愛車のロードスターに乗って街に向かった。小路から国道に出ると、タンクローリー車の後ろについた。
タンクはステンレス製で表面はぴかぴかに鏡面仕上げしてある。最後部は凸面の鏡状態になっている。
走るにつれて、道路の両サイドの家並み・風景それに雲までが、タンクの中心に向かってどんどん吸収され消えていく。
私の車だけが、何時までもその中心部に居座り続ける。しかし少しでも車間距離を空けると、たちまち私もタンクに吸収されてしまう。
信号で近接して止まると、私の車は滑稽なおもちゃのようにビッグノーズに大変身する。
しばらく、タンクのお尻ばかり見て走った。日頃見る風景とは異なる景色が凸面鏡の中で繰り広げられる。
通いなれたいつもの道なのに、あたかも訪れたことのない街を走っているかのような錯覚を覚えた。心が少年に戻ったひと時だった。
(写真は、吸景タンクローリー)
タンクはステンレス製で表面はぴかぴかに鏡面仕上げしてある。最後部は凸面の鏡状態になっている。
走るにつれて、道路の両サイドの家並み・風景それに雲までが、タンクの中心に向かってどんどん吸収され消えていく。
私の車だけが、何時までもその中心部に居座り続ける。しかし少しでも車間距離を空けると、たちまち私もタンクに吸収されてしまう。
信号で近接して止まると、私の車は滑稽なおもちゃのようにビッグノーズに大変身する。
しばらく、タンクのお尻ばかり見て走った。日頃見る風景とは異なる景色が凸面鏡の中で繰り広げられる。
通いなれたいつもの道なのに、あたかも訪れたことのない街を走っているかのような錯覚を覚えた。心が少年に戻ったひと時だった。
(写真は、吸景タンクローリー)