横屋の管理者、加藤さんはスペインの巡礼路サンチアゴデコンポステーラを歩かれました、夕食の後その時の写真をじっくり解説付きで楽しませてもらいました。アルベルゲと呼ばれる簡易宿泊施設が5㎞おきの町町にもれなくあって1000円前後で宿泊出来ます。ベッドとシャワーだけの相部屋大部屋、13時から受付が始まって早い者勝ち、溢れれば次の宿まで歩くことになる。予約のてきる宿もあるけれど値段は倍くらいになる。食事代を含めて1日3千円で行けるそうです。道中の風景は本当に四国と違います、町の中以外は舗装道はほとんどなく人工物も見当たらない、おそらく百年二百年前と変わらぬ風景がそこに広がっている。車が通ることもない、何から何まで四国と正反対、スペインを歩いた人が四国に来て何を感じるのだろう、失望することはないのだろうかと考えたりしました。加藤さんの言うには歩くことの楽しさやその本質は変わらないし、ここに来る外国の人も十分楽しんでいるとのことです。たしかにスペインの風景は自然たっぷりではあるけれど単調だと言えなくもない、海はないし山も川も池も森も見せてもらった写真の中にはなかった、海はゴールの10㎞先にはあってそこが本当の終着地ではあるようです。考えれば四国95%以上が舗装道だと言われるけれど、風景のバリエーションは何倍も多彩だしそれだけ味わいも深くなるのかもしれません。
15時37分、お遍路ハウス横屋に到着しました。まったくひどい天気で楽しめない1日でした。最高気温は10℃を超えていたようですが終始8m前後の強風、歩いていてこれだけ寒さが身にしみたことがあったでしょうか。しかも時折雨も降る、三角寺の下りでは案の定道を外してしまう、あまり口にはしないけど、今日は正直辛かった。
15時52分、毛利荘に到着しました。
青空屋さんの1㎞ほど手前から傘をさして青空屋さんの入口にあるベンチで15分ほど休んでいる時にはしっかりとした降りになったのですが、登り始めると弱まって25分ほどは傘をたためたのですが、後半の1時間15分はさしっぱなしになりました。杖として使えないので本当にハードでした。何度も息を整えるために小休止、どんな山でもこういう登り方はあまりしません。杖の存在は大きい、登山用のダブルのストックで下りてくる人とすれ違って、それはうらやましいことでした。山頂電波塔の少し手前で雨は上がったのですが、物凄い風でお山全部が唸り声をあげていました。恐らく風速15m以上、境内にはひとっこ一人いません、雲辺寺を終始独占することなど今までなかったことです。風が強すぎて休むこともままならず、お参りの後はすぐ下山、これも初めてのことでした。下山を始めると嘘のように風はおさまり雨もなし、64分で佐野郵便局まで落ちてきました。郵便局では市会議員選挙候補者から缶ビールのお接待、利益供与選挙違反にはなりません。4日連続お接待を頂いています。
今日出会った歩き遍路さんは20人、その内外国の人は1人でした。
ニュースでは寒い寒いと騒いでいたけれど、これが平年に近い数字、高松でも昨日は26℃の夏日、今日は10℃以上下がってようやく歩き易くなりました。1日中厚い雲に覆われましたが、これこそが本当のお遍路日和、昨日までの3日間は暑すぎました、おまけにPM2.5の数値も高くひどいものでした。地元の方やお遍路さんからも天気が良くて何よりですね、などと言われたけれど、ぼくは心の中ではとんでもないと嘆いていました。あの暑さの中で3日とも大変な山登り、調子が上がらなかったのも当然のことでした。今日はほとんど汗をかくこともなく快適そのものでした。
15時55分、一冨士旅館に到着しました。田尾さんのブログで見た通り本当にいいお宿です。文句なしのおすすめ宿です。でも雲辺寺手前の民宿岡田からここまで歩ける人は少ない。同宿の人はいませんでした。
今日出会った歩き遍路さんは26人、その内外国の人は6人でした。
15時56分、風のくぐるに到着しました。今日は宇多津駅まで歩くつもりだったのですが、坂出駅まで歩いて、善通寺まで電車に乗りました、五色台の登り下りでかなり疲労してしまい、郷照寺まで行くと完全に予定の電車に乗れなくなっていました。それでも明日の負担はあまり大きくありません。明日は山はないし距離も36㎞ほどです。
昨年ふれあいの里さかもとで、これが最後になるかもと言っていた竹下さんですが、今年も会いに来てくれました、お風呂から上がるとロビーにちょこんと腰かけて待っていてくれました、今日は車でぼくが回ってきたお寺をずっと回っていて白峯寺では惜しいところで入れ違いになったようです。ということで、宿まで会いに来てくれました、初めての逆うちなのでいろいろ心配してくれていたようです。1年ぶりに会ってちょっと肩の力が抜けてほっこりしました、
今日は根香寺の境内で5人、根香寺から白峯寺の間で5人、白峯寺の境内で1人、白峯寺から国分寺の間で4人、国分寺から天皇寺の間で1人、天皇寺の境内で2人、天皇寺を出たところで1人、合計19人と出会いました、そのうち外国の人は3人でした。この時期でこの地域だと納得のいく数字です、お話ができたのは白峯寺で会った男性だけ、2順目で茨城から来た人でした。
交流サロンから長尾寺までに出会った人は4人、その中では声をかけてくれた女性と少し立ち話、八十窪以外に宿はないからこの時間にここまで歩けるはずがないと思われたようです。サロンまでバスに乗るという中途半端なことをする人は滅多にいないですから。彼女は1国打ちで2巡目、今回は3月26日伊予三島から。3巡目も考えているそうです。長尾寺の境内では夫婦連れ、長尾寺から志度寺までは4人、内一人は東南アジア系、志度から八栗までは一人も出会いはなく、八栗寺の境内で4人、八栗から屋島では15人の外国人の歩きツアーに遭遇、ここまで来たかという感じです。全部歩くということではないでしょうが、ツアー以外の日本人は6人、屋島から一宮では5人と出会いました。屋島の登り口で道を外して20分ほどいたりきたりしたので一宮できららに泊まる人を待ち受けられませんでした。仁庵でも1時間近くまったりしたこともありますが。
17時10分、ゲストハウスそらうみに到着しました。今日出会った歩き遍路さんは40人、想定をかなり上回っています。
そらうみの宴会で日本酒をかなり頂いて本当に久しぶりに酔っぱらっています。宴会は7時から11時まで続いたのでした。
16時14分、民宿八十窪に到着しました。宿に到着するまで歩き遍路の人には一人も出会いませんでした。通しであればこの時期に結願するには2月下旬に発たねばならないから当然だとも言えますが、区切りの人も多いから一人くらいは会えてもおかしくない。同宿は6人、歩きの人は神戸から来た3回目の男性、4巡目は逆打ちを考えているそうです。5回の区切りで数年がかりで結願されたご夫婦は千葉県から。昨年秋交通事故で3ヶ月ほど入院された大女将は左足に補助器具を着けていますが、以前とほとんど変わらないくらい動き回っていますし口も達者です。
遍路荷物
ザック 757g
レインコート(簡易) 152g
納経帳3冊 1083g
線香、ろうそく 448g
納札 72g
三弘法お守り 23g
一円玉176個 195g
手帳 72g
英語の野宿場所案内 503g
スウェット上下 605g
肌着(上1,下2,靴下2) 345g
タオル 62g
ティッシュ 18g
携帯,デジカメ充電アダプタ 230g
歯磨,歯ブラシ 61g
爪切り、ライター 48g
ルーぺ 25g
電気シェーバー 130g
食塩 190g
マルチビタミン 22g
ペットボトル2本(空) 55g
歩数計 30g
計 5126g