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最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

紫川の地層 2

2018年11月04日 | 化石
紫川の地層 2

 桜橋中流の地層を観察した。前回地図のA付近(桜橋下流)の露頭に近寄って詳しく観察した。ここの地層は関門層群だから、期待できる化石は魚類・貝類・骨あたり。骨が見つかる時には、経験上巻貝(ブロティオプシス)のあるところが多い。ここでは巻貝の溶けた痕の穴が見つからない。また、魚類化石については、これまで河床で見つかったのは1か所だけで、風化の早い頁岩層は水の流れるところでは露頭が残るのは難しい。これまで見つかったのは工事直後のところがほとんど。
 現場ではまず、層理のはっきりした硬質の頁岩があるが、化石は見られない。

5 層理のはっきりした硬質の頁岩 2018.10.30

 硬すぎるし、層理面が出ているところは少ない。

6 たぶん乾裂 2018.10.30

 乾裂らしきものが数か所に見られる。古脊椎動物に興味ある私たちが中生代の地層で乾裂を見つけたらそこで探すものは一つ。しかし、露頭の地層面が現れているところが狭いので、発見できない。
 もう少し細粒で変質を受けてないところもある。

7 頁岩層 2018.10.30

 さらに細粒なら魚類も期待できるのだが、ちょっと粗いかな。植物化石ぐらいなら見つかるかもしれない。
 見ていくと細粒の礫岩層もある。礫のサイズは最大1センチぐらい。

8 礫層 2018.10.30

 この礫の中に骨のかけらや歯がないかを10分ほど見たが発見できず。
 結局何も見つからなかった。住宅のすぐ前なのでハンマーで割ることは遠慮した。何か断面でも見えていたら採集するのだが。この地点は今後も注意しておこう。
 化石は見つからなかったが、また他の地点を観察して続きを投稿する予定。

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