写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

ひとり暮らし

2005年02月21日 | 生活・ニュース
 私の家の近くに、84歳のご婦人がひとり暮らしをしている。数年
前に主人を亡くした。私が幼い頃から良く知っているおばさんだ。
 先月、所用で訪ねた時、ホームヘルパーの若い女性が来ていた。
週に2回ほど来てもらい、部屋の掃除と買い物を頼むのだと言い、
元気そうな顔で笑ってくれた。

 つい数日前の昼過ぎ、民生の務めでこの家を訪ねたが、留守だ
った。その日の夕方、再び行ってみたがやはり居なかった。
 翌朝、もう一度訪ねてみたが、何の応答もない。それまであまり訪
問したことはなかったので、日常の生活パターンを私は知らない。

 戸締りはしてある。旅行にでも出かけたのかなと思い、立ち去った。
それから二日後に、そのご婦人が救急車で病院へ運ばれたと聞いた。
 私が訪ねて行った時は留守ではなく、既にコタツの中で倒れた状態
だったという。現在、意識不明の状態である。

 訪ねた時、私も内心「ひょっとして」と思ってもみた。緊急時の連絡
先を把握していなかったので、そのままにしていた。今悔やまれる。
 高齢者のひとり暮らしを、どうやってケアすれば良いのか。緊急
電話を設置しただけでは解決しない。地域住民との緊密な連携が必要
であることを痛感させられた。何とかしなければと思う。明日はわが身だ。
   (写真は、我が家の独り者)