写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

雪  庭

2005年02月01日 | 季節・自然・植物
 昨夜のニュースによると、今日は何十年ぶりの寒波が襲来し、日本全国大雪になると伝えていた。

 寝室のエアコンのセットを確認し、普段より暖かくして休んだ。明け方、浅い眠りの中で、いつもは聞こえてくる早朝の生活音が何ひとつ聞こえないことに気がついた。

 眼をつむったままじっと耳をそばだてた。まさに「しんしん」という小さなものが降り積もるような音が聞こえたように感じた。

 外出の予定があり、外の様子が気になって、まだ薄暗い中そっと中庭に面したカーテンを開けてみた。

 手作りのガーデンテーブルの上に、さらさらの粉雪が既に5cmくらい積もっている。遠くの外灯に反射し、中庭は舞台のように明るくみえた。

 これを書いている今、強い西風が吹いてきた。穏やかに降っていた粉雪が、地吹雪のように真横に窓ガラスを横切って行った。

 先ほどまで微かに見えていたお日様も隠れてしまった。今日は寒すぎる。日がな一日、暖かい部屋で窓越しに雪見することにしよう。
   (写真は、早朝の雪庭)