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『ひとごろし』(映画メモ)


『ひとごろし』(1976年、大洲斉監督)

双子六兵衛(松田優作)は、城下でも有名な臆病者。そのために、妹も嫁に行けない状況にある。

妹の結婚のために、武芸の達人・仁藤昂軒(丹波哲郎)の上意討ちに名乗り出るものの、武術ではかなわない六兵衛。そんな彼がとった戦法とは、昂軒の旅につきまとい「ひとごろしー。その男は人殺しだぞー」と叫び続け、精神的にダメージを与えることだった…

この映画では、とにかく松田優作の「腰抜けぶり」が徹底している。本来の「こわもてイメージ」とは真逆の役どころにもかかわらず、本当に腰抜けに見えてくるところが凄い。しかし、後半では「危ない雰囲気」も醸し出してくる点はさすがである。

最後の最後まで、どのような結末になるかわからなかったが、「勝負にはいろいろな闘い方がある」というメッセージが伝わってくる作品である。










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