写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

場違い?

2006年04月22日 | エッセイ・本・映画・音楽・絵画
 「バタバタバタ。パタン…パタン」春の嵐、強風注意報の出ている午後、玄関先でバイクが止まり郵便受けの扉が開閉する音が聞こえた。

 時おり吹いてくる西からの強い風で、4分咲きの花水木の枝が大きく揺れている。所によっては、警報も出ているようだ。

 封書が届いていた。差出人は、中国新聞社となっている。心当たりはあった。先日、投稿していたエッセイが掲載されたことに対して粗品が届いた。

 この新聞社に対しては、初めての投稿であった。読者のページ「広場」という欄に対して、500字のエッセイを書いて送っていた。

 封筒の中には、2枚の図書カードとともに、挨拶状が入っている。お礼の言葉の最後に「本社では皆様のご意見やご提言を紙面に反映するよう力を入れています」と書いてある。

 んん?とすると、この「広場」という欄は、エッセイなどを出す欄ではなく、意見を述べたり、何かを提言する欄であったのか。

 しかし、今まで読んできて、確かに意見・提言のようなものが多いとは思っていたが、中にはエッセイらしきものもあった。

 それに乗じて私はエッセイを投稿したが、どうも本来の趣旨とは違う欄であることが、この挨拶状でよく理解できた。まったくの場違いであったようだ。

 そんなことには頓着せずに、拙い私のエッセイを掲載していただいたことに、篤くお礼を言うばかりである。

 図書カードを送って頂いたということは、あの程度の投稿エッセイでは、もっとたくさん本を読んで頭に栄養をつけなさいということか。

 本音を言わせてもらうなら、おなかに栄養をつけたいと思っていたのだが、図書カードではトウシヨウもない。
   (写真は、送られてきた粗品の「図書カード」)