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福島市の放射線量2012年

2012-01-22 00:01:20 | Weblog
福島市の放射線量2012年は、どうだろうか?
2011年12月16日に、原発事故の「収束宣言」がでた。
圧力容器内が100℃以下におさえられて、「冷温停止」になった。
そして、「放射線量」は、年1ミリ・シーベルト未満が達成される、という。

「収束宣言」は、廃炉になったときだと思うが、
それでは、40年先になってしまう。気が遠くなる。
当面の区切りをつけたのだろう。

福島市の放射線量は、2012年になって落ちたのだろうか?
年1ミリ・シーベルト未満が達成されるのだろうか?
関心事である。

2012年1月14日、福島市で放射線量を測っていると、
福島の3人の男性が話しかけてきた。

「こんどは、どのくらいですか?」
以前に天神橋の西で測ったときに、話をした人。
3.33マイクロ・シーベルト毎時ですか? 増えていますね」
「こうして、放射線量を測って、教えてくれるから助かります」

「放射線量を測っているんですか? どのくらいですか?」
阿武隈川を、犬と散歩している人。
紅葉山(もみじやま)公園が高いって言われている。県庁のとなりです」

「放射線量を測っているんですか?」
紅葉山公園を、犬と散歩している人。
「側溝で測ってみてください」
27.4マイクロ・シーベルト毎時ですか!・・・」
「高いですね! 公表されている値だと低くて問題はなかったが」

国際放射線防護委員会(ICRP)は、毎時の被曝限度を、
0.52マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]と定めている。
0.50マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]以上になると、
放射線量計が警告するように設定してある。

福島駅に降り立って、福島市内を歩くと、
大概の場所で、ピッピッ、ピッピッと警告音が鳴る。
0.50マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]以上になったのである。
「ドギマギする!」

福島市を訪れた2012年1月14日は、
以前に放射線量を測った2011年9月6日から、
4ヶ月たっているが、毎時の被曝限度を超えている。

福島市の放射線量の結果は、つぎであった。


放射線量が0.52マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]を超えた場合は、
赤い数字で示した。
国際放射線防護委員会(ICRP)が被曝限度と決めた値で、
もし、0.52マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]を超えたら、
すぐに、その場を立ち去らなければならない。

放射線量を測った主なところは、
①福島駅-東、
②福島駅-東の駐車場、
③福島県庁、
④天神橋-西、
⑤親水公園/阿武隈川、
⑥紅葉山公園、である。

測った時期は、
1) 2011年6月30日、
2) 2011年9月6日、
3) 2012年1月14日、である。

放射線量の傾向は、
変わりがない場合は、「」、
10%以上の上昇は、「
10%以下の減少は、「↘」、で示した。

地図で、測った場所を示す。

この地図は福島駅前(現在地と表示されている)にある、
「福島駅周辺施設案内」を使って、
測った場所に①、②、③・・・⑥と、書き入れた。

主な場所の放射線量の写真を示す。
①福島駅-東。

2.17マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]。2012年1月14日。

2011年6月30日は、2.46マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]、
2011年9月6日も、2.46マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]だったから、
2012年1月14日の2.17マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]は、
10%ほど下がっている。。

③福島県庁。

2.99マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]。2012年1月14日。

2011年9月6日は、2.65マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]だったから、
2012年1月14日の2.99マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]は、
10%以上増えている。

④天神橋-西。

3.33マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]。2012年1月14日。

2011年9月6日は、3.18マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]だったから、
2012年1月14日の3.33マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]は、
10%以下の増加である。

測っていると、以前に話をした人が、
「こんどは、どのくらいですか?」
と聞いてきた。
「3.33マイクロ・シーベルト毎時ですか? 増えていますね」
と、ガッカリしていた。

「放射線漏れがあるようだ」
「公表されている値は低いから、空中の放射線量を測っているからだろう?」
「小学生がここを通るが、マスクをしなくなった。まだマスクが必要だ」
「こうして、放射線量を測って、教えてくれるから助かります」

なんと応えればいいのかわからない。
「まだまだ気をつけてください」
それしか、言えなかった。

紅葉山公園。側溝で。

23.6マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]。
格子は、側溝のふたで、土砂でつまっている。

「桁が違う!」
「なんかのまちがい!」
と思った。
「初めて経験する値だ!」

変化を見ていた。

すると、22.6マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]が撮れた。
まちがいなく、2桁だ!

犬と散歩をしていた福島の人といっしょに見ていたが、
「27.4マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]か!」
と、ビックリしていた。

27.4マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]の写真は撮れなかった。
が、2.74マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]ではない。
桁はまちがっていない。2桁を示した。
初めてみる高い値だ!

側溝の土砂落ち葉には、放射性物質がたまっている。

「今年は、落ち葉の清掃をしていない」
と、犬と散歩をしていた福島の人は言う。
「いつもは、落ち葉をかき集めるが・・・」
「汚染された落ち葉を集めても、処分したり、
持って行く場所がないからかな?」

確かに、落ち葉はかき集めていない。2012年1月14日。

紅葉山公園は、奥に見える阿武隈川と、
左(北)にある知事公館、手前(西)の福島県庁にはさまれ、
福島市の行政の中心に近い。

目が行き届かない公園ではないだろうが、
なぜか、落ち葉は放置してある。
人が通る散歩道だけ、落ち葉が少ない。

そして、福島の人は、
「あれが、モニタリング・ポストです」
と、示してくれた。
2人で近寄った。

左のモニタリング・ポストは地表から2メートル、
右のモニタリング・ポストは地表から50センチで、
空中に浮遊している放射線量を測っている。

「紅葉山公園の放射線量は公表されていない」
「なぜか? 聞いたら、
ちがう場所にある、基になるモニタリングの値を公表しているから、
と係員から言われた」

どなたか福島の人、確認してください。
紅葉山公園の放射線量は、公表されているか? どうか。
それに、紅葉山公園の側溝の放射線量は、
23.6マイクロ・シーベルト毎時[μSv/h]だったが、
こんなに高い値になるのか? どうか。
ほかに、側溝の放射線量は、測っているのか? どうか。

さて、福島市での「被曝量」はどのくらいか?
外で放射線量を測った2時間44分の被爆量は、
1.9マイクロ・シーベルト[μSv]だった。
これを、年間にすると、6ミリ・シーベルト年[mSv/y]になる。
安全基準である1ミリ・シーベルト年[mSv/y]を超えてしまう。

それで、福島市に滞在した被曝量を計算した。
夕方5時前に福島市のホテルに入って、出なかった。
そして、翌日の朝、福島市を出発するが、
福島市に滞在した19時間6分の被曝量は、
4.2マイクロ・シーベルト[μSv]だった。
これを、年間にすると、1.9ミリ・シーベルト年[mSv/y]になる。
安全基準である1ミリ・シーベルト年[mSv/y]を超える。

「収束宣言」はでたが、
福島市の放射線量は減っていない、
と考えて、行動されたほうがいい。
いっしょにいた福島市民は、高い放射線量に、
ビックリしたり、ガッカリしていた。


放射線を警告する看板は、まだまだ有効。
側溝にたまった土砂や落ち葉は、除去する必要がある。
そして、看板の「公園利用」は「外出」に置き換えればいい。
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