OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

葉に付いた綿 その2 (臨時投稿)

2019年10月17日 | 変なもの
葉に付いた綿 その2

 9月20日に掲載した「葉についた綿」の続編。10月12日にいつもの喫茶店KMDの帰り道、道路のサクラの枯葉の中に前回と同じようなものを見つけた。場所は志井川沿いで、前回のところとは1km弱離れている。

葉についた綿 2019.10.12 志井川沿い

 周りを見るといくつか同じようなものが落ちている。10個近く見かけたが、葉についたものばかりではなく、「綿」だけのも半分ぐらいある。

葉についていない綿 2019.10.12 志井川沿い

 いくつかの内部を探ってみたが、どれも何かがあるようには見えない。しかし、一個だけ様子の違うものがある。これは別のものだろう。

繭のある「綿」 2019.10.12採集 翌日撮影

 小さな繭が十数個付いている。これはコマユバチ類の繭に違いない。思っていたのとは違って、繭は綿の内部にあるわけではなく、表面に近いところにある。翌日繭の一つを切断してみた。

切断した繭 2019.10.13

 繭は長さ3.2㎜ぐらいで細長い。小さいから一苦労した。まず一端を切り離して(写真中央)内部を調べると空。すでに羽化したのだろう。次に開いた穴を起点としてハサミで二つに切った(右)。サナギの殻は入っていない。他にも繭があるが、多分羽化した後だろうと、チャック付きの袋に入れて机に置いていた。
 17日の朝見ると一匹が袋の中で出口を探している。やはりコマユバチのような虫である。この後次々と出てくるのだろうか?

出てきたハチ 2019.10.17朝 上は「綿」

 小学生の頃、モンシロチョウの幼虫を飼っていて、しばしばコマユバチに出会ったが、この類の種類の違いは調べたことがない。現在の私の眼では細部を観察するのも困難である。腹部前半に明るい色の色帯があることと、触角が先の方で曲がっていることあたりが特徴だろうか。通常、チョウやガの幼虫に親が卵を産みつけ、仮死状態の幼虫の周りや内部に繭を作るが、繭の集合を「綿」で囲む種類もあるし、あまり「綿」がない種類も多い。