暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

鳥羽ー1 城南宮の枝垂れ梅

2014年03月24日 | 京暮らし 日常編
               城南宮(じょうなんぐう)の枝垂れ梅
                 鳥羽離宮遺構の築山「春の山」

京都では桜もそうですが、梅も枝垂れが多く、
3月16日に枝垂れ梅が満開という城南宮(京都市伏見区)へ出かけました。

行き当たりばったりでしたが、充実した遠足だったのでルートを記しておきます。

京都駅(城南宮行エクスプレスバス、季節限定?)~(バス15分)~
城南宮~(徒歩5分)~鳥羽離宮跡公園(昼食・弁当)~(徒歩10分)~
白河天皇陵~(徒歩5分)~鳥羽天皇陵~安楽寿院~近衛天皇陵~
(徒歩30分)~墨染桜寺~京阪・墨染駅(時間はおおよそです)


            

城南宮は、遷都の際に平安京の南に祀られたお宮で1200年の歴史があり、
方除けや厄除けの神として信仰され、平安貴族の方違の宿となっていました。
鴨川に近いこの地は西国から都へ入る交通の要所でもありました。

応徳3年(1086年)、白河上皇は鳥羽離宮を造営し、院政を執行しました。
当時の遺構として「春の山」「秋の山」の築山が残されています。
白河天皇、鳥羽天皇、近衛天皇の御陵が近接してあるので、
それらを訪れると、時の流れを感じるかもしれません。

また、下って慶応4年(1868年)正月三日、鴨川に架かる小枝橋にて
鳥羽・伏見の戦いが始まり、城南宮一帯は激戦地になりました。
新政府軍と旧幕府軍の布陣図を示す「鳥羽・伏見方面戦闘図」が
鳥羽離宮跡公園にモニュメントとして建てられています。

            

            
              城南宮の菊水(若水、延命水ともいう)

城南宮へ着くとお詣りし、早速、神苑(楽水苑)へ足を踏み入れました。
ちょうど椿も満開で、種類も多く、名前を辿りながら行くと、
一面に枝垂れ梅が咲く「春の山」と呼ばれる築山がありました。
城南宮一帯は、平安時代末期、白河・鳥羽上皇によって造営された
鳥羽離宮があったところで、「春の山」は数少ない遺構の一つだそうです。

            

青空から枝垂れ梅の優しい雨が降りそそぎ、奥へと誘います。
その数は約150本とか。
枝垂れ梅はピンクと白、あたり一面がその色に染まっていて、
まるで「紅天女」(愛読の漫画)の梅の里にいるような不思議な別世界です。

            

          

神苑は城南宮の社殿をぐるっと回るように構成されています。
枝垂れ梅のシャワーを存分に浴び、散り椿を愛でながら進むと、
源氏物語ゆかりの花木が植えられている平安の庭、
王朝の雅を偲び、4月29日と11月3日に「曲水の宴」が催されます。

            
                   「曲水の宴」の舞台

馬酔木が可愛らしい白房をつけている室町の庭、
楽水軒という茶室のある桃山の庭、さらに城南離宮の庭と続き、
あやめ、山吹、つつじ、かきつばた、秋の七草など四季折々の花が
楽しめるようになっていました。

            

            
                  落椿の風情を愛でながら

            
                    茶室・楽水軒

            
                  馬酔木の花に酔って・・・

京都駅でお弁当を買ってきたのですが、城南宮は飲食禁止とのことで、
近くの鳥羽離宮跡公園へ向かいました。
                                   

            鳥羽-2 鳥羽路をぶらぶら へつづく