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真の研究者

城山三郎さんは、一橋大学の恩師である山田雄三先生と二人ゼミナールをしていたらしい。ちなみに、当時、奥さんを亡くし、老人ホームで暮らす山田先生は90歳を超えている

「杖をついて、耳には補聴器をつけた教授は、その日の二人ゼミナールが終わると、いつものように「今日、積み残した課題は何ですか?次回の宿題として、何を読み、何を考えてくればいい?」と朗らかに言って、また地下鉄の駅へと消えて行かれた」(p.77)

山田先生の上に、真の研究者を見た。

出所:城山三郎『よみがえる力は、どこに』新潮文庫
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