■□水をめぐる攻防 地下水と府営水をめぐって
向日市は地下水が豊富で、生活用水のすべてを地下水で賄ってきました。しかし、若干地下水位が下がり、府と市はこのままでは水が不足するという資料(人口六万人・一人一日六〇〇㍑使用するという水増し計画)をつりました。京都府は、日吉ダムの水を使って「府営水」をつくり、その水を買うよう各自治体に強制してきました。
こうして、二〇〇〇年を前後して、向日市政の特に重要な課題のひとつに「水の問題」が浮上しました。豊富な地下水を市民の生活用水として使うのか、それとも地下水を企業が無料で使うようなことにしてしまうのかという攻防です。
共産党議員団は、議会ごとに水道問題を取り上げました。また、地域での「水道問題を考える会」の運動と連携して、料金値下げの署名運動も大々的に繰り広げてきました。
日本共産党は府営水の導入に反対していましたが、二〇〇〇年に府営水導入が強行されました。
市長を追及しました。
市民は、「おいしい地下水は市民の宝」と願っているわけであります。しかし、市長が進めているのは、市民のために地下水をほとんど使わず、府営水にどんどん切り替え、その都度料金値上げをする。
もし何かの事故で府営水が止まれば、再び地下水をくみ上げようにも設備も人もない、という事態になるのです。 市民の願う方向に変えるべきです。(略)
現在、市民の節水協力により、地下水保全が進むと同時に、地下水だけで賄えるようになってきている。水道部の立てた計画が大きく外れたとき、行政というものは現実に立ち戻り、現実に合うものにしていくというのが市長の口癖ではありませんか。水道行政だけは見直しをせず、保全した地下水は使わず、どんどん料金が高くなる府営水道を使って、市民をいじめるのですか、全く理解できません。
一日も早く地下水主体の水道行政に変更するよう強く要求するものであります。
このときの議会で、今後の水道行政について、地下水を主体に進めていくのか、それとも府営水を主体に進めていくのかを争点に追及しました。項目別には一八項目にのぼります。
①市長の最近の発言は、「府営水は地下水を補うもの」という基本的姿勢を一八〇度変えたものではないか。
②府営水が、六〇%、七〇%にもなるのなら、「府営水を主体にして、不足分を地下水で補っている」と言うべきものである。
③市長は、 安全揚水量(いつまでも汲み続けられる水量)ということを大変強調してきたが、安全揚水量一万五五〇〇トンという意味について、明確にしておくべきだ。
④市長の言う「安全揚水量イコール限界揚水量だ」というのは間違いだ。
⑤第八次拡張事業申請では、二〇一〇年は一日最大三万六〇〇〇トンの水を使い、(地下水一万九二〇〇トン、 府営水一万六八〇〇トン)とあるが、年度ごとの受水量はどのように考えているのか。
⑥二〇〇一年度の数字が、一日最大三万六〇〇〇トンとなっていたところは二万四九三八トンに、一日平均も二万七五〇〇トンを一万九一五二トンに修正し、人口見込みも一人の使用水量も変更したことをどう考えているのか。
⑦なぜ大きな見込み違いになったのか。
⑧この見込み違いは行政の責任であって、市民には何の責任もない。
⑨使用水量が減っているのに、京都府からの受け入れ水量を修正していないのはなぜか。
⑩京都府との協定どおり府営水を受け入れていくとすれば、年度ごとの地下水くみ上げ量はどうなっていくか。二〇一〇年度の、府営水と地下水の割合はどうなるか。
⑪京都府との協定どおり府営水をどんどん増やしていけば、地下水は不必要となり、設備も職員も不必要ということになってしまうのではないか。
⑫市長の水道行政では、「市民が願う水道行政」とは全く違うものになってしまう。
⑬市長公約の府市協調とは、京都府に追随し従うということなのか。行政は対等・平等であるべきだ。
⑭府営水量を決めている「給水協定」は、見直しできないものと考えているのか。
⑮協定の解釈として、理事者は「予期せぬ事故が起きた場合……協議できる」と事実でない答弁したのはなぜか。どの協定の何条に、そんなことが書かれているのか。三つの協定の中には、協議をする、第一として、疑義が生じたとき。第二は、定めのないとき。つまり、どのような理由でも協議はできるという協定になっている。
⑯何の理由であれ協議できるということは、協定の内容が変わる可能性があり得るということではないか。
⑰市長公約どおり、府営水は地下水を補完するために使うものとし、府との給水協定を市民のために見直すべきではないか。
⑱地下水を主体にした水道行政をするため、地下水を公水と規定した「地下水くみ上げ規制条例」に改正すべきである。
向日市の水道行政は、今後も手をゆるめれば、高くてまずい府営水を押しつけられてしまうのです。