霜月祭に出かける。
「御所まち」は、以前(2020.01.02家族で新年ウォーク)にも歩いたことがある。霜月祭は初めてで楽しみにしていて、雨の予報も楽観的に受け取ってやってきたが・・
本降りの雨となり、手加減はしてくれなかった。
2020.01.02家族で新年ウォークは建築好きな長女や道標古道が好きな長男も一緒で、かなり細かいところまで見れた。 記事は「こちら」
「御所まち」
江戸時代初期(400年前)に形成された陣屋町。
伊勢街道・高野街道などの交わる交通の要衝として商業町・宿場町として栄えた。
柳田川を挟んで西は商業都市 東は寺内町。
今日は西の町を巡る。
御所まちには寛保2年の「検地絵図」が残る。
(前回来た時、絵図の写しを見せていただいた)
絵図には、通り名・道幅・持ち主・面積・番号などが書かれている。
柳田川の位置は南に移っているが、道幅・背割り下水・環濠などの場所はほぼ変わっていないという。
今日はお祭りなので、主な町家にはオレンジ色の「幕?」がかかっていて「説明板」がつけられている。
ほとんどのお家は、今もここで居住しておられ、何軒かを除いて中の見学はできないのはやむを得ない。
外観だけでもすばらしい。
高札場 跡 江戸時代、重要な法令を書いて掲げられたという。
平成20年に復元された。
横に延命地蔵(4地蔵の1つ)(いきなりピンボケ)
虫小窓が連なる立派な町家 何邸だったか?
「むくり屋根」という曲線を描く屋根 池田邸
元郵便局はおしゃれな洋館 三角屋根の上に 〒 マークが見える。
吉村邸 御所まち 唯一の 「妻入り」の町家
棟の「妻」が表に面している。
文政3年の棟札の写しが残っているらしい。
山本邸 菜種油で製油業(屋号 油長)から酒造業へ。
1919年(享保4年)より油長酒造を営む。
江戸時代中期の建築
近くには大きい酒造タンクもあった。
清村邸 400年前の建物だそうだ。
金村邸 大和絣の染めをされ、後に醤油業を営まれた。
向かいに2棟の醤油蔵が現存。
赤塚邸 油商を営んでいた。
「大和棟」で、玄関と別に特別な門がある。(大屋根が白飛びしてしまった)
『250年前、江戸中期に建てられたと思われる、御所まちにのこる最も古くに建てられた町家の1つと考えられる』
お手洗いを使わせていただけるというので、入れていただいたが、内部の見どころまでは見れなかった。
今回の一番の発見?は、旧芳本邸(現 西川邸)
前回に行っていない。
旧芳本邸(現 西川邸)
芳本邸は百年以上前から代々肥料商を営んでおられた。
肥料の看板が家の前にたくさん残っている。
空き家になっていたのを7年前に買い取られたという西川様のご主人にお話を伺い、内部を見学させていただいた。
玄関内にも肥料の看板
床の間 床柱は面取りした黒柿 今では手に入らないものだとか。
釘隠しは 蘭 かな?
釘隠しは部屋ごとに違い、鶴 や 蝙蝠 もある。
床の間の横の明り取り。
凝った仕様の格子がなんとも美しい。
欄間
揺らめく手づくりガラス。中庭に面している。
写真では見にくいが、軒裏?天井?に1本横に貫いた丸太が見える。
中庭に、梅の古木 ドイツ人も訪れて写生されたとか。
枝垂桜もあった。
予定外の2階も見せていただいた。
2階からは中庭が見下ろせた。
古い町家を買い取られ、古き良きものを大切に残そうとされている西川さまのお気持ちがうれしい。
解体されたりせずによかった。
雨ではあったが、お気に入りの町家もできてよかった。
途中、テントの休憩所で、近くで買った焼き鯖寿司のお昼ご飯
コーヒーの接待もあり、地域の人たちの暖かさがわかる場所だった。
コロナで霜月祭は去年・一昨年は開催されず、今年は3年ぶりの開催だとか。
天気がよければもっと賑やかなことだろう。
スタンプラリーや町家マルシェ他、いろいろな企画をされていた。
雨が恨めしいのは私たちより町の人たちだろう。
「来年も来てくださいね~」の声に見送られた。
来年は先ず晴天を祈る。
「焼き鯖寿司」と「おづぬ餅」をお土産に買った。
今日は行き帰り御所駅を利用
JR御所駅 駅舎は明治時代の創建当時のまま残る。
無人駅になるところ、2002年より簡易委託駅となり、業務はシルバー人材センターに委託されている。
窓口にはお元気そうなシルバーさん?がおられた。