写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

瀬戸の桜島

2006年04月12日 | エッセイ・本・映画・音楽・絵画
 「岩国エッセイサロン」を立ち上げて2ヶ月が経った。当初5人の会員でスタートしたが、会員募集パンフレットの図書館での掲示や、勧誘、新聞掲載などにより、現在は11人にまで会員が増えた。

 毎月の定例会の内容も一応決めてある。しばらくの間は、このまま進めて行こうと思っている。

 活動を開始したばかりだが、本当にこれでいいのか、もっと良い運営方法はないのだろうかとの思いが頭をよぎる。

 光市に随筆の同好会があり、活発に活動をしているとの情報を耳にした。どうりで、新聞の投稿者に光市の人の名前を良く見ると思っていた。

 時々、新聞に投稿している光市のYさんの名前を覚えていた。未だ面識もないYさんへ電話を入れてみた。

 「どうぞ、お出でください。活動の様子をお話し致しますから」と、丁寧な口調で誘ってもらった。

 インターネットの地図で家を確認し、ハートリーを乗せて、すぐに光市に向かって50分走った。

 定例会は開いていないようだが、45人もの会員を擁し、年に数回の文章教室や講演会を開催し、機関誌まで発行している。

 会員の具体的な目標は、新聞に投稿し掲載されることだという。会員相互の親睦会も盛んなようだ。

 遅ればせながら、私の古里である岩国の地にも、光市のように活動的なエッセイの同好会を育てていきたいと切に思いながら、話を聞いた。

 帰りは行きと異なり、海沿いの道を北上して帰ってきた。周防大島への海峡大橋が見え始める頃、海上1km向こうに笠佐島が見える。

 この季節この時期、初めて見る景色があった。この小さな緑の島全体に、桜の花が実にうまくちりばめられて咲いている。 

 ひっきりなしに通る車を避けてロードスターを止め、遠景ではあるがデジカメに収めた。この島を、私は勝手に「瀬戸の桜島」と呼ぶことにした。

 われら会員の作品にも「瀬戸の桜島」と同じように、光り輝く文字がちりばめられ、会が発展していくことを期待しながら帰ってきた。
   (写真は、桜がちりばめられた「瀬戸の桜島」)