いよいよ結願の日です。最後の5ヶ所のお参りと少し四国のみちの寄り道があります。
高松の夜明けの気温は21℃、雨は上がりかけていたけれど屋島の中腹以上は雲(霧)に覆われて湿度はめちゃ高い。屋島の登り始めは太龍寺の山門の手前のような急な舗装道が続く、最も苦手な道の一つ。そこでこの暑さと湿気、いつもの倍くらい辛い登山になった。でも体調はすこぶる良くてこの悪天候の中昨年の記録より30秒遅いだけだった。宿を5時50分に出発して山門に6時58分に到着した。16時のバスに乗らないと帰れないからかなり余裕をもって出立した。
屋島寺の境内は一面靄に覆われている。早朝登山の地元の方に何人か出会ったがぼくが境内に入った時一人きりになった。ここではそういう記憶がないくらいだ。
お参りを終えて小学校のあたりまで下ったら男性の歩き遍路さんが登ってくる。おそらく昨日根香寺で会った人だと思う。あの時間に下ると屋島の手前まで普通に行けるはずだから。
屋島を7時18分に出発した、もちろん昨夜の雨でがけの道は下らない。登ってきた道を下って八栗へ向かう。
下りとはいえ暑さと湿気でいつも以上の疲労感、八栗の登り口の仁庵で休憩させてもらった。もちろんこの時間開いていなくて人もいなかったけれど軒下に腰かけるところがある。同宿のMさんにはぜひ立ち寄るようにアドバイスしたけれどうまくお接待してもらえたろうか。
屋島から77分、昨年より3分遅れで8時41分に八栗寺に到着した。この状況の中では上々の歩きだ。
八栗の境内にはもちろん歩き遍路さんの姿はない、車の人が二組ばかり、大型連休の前なので車の人も待機している人が多いのかもしれない。
仁庵で休んだので休みを入れず8時55分に出発、余裕を持たせた分おへんろ交流サロンでゆっくりできる。
八栗を下って国道に合流する少し手前のところで歩きの人を追い抜きそうになったが寸でのところで四国のみちの矢印を見て左折してしまった。塩竃神社の前を通る道、ぼくも一度歩いたことはあるけれど遠回りなので以後はそのまま直進する。男性か女性かも分からなかった。
八栗から61分、志度寺には9時57分に到着した。境内には車の人が三組ばかり、歩きの人はいない。
志度寺を10時30分に出発、67分で長尾寺に到着した。この時間もちろん歩き遍路さんには出会わなかった。
境内には車の人と地元の人が3組ばかり、どの札所でも大型連休を待ち構えているという雰囲気だ。
長尾寺を正午に出発した。長尾寺からは初めての四国のみちを行く。少し遠回りだけれど1時間近い余裕がある。
みどりの道を歩きました。所々に四国のみちの道標もありました。
四国のみちはとても歩きやすくていい感じのへんろ道だった。交流サロンまで55分かかっていつもより10分くらいの遠回りではあったけれど車が全く来ないというのはとてもいい。へんろ道も脇道が長くてあまり車は来ないけれど、それよりも雰囲気はいい感じ。時間の余裕があればまた歩くかもしれない。
交流サロンでは40分休ませてもらった。時間があったのでバッジももらうことにした、これで7個目。今日は9人来たそうだ。もちろん京都の男性、大阪の男性が名簿の上の方にあった。9人のうち何人山に登ったかと問うと、中年の女性一人だけが女体山を越えたという。こちらでも夜明け前の雨がひどかったから舗装道を勧めたが何が何でも行きたいという。こんな天気だから眺めもくそもあったものではないのに。いきなり境内に下りて山門もくぐらないのに。
お茶と水をいっぱい頂いて、塩もたっぷりなめて、出ているお菓子も全部頂いて体調十分で13時40分に出発した。
この32日間の最後の最後の区間は体調ばっちりで本気でしっかり歩いた。ベストタイが出てもおかしくないくらいの勢いで最後まで歩きとおすことができた、99分で88番大窪寺の山門前まできた。15時20分、まったく計画通り、16時のバスまでお参り、撮影、休憩と十分な余裕がある。
人が写っていない大窪寺の本堂の撮影はなかなかに難しい。境内には4組ほどの車の人がいた。
少し待って大師堂の撮影もうまくいった。時間の余裕があるから静かに待つことができた。
この後バス停に行ってコークで乾杯、あの刺激と甘みは沁みる。同じようにバスで帰るという男性が一人、ここまで出会わなかった。たぶん山から下りてきた?
2022年春遍路もこれにて完了、まあなんとか無事に歩ききることができて大満足です。
また明日から次に向けての準備が始まります。お遍路で一番大切なのは何か、適切な準備だと思う。初めてお遍路をする人の99%がそれができないまま四国に来る、今回もそのことを強く感じさせられました。