宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

化粧水の意義

2014年01月06日 21時38分02秒 | スキンケア
今日から、2014年の診療が始まりました。

やっぱり・・・というか、思ったとおり、お正月の間に全身の乾燥性湿疹が悪化したという方が多かったです。
実家や田舎に帰って、暖房のきいた部屋でのんびりくつろいだり。
旅館やホテルの暖房も強くきいていましたね。
スキーに行った方も、当然のように強力な暖房の部屋で過ごしたせいで、乾燥肌がひどくなっていましたね。

ま・・・これは、しょうがありません。
これから、しっかりと保湿クリームをぬってくださいね

今日は、ちょっと違った切り口のスキンケアの話。

よく、部屋の暖房がきいていて、肌がかさつく場合、顔に水をスプレーしたり、加湿器に顔を近づけたりする方がいます。
これは、効果があるでしょうか?。
答えはノーです。
ただの水の場合、徐々に蒸発し、もともとの皮膚の水分もいっしょに乾燥していくので、水をスプレーするとさらにもっと乾燥肌になってしまうのです
けっこう昔のことですが。
飛行機のスチュワーデスの間に水のスプレーが流行ったことがありましたが、結局むしろ乾燥肌になるということですっかりこの流行はすたれました。

顔につけるのは水では駄目で、角質にとどまる保湿成分を含むノンアルコールの化粧水でなくてはいけません。
このややねっとりこってりした水分であれば、角質層に長時間水分がとどまります。

この保湿化粧水をさらに長時間はだにとどめるには、その上に油分で覆うことが有効です。
この効果が乳液、さらには保湿クリームにあるのですね。

ところで、入浴直後に保湿クリームをぬると効果が高いのは、角質層にお湯がまだ浸透して残っているからです。

保湿クリームをぬる時間が入浴とずれている時は、一度しっとりした化粧水を塗ってから保湿クリームをぬると効果がいっそう高まります。

私は、こってりタイプの保湿クリームを毎日入浴後に全身にぬっていますが、ためしに化粧水を塗ってから保湿クリームをぬるとのびが良くてぬりやすくてびっくりしました。
効果にはそれほど差は無いとは思いますが、いろいろやってみるのも面白いですね




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする