画賛はユーモラスで、シャボン玉とか狸が出てくる。
話を山田宗へんという人に戻すとこの人は吉良上野介のもとに出入りしていたとか、竹を素材にした花入れとか、
平家琵琶とかいろいろ面白い。
遠州については、松屋銀座での回顧展の記憶も新しいが、四百会も茶会をしたそうだが、それによって武家と公家が
交流したのだし、参勤交代諸々によって吉宗の時代には江戸が上方に対して文化的にも優位にたったということか。
そして近代においては東都の茶道の総本山は護国寺におかれる。
最後のコーナーで茶道とは生活をデザインする文化とあったが良い言葉だと思う。
会場はビデオはもちろん、復元CGモデルとかあって楽しめること請け合いです。


音声ガイド安い

2008-10-22 22:55:57 | インポート
ここに近代絵画はじまる。そして世界は◯と□になった。 大恐慌そして芸術は街にでた。
これらの文句は展覧会カタログに載っている言葉だ。
いかにも産經新聞主催らしい台詞で、ニヤリとする。
土曜のリベンジで、府中市美術館に行ってきた。
アメリカはヴァッサー大学に付属するアートセンターの所蔵する作品から、主にアメリカ現代美術を概観する展覧会だ。
コローとかシャガールとか、ピカソとかも展示されるがごく一部。
アメリカのハドソンリバー派から、主にアメリカ抽象絵画が並べられている。
僕は音声ガイドを借りたが、ここは常設のガイドも含めて三百円という安さ、すっかり満足だ!
メイン展示ではないが一点のみあるシャガールがおもしろい。
花束という絵で、おなじみ男と女がだきあっている構図だが、絵が描かれた1952は最愛の妻ベラは死亡し、シャガールはべつの女性と結婚していたという、シャガールはどちらの女性を念頭に絵を描いたのだろうか?
話をアメリカに戻すと、大恐慌のあと、ニューディール計画の一環として、芸術家救済計画FAPに参加したアーティストも話題となる。
アントン.リフレジアーしかり、メキシコ壁画運動のディエゴ.リヴェーラしかりだ。
こういうのはアメリカ美術史では常識だろうが、知らないこちらには新鮮だ。
ジャコメッティもいる、スタジオに座るディエゴだ、彼は1935に抽象と別れをつげたそうだ。
戦後ヨーロッパの具象といえば、バルテュスもいる。
こんな感じで86点の作品が並ぶ。
常設と合わせると結構時間をとられる。
しかしここの警備員は大声で話している客にも帽子をとって静かにするよう頼むなど教育が行き届いている。
音声ガイドの安さ、展示の豊富さなど、府中がますます好きになった。


人身事故多発!

2008-10-18 22:43:42 | インポート
こんなことなら、巨匠ピカソにいけばよかった。
府中市美術館に行く途中、京王線調布で、準特急を待っていたが、電車がこない!
アナウンスで、ちょうど人身事故が発生したことを知る。
調布は右も左もわからない、仕方ないのでやってきた武蔵境行きのバスに乗る。
武蔵境に着くともう二時近い。
府中に行くのは諦めて、国分寺から、小平市平櫛田中美術館に行くことにする。
秋の特別展覧会、仏像インスピレーションというのをやっているのだ。
これがなかなか面白い。
円空、木喰から、現代彫刻家にいたるまで、西洋美術との関係ではなく、仏像との関係で展示構成されている。
国立近代美術館の、日本彫刻の近代とは別の見方ができる。
展示のなかでは、朝鮮人で1948に日本に留学した、権鎮圭という人も知ることができる。
韓国では、近代彫刻の最高峰とされているとか、日本人ももっと名前を知ったほうがいい。
横浜そごうで、展覧会をしている三沢厚彦も出ていていい予習になる。
何でも、円空と橋本平八をぼろぼろになるまで読みふけったそうだ。
舟越桂は、大理石の玉眼が、はめ込まれている。
鎌倉以降の仏像にインスパイアされたのだろう。
展示館をみたあとは、記念館、つまりは田中のアトリエへ。
いつ来ても、よく整備された広い庭にこころ和む。
田中は107歳まで生き、さらに生きるつもりだったのだから恐るべし。
さて個人的な用をすませ、さて帰ろうとすると、今度は中央線荻窪で、人身事故とか。
どっと疲れた一日だった。


美術館のランクづけ

2008-10-14 22:51:41 | インポート
読売ファミリーサークルの招待券で、古代オリエント博物館の、古代エジプトの美の展覧会に。
一般1200円も取るのに、ここはなぜか活気がない。
展示構成も考えられているとはいえないし、監視員もいるのかいないのか、若い女が大声で笑い合っているのに、
注意することもない。
ミュージアムグッズもカタログ以外に乏しく、音声ガイドはあるが、ガイドリストもないというお粗末ぶり。
要するに工夫に乏しいのだ。
そんなことを感じていたおり、日経新聞からでている、五つ星の美術館という本を購入。
公立美術館だけの格付けだが、これを読むと格付けの高い美術館はいろいろな工夫をしていることがわかる。
神奈川県立近代美術館は、週に一二回は作家の個展に行って、人間関係を作れ。という二枚目館長の言葉があって、今の評価に繋がったのだろうし、静岡県立美術館は、職員の服装が、観客に不快感を与えていないか、身だしなみチェックまであるという。
格付けで一位は横浜美術館だが、府中市美術館や、三鷹市立美術ギャラリーなども高得点を確保している。
これに私立を加えたらどうなるかー古代オリエントももっと努力が必要なのはいうまでもない。