そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





40年ぶりに「シャイニング」の続編が登場。
大きくなったダニーをユアン・マクレガーが演じる。
「シャイニング」大好き人間としては見逃せない1作と言うことで、早速観てきた。
その感想。

これはねー、惜しい!
星は2つ半。★★1/2
普通。
普通に終わっちゃって、実に残念!

というのもミーハーな僕みたいな観客の期待はなんと言っても「超名作シャイニングのあの世界の続きをいかにもう一度見せてくれるか」にあって、そこが最低限きちんと担保されていないとどうしても評価が下がっちゃうの。
つまり何を期待していたかというと「あの山の上ホテルの恐怖をもう一度」という点と、ジャック・ニコルソンの怪演をもう一度観たい、という点。
この2点にどこかで僕は期待しちゃってたわけで、映画全体の評価にこの2点が大きく作用してしまったのだよ。
つまり、ここからはネタバレになるからまだ観ていない人は読まないで欲しいが、今回の「ドクタースリープ」はこと続編という観点で見ると「シャイニング」の要素の描き方がどうも浅いっていかないがしろっていうか中途半端なのよ。
具体的に言うと、ジャック・ニコルソンが演じたジャック、そして子役だったダニー、その母親のウェンディ、この3人が再び出てくるんだけど、なんと、なんとだよ、全部「少し似ている別の俳優が演じてる」のだよ。
いやいやいや、あんたら「ローグワン」のターキン総督やレイア姫を見たのかよ?
「ブレードランナー2049」のレイチェルを見たのかよ?
「ターミネーター・ニューフェイト」のジョン・コナーを見たのかよ?
今の時代、CGで過去の俳優の顔なんていくらでも再現出来るじゃん。
使いどころはここだよ、ここ!
俺たちゃぁジャック・ニコルソンが見たかったんだよ。
ニセモノは見たくないんだよ!(ていうか、そのそっくりさん俳優がまさかの「E.T.」でエリオット少年を演じたヘンリー・トーマスという……w)
ウェンディもダニーも似てるけどやっぱ違う人なんだよ!
そーじゃないんだよ。
さらにあのホテルに巣食う悪霊たちも昔のフィルムを使わずに新撮してるんだけど、双子も、頭から血流してるオッサンも、浴槽で腐ってるババアも全部、全然オリジナルの「シャイニング」とは似てないのよ。
これじゃあファンは醒めちゃうっての。
これは「ハン・ソロストーリー」みたいなもんよ。
あんなのハン・ソロじゃねーよって、スター・ウォーズファンはみんな反発したわけ。
そういう失敗をしているの。
そこが本当に残念だった。

それ以外の、普通の「シャイニング」続編としてのストーリーとか役者の演技とか演出とかは「まぁこんなもんか」という感じで文句ない。
ただひたすら昔の「シャイニング」のまんまの人たちがそのままのビジュアルで出て来ないという点にて、残念だった作品。
惜しい。

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