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ケースメソッド

ビジネススクールの教育方法の定番は「ケースメソッド」。具体的な事例を検討することを通して、分析能力や意思決定を訓練する。最近では、このケースメソッドが、農業経営にも用いられているらしい。

なぜか?

農業生産法人・グリンリーフの澤浦社長は次のように説明する。

「農業はほかの製造業とは異なり、トライ・アンド・エラーのサイクルが長い。30年農業をやっていても、試行錯誤できる回数はわずか30回。だから先人や仲間たちの成功や失敗の体験を学ぶことが非常に大切だ。」

ケースメソッドの利点は、なかなか経験することのできない事を疑似体験できること。他者の経験から間接的に学び、それを自分の経験に生かすことがポイントである。

しかし、ビジネススクールの学生さんを見ていると、ケースメソッドで学んだことを自分の職務に生かしている人と、ケースメソッドが単なるゲームで終わってしまい、自分の仕事に生かし切れていない人がいるように思う。

その点、農業経営塾等で学ぶ人は、前者の方が多いような気がする。

気をつけなければいけないのは、ケースメソッドは単に成功事例、失敗事例を学ぶためのものではないということ。「自分であればどうするか」という当事者意識をもって事例に取り組むことではじめて成果が出るといえる。

本気で学ぼうとする人たちが、正しく使えば、ケースメソッドは効果的なツールになるだろう。
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