暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

立礼の会の初稽古・・・in 2020

2020年01月22日 | 暁庵の裏千家茶道教室

 (華やかな繭玉かざり・・・歌舞伎座にて)

 

令和2年(2020年)1月14日(火)は立礼の会の初稽古でした。

立礼の会は毎月1回、第2火曜日に開催しているので、教室の初釜(18日)に先立っての初稽古となりました。

それで、お客様を2名お招きし、お道具もいつもと少し違え、お昼に点心をお出しすることにしました。

AIさんが11時に到着。早速に初炭手前、濃茶、薄茶の準備に取り掛かり、12時にいらっしゃるお客様をお待ちしました。

お客様でお付き合いくださっているYさまは小堀遠州流のご近所さんです。もうお一人のお客様Nさんは裏千家流、初めての来庵でお会いするのが楽しみでした。

お稽古の前に手作りの点心をお出しし、AIさんと暁庵もお相伴しました。

点心は3種、かぶら蒸(蕪、アナゴ、銀杏、白ブナピー、木耳、ワサビ)、盛合せ(黒豆、鰊昆布巻、紅白かまぼこ、数の子、粟麩田楽、春菊お浸し、ミニトマト)、雑煮椀(餅、里芋、大根、人参、ゴボウ、小松菜)です。

かぶら蒸は白身魚の方がよかったかしら? ・・・作り手としてはいろいろ反省もありますが、手軽に暖かい点心を差し上げたいと思い、あれこれ迷い楽しみながら作りました。4人でにぎやかに談笑しながら完食しました。

 

(立礼席の壁床に「灑雪庵」のお軸を掛けました)

 

さて、いよいよ初稽古です。

最初に初炭手前、松唐草文炭斗(玄々斎好み)を点茶盤の中棚に莊付けておくのですが、今回は運びとしました。

初炭は12月に続いて2回目なので、だいぶ慣れてきたようです。

「どうぞお香合の拝見を・・・」とYさまからお声が掛かりました。

香合はお目出たい独楽香合、甫斎作です。

 

 

花びら餅の入った縁高が運び出され、いつものように挨拶(セリフ?)のお稽古です。

「お菓子をどうぞ。お菓子をお召し上がりになりましたら、席を改めとうございますので・・・(後略)・・」

いつかAIさんの立礼の茶事ができること楽しみに、茶事を前提としたお稽古をしています。

濃茶点前が始まりました。

丁寧にしっかりと4人分の濃茶が練られ、「お服加減はいかがでしょうか?」

暁庵もAIさんもお相伴しましたが、香りも練り加減も好く、とても美味しかったです。AIさんも満足そうでした。濃茶は天王山、山政小山園詰です。

 

 

薄茶は、小堀遠州流のYさまにお願いしていました。裏千家流とは茶巾の大きさから違うそうで茶巾を持参され、お正月から小堀遠州流のお点前を拝見することができました。

武家流なので帛紗は右に着け、袱紗捌きや茶入と茶杓の丁寧な清め方に見惚れます。皆で目を丸くして拝見しているうちに、薄茶が点ち、美味しく頂戴しました。薄茶は金輪、丸久小山園詰です。

もう一服薄茶を頂きたく、Nさまにお点前をお願いしました。

Yさま、初めてお目文字のNさま、AIさまと干菓子(霜柱と蕎麦板)と薄茶を頂きながら、茶談義が弾みました。それぞれ懸命に歩んで来た人生にどのようにお茶がかかわっていたか・・・とても味わい深いお話を伺うことができました。

このようなお話を分かち合えることが嬉しく、これからのお茶人生が勇気づけられるような、令和2年(2020年)「立礼の会」の初稽古でした。

 

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