暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

五百生のお茶のご縁

2020年05月02日 | 暮らし

(5月の朝のしののめ うら若草の萌えいづる 心まかせに・・・朔太郎の詩より)

 

本を処分しようと、茶室に本が入った段ボールがたくさんあります。

コロナウイルスの緊急事態宣言が解除されたら、すぐに処分するつもりですが、今や茶室は楽しい「古本屋さん」です。

捨てるつもりの本や雑誌「なごみ」をつい手に取ると、面白そうな記事を見つけ、そこに座り込んで読みふけります・・・時間があるのが嬉しい!

そんな中に「心に響く100の言葉」(特別保存版 PHPアーカイブス)がありました。著名人の座右の銘に本人の解説を添えて掲載されたもので、時代を生き抜く知恵の「ことば」100編を厳選して紹介しています。

 

      (いまや茶室は古本屋さん?)

いろいろな方とお茶のご縁がありました。

惜しげなく根気よくご指導いただいた先生方、暁庵の茶道教室の門を叩いてくださった生徒さん、暁庵の茶事や茶会へお出ましくださったお客さま・・・思い返すと、実にたくさんの方と不思議な出会いがあり、ご縁がつながりました。

・・・・お茶の神さまが時に応じて、必要に応じて、ご縁をくださったと勝手ながら考え、厚く感謝しております。

 

  (日々是無事を感謝・・・春の木神明社にて

 

「心に響く100の言葉」で心に飛び込んできた言葉がありました。

仏教詩人・坂村真民(1909~2006)の座右の銘の仏語です。真民先生はツレの高校時代の恩師でもあります。

 

 聞法因縁五百生(もんぽういんねんごひゃくしょう)

 同席対面五百生(どうせきたいめんごひゃくしょう)  仏語

 

五百ぺん生まれ変わりした長い深い因縁のおかげで、今この尊い教えを聞くことができた。席を同じうし、顔を合わせることができた。なんとありがたいことであろうかという仏語であって、お茶でいう一期一会とまったく同じである。

わたしは、この言葉が好きで仏教が好きになったのであるが、人生というものは、このお言葉のように、深いえにしの不思議な出会いなのである。  坂村真民

 

・・・・とても深く頷ける仏語でした。

今私は、五百生の不思議なお茶のご縁に驚き、感謝するとともに、そのご縁を深めていきたい、そのために努力したい・・・と思っています。  

こたびのコロナウイルスのことも五百生の一試練かもしれません・・・。