まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1239  濱田 稔先生のこと

2017年08月20日 |  マツタケの林地栽培 

濱稔顕彰の碑に献杯

 8月25日(金)は、【600回】開催を祝うパーティーかつ暑気払いの日とします(乞参照 下記お知らせ).午前中は、各班の予定をこなす.あるいは、濱稔の碑詣りに参加など自由に致しましょう.
 本音をいうと、食当の皆さんが料理・酒の肴を準備くださる.調理の腕をお持ちの方は、食当の依頼や指示に沿ってご協力ください.これが本来の姿と思いますが、その能力のない仲間は、僕はこの類いです、山に入りましょう.邪魔だからですかね!? きっとそうでしょう.
 
 その碑は、京都市左京区岩倉尼吹山尾根筋にある.研究室の先輩達が資金を出し合い、濱稔が描いたマツタケのスケッチをもとに鞍馬石を彫ったものである(写真1).
 ランの共生を研究されていた濱田 稔先生(写真2)が、師匠郡場 寛(理学部植物学教室教授)のすすめで、道半ばで亡くなった増井 公木先輩の菌根菌研究・マツタケを引き継ぐことになった.そのテーマを持って農学部応用植物学研究室(この講座の生態学部門はすでに絶滅した.懲罰的に潰されたと思う)に赴任.
 マツタケの研究には、当時はマツタケのことがほとんど分かっていない時代で、当然、室内実験と野外実験が車の両輪のごとく必要と考え、戦後まもない1946年に試験林を独力で開設(粟津耕造氏の協力があった.当時房岡宇八郎氏所有の山).近代的マツタケ学を領導する数々の研究がそこから生まれた.1980年過ぎまで利用されていた.

写真1. 濱稔顕彰の碑 1983年建立写真2.1969年7月、オニノヤガラを持った濱稔 芦生演習林にて マツタケ日記(1974)

 濱稔(ハマネン)、これは昔からの愛称で僕たちも仲間内でそう呼んでいた.大の酒好きで強かった.帝大時代のエリートであり、親父が総長、研究姿勢についても学問に対する取り組み方についても自他共に大変厳しい教官であったが、退官を見据える頃には、優しさも見せていた.いやそれが勝っていたかな.
 
 僕の指導教官でもあったが、研究以外で世話になったことが幾たびとあり、ピントをずらした師匠の対応を微笑ましいと感じ(失礼)、また、ありがたいと思ったことを覚えている.ここで逸話を一つ、実験で飯を食う時間がない学生に「それではオレが毎晩飯を持ってこよう」と握り飯の差し入れを続けたという.素晴らしい教育者ではないか!今の教員とはひと味もふた味も、いい意味で違うといえるだろう.背も高いが器も大きい男であった.
 
 碑に、京マツタケ復活(写真7)を謝し、そして、仲間の大月 健さん(写真3)、杉山 廣行さん(写真4)、森 壽一郎さん(写真5)、榎本 輝彦さん(写真6)達がマツタケ山づくりのパートナーとして濱稔のもとに旅だったことを報告.献酒のおこぼれを共に戴きたく存じます.

写真3.2005年 8月 香川山にて 大月 健さん

写真4.2007年10月 杉山 廣行さん(左で立っている) 珍しい人も見られる.

写真5.2008年7月 森 壽一郎さん 森さんにしては珍しく土ひねりに参加してます.

 写真6. 2005年12月 椅子の出来映えを試して喜ぶ榎本輝彦さん 椅子に座っている.

写真7.2016年10月に発生した 京まつたけ
  
【お知らせ】


まつたけ山復活させ隊 暑気払い 600回記念
8月25日(金)定例活動日
   会費  1000円 アルコールは含まず.差し入れ・持ち込み大歓迎
       午前中は、マツタケ発生整備作業、マツタケの碑詣(豊作祈願.濱稔と先述の鬼籍入りの仲間に献杯)
       食当の心づくしの料理で600回の開催に至ったことを寿ぎましょう!  読売テレビが取材します.
       芳岡さんから素麺1箱の差し入れがありました.

1.韓国慶州(キョンジュ)・浦項(ポハン) マツタケ山ツアー  参加者募集中(現在13名).詳しい旅程は、参加者にお知らせします.
      9月24日(日)-9月26日(火) 25日 浦項市松茸山(白氏案内)まつたけ狩り 慶州の歴史文化・自然に触れるイベント マツタケ購入可
      参加費は、関空-釜山往復の飛行機代(約2.1万円)と韓国内移動用バス代金(6000円)と食事代(朝2回、昼3回)
      宿泊所:浦項市飛鶴山自然休養林バンガロー2泊(電気水道、水洗トイレ、風呂完備、冷暖房、調理設備;新しくて美麗、今回は無料). 
          24日(社)松保護市民連帯主催 歓迎晩餐会と25日浦項市山林組合主催 歓迎晩餐会に招待される.
      
      参加申し込み(問い合わせ)は猫田 哲三さん(090-8759-1204)まで.パスポートの写しと航空運賃(3万円)を添えて申し込みください.

2.日本文化デザインフォーラム  JIDFラボ【松茸山再生と岩倉焼き】開催   名高いやきもの産地は名高いマツタケ産地である.
   開催場所はいずれも京都市左京区岩倉香川山(自称)まつたけ山復活させ隊活動拠点(アクセスは下記を!)

   14回 09月30日(土) 605回例会  陶芸班創作陶器にまつたけ料理を盛り、料理と作品を吟味   参加費:3500円 定員35名 要予約
   15回 11月18日(土) 612回例会  マツタケ発生整備作業と反省                参加費:食費500円
      参加申し込みは吉村(090-6227-4305, E-mail)まで

3.岩手県立大野高等学校収穫祭 参加者募集 
   日時 10月3日(火)~6日(金)
   場所:岩手県洋野町 岩手県立大野高等学校 並びに久慈平岳試験林
      10月4日:講演会とまつたけ狩りの打合せ、懇親会.10月5日:まつたけ狩りと昼食会
      問い合わせは吉村(090-6227-4305, E-mail) まで

4.千葉県立中央博物館 自然誌シンポジウム
  日時:2017年11月23日(木、祝)13:00~16:00
  場所:千葉県立中央博物館
  テーマ:マツタケ栽培最前線
      人工栽培(白坂憲章).感染苗利用栽培(山中髙史).林地栽培(吉村文彦)
      問い合わせは千葉県立中央博物館 吹春俊光先生 電話:043-265-3111(代表)


【まつたけ山復活させ隊の活動指針】

 ヒトとアカマツそしてマツタケの共生関係には学ぶものがあるように思える.Key words:相利共生(Mutualism), 共生体(Symbiont)

 この会には、目的はあっても参加者の行為を縛る規約らしいものはない.個の能力を最大限に発揮でき、参加者の数だけ面白いことが創造できるようにと願ってのことである.注:自由に主体的に活動できることは何をしても許されると言うことではありません. 
 
 我々まつたけ山復活させ隊の仲間には、山づくりをする人、資材等を運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、食事を作る人、道具類を整備する人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人、多機能窯を守る人などがいる.これらの作業実施・応援に際して、すべての参加者は自らの体調・体力にあわせて、互いに支え合い助け合うことが必要である(応分の負担).

 参加は誰にも開かれているが、施設の安直利用(いいとこ取りする参加者)は、これを認めない.「香川山に来る」それにプラスする何かがなければならない.それは、当然、マツタケ山づくりを共に楽しむことに共感を持つことが必須だ.


【まつたけ山復活させ隊の心得】

悔いの残らないようにするには! 

あせらず!むりせず!ゆっくり!とまつたけ山づくりを楽しみましょう!

1.熱中症に気をつけましょう!こまめに水分と日陰で休息をとりましょう.

2.チェーンソーで立木を伐る作業は、取り扱いを習熟するまで厳禁です.万が一事故の場合は自己責任とは言え、班の世話人はその責任を問われます.

3.伐木作業の『基本は忘れずに!』.掛られ木の伐採時に事故が発生します.作業は慎重に!

4.切り株を残さないように地際から伐りましょう! 急斜面に残された切り株につまづき小径木の切り株で顔面を怪我する大事故もあります.

5.脱いだ衣服やリュックなどは地面に置かないように習慣づけ、マダニ対策の常識としましょう! 
 イノシシやニホンジカの行動エリアが拡大し、マダニと接触するチャンスが飛躍的に増えている.SFTSウイルスの媒介、リケッチアの媒介、治癒しても後遺症の残るダニ媒介性 脳炎症も日本に存在する.

6.アシナガバチ・マルハナバチに刺されないように(アナフィラキシーショック)、オオスズメバチも活動が活発になっています.

7.小物が時々なくなります.これも共有財産です.大切に使わねばなりません.
 使用した道具類は点検・掃除後、元に戻す、損壊した時には世話人にその由連絡する.ガソリン缶などの放置がときどき起こります.元に格納すること.用いたコップの後片付 けも忘れないように! 食費の払い忘れなども時々あります.ご注意下さい.

まつたけ山復活させ隊活動日

活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.

§参加費は無料;メンバー参加者には、食材費+消耗品費として現在400円を徴収.初参加者・見学者などは500円(二度目からは400円).ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.

§参加や見学希望の方は、参加日や人数などを主催者にメールもしくは電話下さい.また、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.

まつたけ山復活させ隊 活動日
回 開催日   報告担当者  男厨シェフ  特別企画      体験参加

600 08月25日(金) 吉村       600回記念 暑気払い 会費千円 京まつたけ豊作祈願 YTV 尼子ディレクター取材
601 09月02日(土) 内田
602 09月08日(金) 三輪
603 09月16日(土) 宮崎    松浦
604 09月22日(金) 吉村
605 09月30日(土) 内田         JIDFラボ14回    まつたけ祭
 なお、やむを得ず担当などの変更が生じることがあります.お許しください!
 

§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山(自称)
アクセス:公共の乗り物利用を薦めます.自家用車駐車スペースも1-2台分はある.

 京都バスの「岩倉 村松行き」終点(村松)が便利です.バスを降りたら、吉村まで電話下さい.
バスに乗車するには、
ア)阪急京都線 烏丸駅で市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館下車(ウ)に続く
イ)京阪本線 出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側)乗車 約30分
ウ)京都地下鉄烏丸線 国際会館下車 3番出口からバスターミナル1番 乗車 約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)
a)車の方は、岩倉ゴルフクラブを目的地にすると便利です.ゴルフ場入り口の取り付け道路が見えたら(後400m)、案内看板手前にある道路を左折、右折、左折そしてた左にカーヴすると車止めが見えます.車止めの右側に入り口あり.

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§カンパありがとう!
  
 
    
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173


§主 催

まつたけ山復活させ隊
Movement for Regeneration of Matsutake Forests
代表 吉村 文彦(微生物生態学)
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27

香川山オーナー
 香川 晴男


§協 賛
澤田山オーナー
 澤田 幸雄

玉城山オーナー
 玉城 一郎

 

 

 

 

 

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