(「無心帰大道」のお軸を掛け、藤の花をいけてみました・・・5月1日))
・・・夢を見ました。
前後は覚えていないのですが、着物がしきりと夢の中で訴えている・・・ようでした。
起きると、忘れないうちに箪笥の上に置かれたままになっていた箱包をあけました。
それは12月に注文し、2月に出来上がっていた無地紋付の袷と帯の一式です。
年末に横浜高島屋へ行った時のことです。いつもは横目でちらっと眺めて通り抜ける呉服売り場ですが、素敵な無地の着物と帯の一揃いが目に入りました。特別セール(?)とかでお値段も驚くほどお安く、無地紋付を作っておきたいと頭の片隅で考えていた私を刺激したのです。
布地を身体にあててみると、柔らかな藤色の色合いと地紋が好ましく、ベテランの店員さんが別の帯を選んでくださって、こちらも今まで持っていなかったシックな雰囲気が大いに気に入り、一揃い注文しました。
(クレマチスが咲き始めました)
2月半ばに出来上がり、4月8日の安芸の宮島の献茶式と翌9日のOさまの茶事に着ていこうと楽しみにしていたのです。それもコロナウイルスのために中止になり、箱に入ったまま箪笥の上で眠っていたのでした。
「忘れていてごめんね!」
もう一度よく見ると、柔らかな色合いが新緑の季節になんてぴったりなのかしら・・・と思いながら、箪笥の上段をあけてお移り願いました。
「早く箱から出して着てください」と夢の中にまで現れた着物を一日も早く着れたら・・・と思う自粛の日々です。
(布絵の色紙「心まかせに」 布絵は森下隆子作)
気になっていた、洋間(茶室の予備室や待合に使用)に置いてあった古箪笥の中を整理しました。ついでに、古箪笥と水屋箪笥を入れ替え、色紙やテーブルクロスも変えて風炉仕様にしました。
あとは、茶室の炉(灰)と炉用の釜を片づけなくてはいけないのですが、思いがけないことがいろいろあったので、4月に生徒さんと取り組もうと思っていた廻り炭之式も透木釜の炭手前もできませんでした。
炉を塞ぐふんぎりがつかず、何かセレモニー(?)をしてからと思っています。
無地紋付の着物を着て気持ちを正し、久しぶりに炉の真之行台子を頑張ろうかしら??