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『やし酒飲み』(読書メモ)

エイモス・チュツオーラ(土屋哲訳)『やし酒飲み』岩波文庫

今まで味わったことのない、奇想天外なストーリーの連続である。

アフリカ・ナイジェリアの作家チュツオーラが書いた本書を読んで感じたことは、まるで「夢」のような小説である、ということ。

私たちが寝ている間に見る夢では、かなり現実とはかけはなれていることが起こっているのに、不思議と「おかしい」とは思わない。それと同じ感覚なのだ。

あまりに不思議なことばかり起こるので「何かを暗示しているのかもしれない」と思いながら読むものの、そんなことは吹っ飛ばすくらいのパワーがあるため、途中で解釈することはあきらめた

こうした「異次元」の本に出合えただけで幸せなのかもしれない、と思った。

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