暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

「原三渓の美術展」応援のお気楽茶会

2019年08月07日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)



8月2日(金)と3日(土)に我が家で「原三渓の美術展」応援のお気楽茶会をしました。

横浜美術館で開催中の「原三渓の美術展」をささやかながら応援したいと思い立ちました。
「原三渓の美術展」へいらっしゃる方々に我が家へ寄って頂き、薄茶一服と点心でおもてなしできたら・・・と思ったのです。

梅雨明けと共に猛暑が襲来、横浜でも珍しく連日35℃近くまで気温が上昇しました。
そんな中での茶会なので、普段とは違うことを心配しました。

暑い中を我が家まで辿り着けるだろうか?
熱中症にならないように冷房と水分補給をしっかりしなくては・・・。
着物は嬉しいけれど、どうぞ無理をなさらずに・・・。
一番、注意を払ったのは点心でした。
前日(夜)作ったものは冷まして冷蔵庫に保管し、翌日火を入れて再び冷やしたり・・・とにかく安全第一を心がけました。

予期せぬ失敗や計画変更もたくさんありました。
2日のこと、冷たいお絞りをお出ししようとしたら、冷凍庫に入れたまま忘れていました(トホホ )。
コチンコチンのお絞りを流水で溶かし、搾りなおしてお出ししました[汗)。さすがに3日は失敗なし・・・。
当初、点心を食べて頂いてから中立(休憩)、その後蹲踞をつかって席入りの予定でした。
当日、庭を見ると陽がカンカンに照り付け、日陰もなく、見ただけでクラクラするような露地でした。
急遽、蹲踞は使わず、茶道口から席入りして頂きました。
3日は、玄関先に蹲踞を用意し、こちらを使って茶道口から席入りして頂きました。





 オレンジの清楚な花がキツネノカミソリ、玉紫陽花は水揚げが悪く・・・(3日の夜に撮影)

茶室の床には「白雲抱幽石」の御軸、前大徳 明道和尚の御筆です。
2日の花は、ピンクの木槿、糸ススキ、金水引、紅水引を鉄製灯明台(白洲正子氏好み)に、
3日の花は、キツネノカミソリ、玉紫陽花、金水引、紅水引を有馬籠に生けました。
キツネノカミソリと玉紫陽花は2日のお客様MYさまが大事に持参してくださった花です。
炭手前がないので、床に独楽香合を荘りました。



2日のお客さまはスタッフ(社中)を含めて10名になりました。
お気楽茶会なので、初めて御目文字の方、再会が嬉しい方、親しい茶友など素敵なお客さまと会話が盛り上がりました。
小堀遠州流のお点前を拝見する事が出来たり、お点前をお願いしたお客さまが美味しい薄茶を点ててくださったり、席中では皆様にお助けいただき、和やかに茶会が進行していきました。
薄茶の後、再びテーブル席へ戻ると、図録を引っ張り出して「原三溪の美術」展のお話に花が咲きました。
横浜美術館の関係者が参席していたので、いろいろな苦労話や展示品の解説なども伺うことが出来て、皆、一層「原三溪の美術」展に興味をつのらせ、いつまでも話が尽きない勢いでした。



     茶会で使った虫明焼の三碗・・・エピソードをご披露しました


     茶会で使った茶碗です

3日のお客さまはスタッフ含めて7名様でした。
2日とほぼ同じなのですが、点心の時に差し入れのスパークリング・ロゼワインをお出ししました。
そのせいもあり、点心中にお客さま同士の会話が進んだかもしれません。
点心後、茶室へ席入りし、スタッフ(社中)のお点前で薄茶を差し上げました。
お菓子は銘「夏の思い出」、かわいらしい西瓜の練り切りです。石井菓子舗(旭区都岡)製。
2つに割ると中身が赤と黄色の2種類の西瓜があって種はごま塩、これがインパクトになって美味しかった!
薄茶は江雲の白(柳桜園詰)です。


    薄器の1つ、秋草花文化粧壷

薄茶の2服目は元のテーブル席へ戻って頂きました。
魔法をエイッ!と掛けて・・・・立礼席に変身です。


    立礼席の設えです

立礼席で茶友Yさんにお点前をお願いしました。
膝を痛めてもう1年位お点前をしていないというので、是非とも・・・と思いました。
なんか水を得た魚のように嬉しそうでした。
久しぶりとのことですが、しっとりと落ち着いた所作は健在で、暁庵も嬉しく薄茶を頂きました。

暁庵社中Sさんの点前デビューがあったり・・・こうして応援のお気楽茶会は愉しく終わり、安堵と共に「もう終わってしまったのね・・・」
お客様、スタッフの皆様のおかげで、ささやかながら応援の茶会ができて嬉しいです!  

     「原三渓の美術展」応援のお気楽茶会・・・つづき へ続く




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