暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

「惜春のコラボ茶会」・・・暁庵の第2席(花所望)と第3席(後炭)

2023年04月28日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

 (鉄線と、小葉のズイナまたはリョウブ?だと思う。志戸呂焼ちまき)

つづき)

暁庵・第2席のお客さまは7名様、正客YKさま、次客から五客までは小堀遠州流のお客様(橘楽庵のYさまも)、六客宗加さま、詰M氏、11時15分~12時15分の予定です。

第2席では炭手前がないので、花所望と薄茶にしました。

今年は花の咲く時期が超早く、予定していた花がなくって本当に困りました。

S先生によると「炉の時期には炉の花を・・・、風炉の花しかなくなったら炉を塞いで風炉に変えてください」と。 風炉は全く考えていなかったので、何でも花をお持ち寄りくださいと社中にお声掛けしました。

・・・すると、思いがけないくらい沢山の花が集まり、花積もりした亭主T氏は選びたい花ばかりで嬉しい悲鳴だったようです。

花台に、姫日向ミズキ、小葉の随菜(またはリョウブ)、都忘れ、梅花うつぎ、卯の花、鉄線、芍薬、アヤメ、苧環、紫蘭、ミズキ、茅(ちがや)などが溢れています・・・心配していたけれど ヨカッタ!(アリガトウ

亭主T氏がご挨拶の後、花所望となり、各流派の代表者に活けてもらいました。花器は2つ、奈良古寺瓦(写し)とちまきの掛け花入(志戸呂焼、廣前心斎作)です。

裏千家流ではお正客YKさまの推薦でM氏が、小堀遠州流は申し合わせでI氏が活けてくださいました。偶然ですが、お二人とも男性でした。

M氏は鉄線と小葉のズイナ(またはリョウブ)、生き生きとお互いが引き立て合って素晴らしいと思いました。また、I氏は初めての花所望だったと思いますが、ステキにすっきりと活けてくださって、壷珊瑚がかわいらしく魅力を添えていました。今後がとても楽しみです。

   (姫日向ミズキ、紫蘭、壷珊瑚・・・奈良古寺瓦(写し))

薄茶になり、お点前はY氏、半東(後見)はIさんです。

Y氏の端正な点前を見て頂きたくって、「柄杓を引いた時ではなく、茶杓を清めた頃に席へ入ってね」と半東Iさんにお願いしました。

薄茶では社中の皆様思い入れの茶碗が大活躍です。

暁庵の御正客様は裏千家流と決まっていたので白楽(染谷英明作)で、次客様は小堀遠州流の方なので楽茶碗ではなくトト屋(山清窯、ミン・ヨンギ作)で、三客様は絵唐津(西岡小十作)でY氏が心を込めて点てた薄茶を喫して頂きました。

四客様からは水屋でお点てし運び出しました。茶碗ですが、醍醐桜(京焼、桜谷作)、堤焼(仙台・伊達藩のお家焼、針生乾馬作)、「春の夢」(与論島窯)、仁清・薔薇の絵(山岡善高作)でした(順不同)。

 (左が白楽(染谷英明作)、右がトト屋(山清窯、ミン・ヨンギ作))

   (左が絵唐津(西岡小十作)、右が唐津焼です)

 

     (写真が無く、或る日のベランダです・・・)

昼食はなだ万のお弁当、ベランダ席と待合席へ分かれて食べて頂きました。新緑や花を見ながらのベランダ席が好評でした・・・

昼食タイム(12:30~13:15)をはさんで、午後の部が始まりました。午前(第1席と第2席)と午後の部(第3席と第4席)で暁庵社中はスタッフと客が交代しました。

   (手入れは今一つですが、新緑が助けてくれました・・・

 

暁庵・第3席のお客さまは6名様、正客T氏、次客から四客までは小堀遠州流のお客様、五客・KYさま、詰・EKさま、13時30分~14時30分の予定です。

第3席では、亭主M氏の後炭から始まりました。特に小堀遠州流のお客さまに後炭を見て頂きたい・・・と思いました。

透木の扱いも見どころですが、胴炭が割れるのがご馳走とされています。透木釜のせいでしょうか、胴炭に火が回るのが遅く割れなかったようで、ちょっぴり残念です・・・。

後炭の香は匙香(香は初炭と同じ「松濤」)、初炭の時に使い残した湿し灰が撒かれました。初炭と反対に炭を継いでいきます。

迫力のある又陰口透木釜が濡れ茶巾で浄められ湯気を上げて喜ぶあの瞬間、後炭の醍醐味を味わっていただけたかしら。

薄茶のお点前さんはAYさん、緑色の友禅をお召しのAYさんの優雅なお点前で薄茶を楽しんでいただきました。半東(後見)はKTさん、水屋はM氏と暁庵です。

平棗を使ったので平棗の扱いが見どころの一つです。もう一つ、釜が掻き立て鐶なので、持ち方や扱いも見どころです。

さて、茶碗の続きです。正客様から三客様までの3碗は毎回同じですが、四客様からはその時によって多少違えて楽しみました。

  (左は「春の夢」(与論島窯)、堤焼(針生乾馬作)の茶碗)

「春の夢」(与論島窯)、堤焼(針生乾馬作)、醍醐桜(桜谷作)、唐津焼、御本手(杉本貞光作)、仁清・薔薇の絵(山岡善高作)などの茶碗が登場しました。 つづく)

 

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