宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

小児科かも・・・??

2012年11月22日 08時08分28秒 | スキンケア
今日のタイトルは
「うちって、まるで小児科かも・・・??」
と感じる日があるという意味です。

もともと、皮膚科にお子様の患者さんは多いのですが、それにしても、最近とても多いのです。
特に。
冬にお子様の患者さんが急増しています

これは、近年特に目立ってきた現象です。

私が子供の頃、子供が皮膚科に行くとすれば汗もやトビヒ、虫さされといった夏の皮膚病がほとんどだったと思います。
真冬に皮膚科に多くの子供が受診したという話は記憶がありません。

が、しかし。

この10年くらいで、冬に受診するお子様は年々増加しています。
いえ。
お子様どころか、赤ちゃんの受診もとても多いのです。

冬は、夏とちがい、ウィルスや細菌などの感染症は少なく、虫さされや植物のかぶれもありません。
それなのに。
なぜ、お子様の皮膚病がこんなに増加しているのでしょう。

それは。
ずばり、湿度の低下による乾燥肌の増加によるのです。

これは、生活のスタイルの変化によるものです。

昔に比べ、身体を洗い方が変化しています。
泡で出てくるボディシャンプーの使用や、ナイロンタオルの使用により、洗いすぎという現象が起こっています。
キレイキレイ・・・というネーミングでわかるように、清潔志向が進んでいます。

また、昔とちがい、室内全体が暖まる暖房器具や、ホットカーペット、床暖房の使用で、小さいお子様が全身乾燥する環境にあります。
部屋全体を暖めて、室内で薄着で裸足でいるというスタイルが珍しくなくなっています。

こういった生活環境により、乾燥肌のお子様が急増しているのです。

私は、こういったことに警告をします
乾燥肌のお子様は、将来アレルギー体質になりやすいともわかっています。
花粉症や喘息、アトピー性皮膚炎になりやすいリスクが高まるのです。

ですから。
私からのアドバイス

身体の洗い方は、石けんを手で泡立てて、やさしく手で洗いましょう。
強くごしごしこすることはやめましょう。

暖房は、なるべく控えめに使いましょう。
できるなら、こたつやオイルヒーター、遠赤外線ストーブ、石油だるまストーブなどの、温風のでない暖房器具を使うことがオススメです。
それで、ちょっと寒さを感じたら、ベストやカーディガン、靴下等を重ねて、暖をとりましょう。
昔の子供は、室内でタイツや毛糸のパンツ、腹巻きなどを身につけていました。
その頃の子供は、皮膚科にかかることは少なかったのです。

昔の生活を見習う部分があるということです。

生活に工夫を・・・・・これが私からの提案です
節電にもなりますね

エアコン、ファンヒーターをつけてさらに加湿器をかけているなんて、お金を無駄にしていると思います


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