『悟る』
その意味。国語辞典より。
1 物事の真の意味を,はっきりと理解する。
2 隠されているもの、また自分の運命などについて、それと気づく。感づく。察知する。
3 仏語。迷い・煩悩(ぼんのう)を去って生死を超えた永遠の真理を会得する。
イスラエル統一国家初代王 『ダビデ像』
ミケランジェロ作品 1504年 (一部です

)
『彼は血色は良く、目は美しく、姿も立派であった。』
サムエル記上 16章12節
金曜日・7月6日は、毎週金曜日の聖書通読会でした。
サムエル記下 1~12章
『ダビデは、主が彼をイスラエルの王として揺るぎないものとされ、
主の民イスラエルのために彼の王権を高めてくださったことを悟った。』
サムエル記下 5章12節
静かな田舎・ベツレヘムで、エッサイ家の8男として、羊飼いをしていた小年・『ダビデ』。
ある日突然に、ダビデは、神のご指名を受けます。
『わたしはその息子たちの中に、王となるべき者を見いだした。』
サムエル記上 16章1節
あらよあらよ・・。と言う間に・・・
少年ダビデは、戦場に繰り出されます。
ある日・・・
大敵ぺリシテ人の兵士なる巨人・ゴリアトと

一対一の対決

となります。
両軍の大陣営の兵士達が見守る前で・・・・

一対一の対決

始まりです!!
ゴリアトは、
『ダビデが少年であるのを見て、あなどって言います。
「さあ来い。お前の肉を空の鳥や野の獣にくれてやろう。」』
ダビデも言います。
『お前は剣や槍や投げ槍でわたしに向かって来るが、
わたしはお前が挑戦したイスラエルの戦列の神、万軍の主の名によってお前に立ち向かう。
今日、主はお前をわたしの手に引き渡される。』
さてさて・・

一対一の対決

対決の結果はいかに
『ダビデは、袋に手を入れて小石を取り出すと、石投げひもを使って飛ばし、ペリシテ人の額を撃った。
石はペリシテ人の額に食い込み、彼はうつぶせに倒れた。
ダビデは石投げ紐と石一つでこのペリシテ人に勝ち、彼を撃ち殺した。』
有名な、ダビデの石パチンコ戦い。 『ダビデとゴリアト石投げひも戦い』 のシーンです。

一対一の対決

結果はダビデの知恵の勝利です




以上。戦いのシーンは、サムエル記上 17章
ゴリアテを倒した後のダビデを表現しているヴェロッキオ作 『若き日のダビデ』

大敵ぺリシテ人の兵士なる巨人・ゴリアトを踏みつけるダビデ。
ミケランジェロ作品『ダビデ像』の29年前に作成。 1475年作
更に・・・
ダビデは、才覚を表し・・・益々、民の信頼を受けます。
『ユダの人々は、(ダビデの住む)ヘブロンに来て、ダビデに油を注ぎ、ユダの家の王とした。』
サムエル記下 2章4節
あれよあれよ・・。と言う間 を重ね・・・
青年ダビデは、ユダ王国の王となります。
更に更に・・・
ダビデは、才覚を表し・・・益々、民の絶大なる信頼を受けます。
『イスラエルの全部族はヘブロンのダビデの元に来てこう言った。
「主はあなたに仰せになりました。
『我が民イスラエルを牧するのはあなただ。 あなたがイスラエルの王となる。』」
そして
『長老たちはダビデに油を注ぎ、イスラエルの王とした。』
サムエル記下 5章1~3節
あれよあれよ・・。と言う間 を重ね・・・
ユダ王国の王となったダビデは・・更に・・ユダ王国とイスラエル王国・2国の 『統一イスラエル王国の王』 となります。
次第に次第に・・
頭角を現し。 多大な戦いの勝利を収め。
『ダビデは次第に勢力を増し、万軍の神、主は彼と共におられた。』
ダビデの働きを聞き及んで・・
『ティルスの王ヒラムはダビデのもとに使節を派遣し・・・・彼らはダビデの王宮を建てた。』
ここまで来て・・・
とうとう・・
ダビデに、大きな転機が現れます。
最大のダビデの転機。

『悟る』

のです。
『ダビデは、主が彼をイスラエルの王としてゆるぎないものとされ、
主の民イスラエルのために彼の王権を高めてくださったことを

悟った

。』
サムエル記下 5章12節
悟りとは・・・
「隠されているもの、また自分の運命などについて、それと気づく。感づく。察知する。」 こと。 辞書が教えます。
ダビデも・・
ここまで来て

悟ります

。 自分の、『統一イスラエル王国の王としての運命』 を

悟ります

。それと気づき、感づき、察知しました。
そして・・
強い青年から脱皮して。 揺るぎない英雄に、武勇へと成長していきます。
キリスト教では・・・
神を知る体験がある とされます。
これは、初めの人アダムとエバの時代に神から離れた人類にもう一度神との交わりに入るときの 『霊的体験』 と説明されます。
三位一体の神の位格の一つ聖霊との交流 を意味する。 とされます。
いわゆる 『悟り』 です。
神の存在を信じるに至る際 の体験です。
聖書に記録される、イエスや初期クリスチャンらに倣って、神を体験すること。 です。
悟りを得た者は、一段上なる、信仰の飛躍を成します。 信仰による 「確信の世界観」 を獲得します。
キリスト然り。 釈迦然り。 一般信者然り。
ダビデ然り。
悟ったダビデは、飛躍的信仰の成長 を遂げます。
結果・・
悟りは、ダビデの人間的成長につながり・・・
一羊飼いが・・統一イスラエル王国王としての統治 を全う。
『ダビデは三十歳で王となり、四十年間王位にあった。
七年六か月の間ヘブロンでユダを、三十三年の間エルサレムでイスラエルとユダの全土を 統治した。』
サムエル記下 4種4~5節
以来・・
紀元前1010年:イスラエル統一国家建国~~現代に至るまで。
ダビデは、王の模範として、語り継がれています。
イスラエル統一国家初代王:『ダビデ王』
紀元前10世紀頃の第2代イスラエル王国の国王で、全イスラエルを統一。
エルサレムに都を定め、近隣諸国の征服併合をおこなうほか、すべての王の模範となる。
更に・・メシア(救世主)もこの系譜を継ぐものとされた人物。
大人物です。
そして・・
ミケランジェロは、『ダビデ像』を・・・
その顔に・・目に・・・・緊張の色を表しました。

これから戦闘に臨む姿 を描いている点が特徴的である。 と云われます。
ゴリアテを倒した後のダビデを表現しているヴェロッキオの先行作品とは異なり・・
左半身は、体重をかけずに足を外側へ差し出してややリラックスしている。
のに対し・・
右半身には

戦いの前の緊張感

が溢れる。
静脈の浮き上がった右手。 堅く踏みしめられた右足。
わずかによじらせている胴体。
緊張の色を表しながら・・・これから戦闘に臨む姿を描いている点が特徴的 である。
ダビデが、今まさに、攻撃を開始しようとしているのだという予感。 を観る者に与える。 と云われます。
これは・・
旧約聖書:「詩篇16章」
『主は右にいまし わたしは揺らぐことがありません。』
というダビデ自身の言葉とも照応する。 のです。
『悟った者の強さ』 をミケランジェロは表現しました。
意識的な選択と行為のはざまの瞬間を描写しているこの像は、・・
すなわち
『外敵を前にした共和国市民としての責任を問いかける象徴としての効果をもたなければならない。』 というのがミケランジェロの意図だった。 のだそうです。
すご~~い!! 納得! ガッテン!
『悟りは力である。』 『悟りは最大の武器である。』
以上。
今回の、聖書通読会の私の感想の一部でした。 長々と・・お粗末さまでした
皆様!
今日も良い一日でありますように