柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

棚上

2012-10-12 08:20:28 | Weblog
文藝春秋の今月号に竹島尖閣問題についてあれこれ説が載ってます。一冊にこれだけ違う意見が載るのも面白いと思いました。竹島も尖閣もその昔に何度も中韓と衝突していて、その都度交渉が行なわれて、ここで解決しないことを解決策としましょうという解決してきた歴史です。何度も新聞やTVで聞くことです、まるでそれが大人の解決方法だったという許容のニュアンスです。でも、その後に竹島は李承晩ラインが生じ、尖閣も小平の策略がありの日本外交の敗北というのが真実のようです。巻頭で立花は言います、尖閣問題は日本が国有化したこと、それは現状を壊すものであって、中国への説明抜きに現状維持を崩したところに原因があると。現状維持こそが外交の要諦であると言いたいようです。竹島問題についても交渉力不足を指摘します。政治的知恵が足らぬと。塩野七生は連載コラムで書きます、尖閣も竹島も現状のままで十年間凍結すると公表しろ、その間に関係修復しろと。再びの棚上げ論です。もう一つの鼎談企画では、中西輝政や佐藤優が言います、自民党時代の裏工作方針が日本外交をダメにしたのだ。民主党の稚拙な外交は闇から闇交渉をなくしただけよかったなんて皮肉です。民主党外交は人間ドックだ、治療はできないけれどどこが悪いかは教えてくれるとボロクソです。一冊にこれだけ諸論載るのは(図らずもでしょう)面白いことと思いました。是非ご一読を。
コメント
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