暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

伝物の茶事  盆点

2009年12月22日 | 思い出の茶事
「伝物の茶事」を稽古茶事で習いました。
四ヶ伝などの伝物で行う茶事を取り上げて
くださったのです。今年5月のことでした。

最初に資料が配られ、利休百会記と道具組について
K先生の講義がありました。
K先生のユーモアと緊張感を合わせ持つお話に
いつも茶心を揺さぶられます。
時に知的好奇心を刺激されて何日も興奮状態だったり、
参考書を調べまくったり・・です。

その日の「伝物の茶事」は四ヶ伝の内 盆点で、
唐物茶入(肩衝)を使い、水指は木地曲でした。

利休百会記に登場する「はけ物水指」とは
曲(わげ)物水指のことだそうですが、
他にもばけ物水指のことで、南蛮水指という説もあります。

さて、茶事で使われた盆は確か菱盆(青漆)だったような・・。
会記で確かめてみましたので、一部紹介させていただきます。

 本席
  床   淡々斎  筆 一行
        松風通古今
  釜   真形  馬地紋
  風炉  土  道安
  水指  木地曲
  茶入  唐物  肩衝
  盆   青漆内朱  四方
  茶杓  牙  利休形
  茶碗  黒楽  長次郎写
  蓋置  青竹
  建水  唐銅

盆は青と朱の漆が絶妙なバランスの四方盆でした。
本席で吸物 八寸、初炭、菓子(3種)の後 中立。
後座は本席で濃茶を頂いた後に
別席にて懐石 薄茶という形式で行われました。

K先生のご指導に触発されて
「稽古で習った点前を茶事に反映してみたい・・」
「唐物、盆点、和巾、茶通箱で茶事をしてみたい・・」
と思ったことでした。

問題はお道具でしょうか?
正客をしてくださった茶事の先輩と顔を見合わせて
「唐物写しでも良いのかしら???」

懐具合と実現性を考えると、ちょっと悲しくなります・・・。

                 

   写真は、湯河原・幕山の水仙です。


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