青森県の六ヶ所村には、「核燃料サイクル施設」がある。
その「核燃料サイクル施設」を見渡せる場所に、
「六ヶ所原燃PRセンター」がある。
その「六ヶ所原燃PRセンター」の放射線量を測った。
「六ヶ所村 次世代エネルギーパーク」
「六ヶ所原燃PRセンター」とある入り口の、
案内板の前に黒くあるのが放射線量計。
「六ヶ所原燃PRセンター」の放射線量は、
0.19~0.08マイクロ・シーベルト毎時(μSv/h)だった。2011年9月5日。
さらに、「六ヶ所原燃PRセンター」の周りを、
1時間ほど歩いてみたが、放射線量計がピッピ鳴って、
警告することはなかった。
国際放射線防護委員会(ICRP)は、毎時の被曝限度を、
0.52マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]としているから、
0.50マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]で、
警告するように設定してある。
なぜ、「六ヶ所原燃PRセンター」へ行ったのか。
「六ヶ所村」へ行きたかった。
六ヶ所村は、「核燃料サイクル」の施設で有名じゃないか。
でも、「核燃料サイクル」の施設は、中を見せてくれないだろう。
「六ヶ所原燃PRセンター」ならば、見せてもらえる。
六ヶ所村の位置を示す青森県の地図。
「六ヶ所次世代エネルギーパーク」より。
六ヶ所村●は、下北半島の付け根にある。
野辺地から六ヶ所村へは、下北交通のバスが1日に4本ある。
10時40分のバスに乗ると、12時半ころ「大石運動公園前」に着いた。
「大石運動公園前」は、バス・ドライバーに、
「六ヶ所原燃PRセンター」のバス停を聞いて、わかった。
野辺地からの乗客は、土地のおばあさんが3人だった。
野辺地駅の待合室には、大勢の観光客がいたから、
六ヶ所村へ行くものとばっかり思っていたが、
観光客は私だけだった。
バスからは、稲作、酪農、畑が見えた。陸稲(おかぼ)もあった。
1時間50分ほど、バスに揺られると、丘に風力発電機が並んでいる。
そして、ゴルフ場(下北300ゴルフ・クラブ)のとなりにある、
広い庭、大きな建物が「六ヶ所原燃PRセンター」だった。
「大石運動公園前」のバス停で降りた。
「六ヶ所原燃PRセンター」の展望室から眺めた「総合体育館」。

「六ヶ所村大石総合運動公園」の看板が左にあり、右に巨大な屋根が見える。
「総合体育館」は、「原子力災害・地震等自然災害の避難場所」に指定されている。
手前に、「六ヶ所原燃PRセンター」の庭が広がり、右の道路はアプローチ。
六ヶ所村の日本原燃産業(株)の「核燃料サイクル施設」は、
野辺地の「観光物産PRセンター」のポスターにあった。
「ポスターの右下にある、「④核燃料サイクル施設」を拡大すると下図になる。

1) ウラン濃縮工場、
2) 低レベル放射性廃棄物埋設センター、
3) 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、
4) 再処理工場。
「六ヶ所原燃PRセンター」は、
「核燃料サイクル」について、
大きな模型やパネルで展示している。
撮影はOKで、カメラ以外の荷物は預かってくれた。
「六ヶ所原燃PRセンター」が、
「核燃料サイクル施設」を見渡せる位置にあることは、
「六ヶ所原燃PRセンター」に展示してあるパネル、
「原子燃料サイクル施設位置図」でわかる。
(六ヶ所原燃PRセンター)は上、
(低レベル放射性廃棄物埋設センター)はその下、
(高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター) はその下、
(再処理工場)はその下、
(MOX燃料工場建設予定地)はその下、
(ウラン濃縮工場)は右上にある。
「再処理工場」が「六ヶ所原燃PRセンター」の展望室から見える。
再処理工場の建屋は高いから、写真を撮ることができた。
ほかの「低レベル放射性廃棄物埋設センター」も、
「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」も撮影したが、
林の中だったり、建屋が低かったりと、わかりにくい。
再処理工場では、
使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、
ウランとプルトニウムのMOX(Mixed Oxide)燃料、
混合酸化物燃料をつくる。
このMOX(Mixed Oxide)燃料は、
1)主として「高速増殖炉」に使われる。ほかに、
2)これまでの軽水炉で、ウラン燃料の代わりに使われる。そして、
3)世界で初めての「フルMOX原発」になる「大間原発」で使われる。
1)「高速増殖炉」の原型炉として「もんじゅ」が福井県敦賀市にある。

高速増殖炉「もんじゅ」のパネルには、
「わが国は2050年代に高速増殖炉を実用化する計画です」
とある。
原型炉とは、実用化のための実験炉である。
原型炉、「もんじゅ」は、大きな事故をおこし、
ときには、事故の隠蔽もした。試験は何度も中断された。
安全性の問題、技術的な問題が解決していないから、
「2050年代に高速増殖炉を実用化」するめどはたっていない。
2)これまでの軽水炉にMOX(Mixed Oxide)燃料を使う例として、
福島第一原発の3号機があった。しかし、
事故のあと、廃炉に向かっている。
福島第一原発の3号機にMOX(Mixed Oxide)燃料を使用することは、
福島県知事の合意が得られていた。
なお、MOX(Mixed Oxide)燃料は輸入品。
ほかに、東京電力の新潟県柏崎市の刈羽(かりわ)原発では、
MOX(Mixed Oxide)燃料を使う計画は、
住民の理解が得られずに、中止となっている。
ほかにもある。中部電力の浜岡原発も、
MOX(Mixed Oxide)燃料を使う計画は、
原発全体の運転が停止になった。
3)世界で初めての「フルMOX原発」になる「大間原発」は、
福島第一原発の事故があってから、工事が中断された。
津波対策、安全対策が不十分であることから。

「大間原発」については、
「大間原発の放射線量」、2011年9月25日に記載してあるので、参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/557abbba8b39904f15882a35d9a7ecf2
さて、放射線量は、
「六ヶ所原燃PRセンター」で測ったほかに、
「野辺地」、「八戸」でも測った。
これまでに測った「下北半島」の放射線量を含めて、
青森県の放射線量はつぎになる。
0.19~0.08マイクロ・シーベルト毎時(μSv/h)だった。
放射線量を測定した「野辺地」、「八戸」を写真で示す。
野辺地駅の観光案内板。
芝生に黒くあるのが放射線量計。
左後方は「観光物産PRセンター」で、
「核燃料サイクル施設」のポスターを見ることができる。
「八戸駅-東口」
右の木の下で、放射線量を測った。
「八食(はっしょく)センター」。
八戸駅からバスで10分ほど。大きなマーケットには、魚市場、
海産物、レストラン、みやげものやがあって、にぎわっている。
東側にある入り口の鉢植えの木の下で、放射線量を測った。
「六ヶ所原燃PRセンター」に、
「原子力発電の安全性」というパネルがあった。
「5重の防壁」
「原子力発電所では、どのような場合においても放射性物質を閉じ込め、
外へ出さないしくみになっています。それが「5重の防壁」です」
とある。
第1の壁 ペレット
第2の壁 被覆管
第3の壁 原子炉圧力容器
第4の壁 原子炉格納容器
第5の壁 原子炉建屋
原子炉を納める建物です。
厚いコンクリート壁で放射性物質を閉じ込めます。
しかし、福島第一原発の事故で、「5重の防壁」は破壊された。
メルトダウンで、第4の壁「原子炉格納容器」までが溶け、
爆発で、第5の壁「原子炉建屋」が吹き飛んだ。
閉じ込めるはずの「放射性物質」は飛び散った。
「原発は、人知でコントロールできるものではない」
ということを、福島は世界に示した。
原発の「安全神話」は崩れた。信頼を失った。
それに、「核燃料サイクル」の見通しもたっていない。
「六ヶ所原燃PRセンター」のスタッフに聞いてみた。
「原発事故があってから、お客さんは多いですか?」
「・・・やはり、落ちています」
すべてを語っている。
学童が団体で、「六ヶ所原燃PRセンター」へ、
「次世代エネルギー」をわくわくしながら、
見に行く姿は、もうないだろうな?
その「核燃料サイクル施設」を見渡せる場所に、
「六ヶ所原燃PRセンター」がある。
その「六ヶ所原燃PRセンター」の放射線量を測った。

「六ヶ所村 次世代エネルギーパーク」
「六ヶ所原燃PRセンター」とある入り口の、
案内板の前に黒くあるのが放射線量計。
「六ヶ所原燃PRセンター」の放射線量は、
0.19~0.08マイクロ・シーベルト毎時(μSv/h)だった。2011年9月5日。

さらに、「六ヶ所原燃PRセンター」の周りを、
1時間ほど歩いてみたが、放射線量計がピッピ鳴って、
警告することはなかった。
国際放射線防護委員会(ICRP)は、毎時の被曝限度を、
0.52マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]としているから、
0.50マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]で、
警告するように設定してある。
なぜ、「六ヶ所原燃PRセンター」へ行ったのか。
「六ヶ所村」へ行きたかった。
六ヶ所村は、「核燃料サイクル」の施設で有名じゃないか。
でも、「核燃料サイクル」の施設は、中を見せてくれないだろう。
「六ヶ所原燃PRセンター」ならば、見せてもらえる。
六ヶ所村の位置を示す青森県の地図。

「六ヶ所次世代エネルギーパーク」より。
六ヶ所村●は、下北半島の付け根にある。
野辺地から六ヶ所村へは、下北交通のバスが1日に4本ある。
10時40分のバスに乗ると、12時半ころ「大石運動公園前」に着いた。
「大石運動公園前」は、バス・ドライバーに、
「六ヶ所原燃PRセンター」のバス停を聞いて、わかった。
野辺地からの乗客は、土地のおばあさんが3人だった。
野辺地駅の待合室には、大勢の観光客がいたから、
六ヶ所村へ行くものとばっかり思っていたが、
観光客は私だけだった。
バスからは、稲作、酪農、畑が見えた。陸稲(おかぼ)もあった。
1時間50分ほど、バスに揺られると、丘に風力発電機が並んでいる。
そして、ゴルフ場(下北300ゴルフ・クラブ)のとなりにある、
広い庭、大きな建物が「六ヶ所原燃PRセンター」だった。
「大石運動公園前」のバス停で降りた。
「六ヶ所原燃PRセンター」の展望室から眺めた「総合体育館」。

「六ヶ所村大石総合運動公園」の看板が左にあり、右に巨大な屋根が見える。
「総合体育館」は、「原子力災害・地震等自然災害の避難場所」に指定されている。
手前に、「六ヶ所原燃PRセンター」の庭が広がり、右の道路はアプローチ。
六ヶ所村の日本原燃産業(株)の「核燃料サイクル施設」は、
野辺地の「観光物産PRセンター」のポスターにあった。

「ポスターの右下にある、「④核燃料サイクル施設」を拡大すると下図になる。

1) ウラン濃縮工場、
2) 低レベル放射性廃棄物埋設センター、
3) 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、
4) 再処理工場。
「六ヶ所原燃PRセンター」は、
「核燃料サイクル」について、
大きな模型やパネルで展示している。
撮影はOKで、カメラ以外の荷物は預かってくれた。
「六ヶ所原燃PRセンター」が、
「核燃料サイクル施設」を見渡せる位置にあることは、
「六ヶ所原燃PRセンター」に展示してあるパネル、
「原子燃料サイクル施設位置図」でわかる。

(六ヶ所原燃PRセンター)は上、
(低レベル放射性廃棄物埋設センター)はその下、
(高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター) はその下、
(再処理工場)はその下、
(MOX燃料工場建設予定地)はその下、
(ウラン濃縮工場)は右上にある。
「再処理工場」が「六ヶ所原燃PRセンター」の展望室から見える。

再処理工場の建屋は高いから、写真を撮ることができた。
ほかの「低レベル放射性廃棄物埋設センター」も、
「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」も撮影したが、
林の中だったり、建屋が低かったりと、わかりにくい。
再処理工場では、
使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、
ウランとプルトニウムのMOX(Mixed Oxide)燃料、
混合酸化物燃料をつくる。
このMOX(Mixed Oxide)燃料は、
1)主として「高速増殖炉」に使われる。ほかに、
2)これまでの軽水炉で、ウラン燃料の代わりに使われる。そして、
3)世界で初めての「フルMOX原発」になる「大間原発」で使われる。
1)「高速増殖炉」の原型炉として「もんじゅ」が福井県敦賀市にある。

高速増殖炉「もんじゅ」のパネルには、
「わが国は2050年代に高速増殖炉を実用化する計画です」
とある。
原型炉とは、実用化のための実験炉である。
原型炉、「もんじゅ」は、大きな事故をおこし、
ときには、事故の隠蔽もした。試験は何度も中断された。
安全性の問題、技術的な問題が解決していないから、
「2050年代に高速増殖炉を実用化」するめどはたっていない。
2)これまでの軽水炉にMOX(Mixed Oxide)燃料を使う例として、
福島第一原発の3号機があった。しかし、
事故のあと、廃炉に向かっている。
福島第一原発の3号機にMOX(Mixed Oxide)燃料を使用することは、
福島県知事の合意が得られていた。
なお、MOX(Mixed Oxide)燃料は輸入品。
ほかに、東京電力の新潟県柏崎市の刈羽(かりわ)原発では、
MOX(Mixed Oxide)燃料を使う計画は、
住民の理解が得られずに、中止となっている。
ほかにもある。中部電力の浜岡原発も、
MOX(Mixed Oxide)燃料を使う計画は、
原発全体の運転が停止になった。
3)世界で初めての「フルMOX原発」になる「大間原発」は、
福島第一原発の事故があってから、工事が中断された。
津波対策、安全対策が不十分であることから。

「大間原発」については、
「大間原発の放射線量」、2011年9月25日に記載してあるので、参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/557abbba8b39904f15882a35d9a7ecf2
さて、放射線量は、
「六ヶ所原燃PRセンター」で測ったほかに、
「野辺地」、「八戸」でも測った。
これまでに測った「下北半島」の放射線量を含めて、
青森県の放射線量はつぎになる。

0.19~0.08マイクロ・シーベルト毎時(μSv/h)だった。
放射線量を測定した「野辺地」、「八戸」を写真で示す。
野辺地駅の観光案内板。

芝生に黒くあるのが放射線量計。
左後方は「観光物産PRセンター」で、
「核燃料サイクル施設」のポスターを見ることができる。
「八戸駅-東口」

右の木の下で、放射線量を測った。
「八食(はっしょく)センター」。

八戸駅からバスで10分ほど。大きなマーケットには、魚市場、
海産物、レストラン、みやげものやがあって、にぎわっている。
東側にある入り口の鉢植えの木の下で、放射線量を測った。
「六ヶ所原燃PRセンター」に、
「原子力発電の安全性」というパネルがあった。

「5重の防壁」
「原子力発電所では、どのような場合においても放射性物質を閉じ込め、
外へ出さないしくみになっています。それが「5重の防壁」です」
とある。
第1の壁 ペレット
第2の壁 被覆管
第3の壁 原子炉圧力容器
第4の壁 原子炉格納容器
第5の壁 原子炉建屋
原子炉を納める建物です。
厚いコンクリート壁で放射性物質を閉じ込めます。
しかし、福島第一原発の事故で、「5重の防壁」は破壊された。
メルトダウンで、第4の壁「原子炉格納容器」までが溶け、
爆発で、第5の壁「原子炉建屋」が吹き飛んだ。
閉じ込めるはずの「放射性物質」は飛び散った。
「原発は、人知でコントロールできるものではない」
ということを、福島は世界に示した。
原発の「安全神話」は崩れた。信頼を失った。
それに、「核燃料サイクル」の見通しもたっていない。
「六ヶ所原燃PRセンター」のスタッフに聞いてみた。
「原発事故があってから、お客さんは多いですか?」
「・・・やはり、落ちています」
すべてを語っている。
学童が団体で、「六ヶ所原燃PRセンター」へ、
「次世代エネルギー」をわくわくしながら、
見に行く姿は、もうないだろうな?