WALKER’S 

歩く男の日日

22日目 (2) 松山中学校

2008-07-29 | 08年四国の旅
 浄瑠璃寺には冷水器が設置してある、喉を潤してしばし休憩、この時間来るのは初めてだけど、境内はすごく静か。900m先の八坂寺には9分で到着、もちろん同タイム、この距離ではこれ以上速く歩くことはできない。駐車場の横のベンチで5人の歩きと思われる人が食事をしている。今12時15分前、大宝寺の近くの宿からだとすれば、かなりいいペースで来ている、道後温泉まではあと13km、余裕でくつろいでいる感じだ。ぼくは休憩なしでまた900m先の別格9番文珠院に向かう、ため池の土手を逆打ちの人が歩いている、今日中に三坂峠を登れるのだろうか。と思っていたらあっという間に文珠院に到着、いつものようにニャンコが出迎えてくれる。納経所は髭の住職、ありがとうございました、と言うと「ありがとう」と返してくれた。これくらいの年齢になると、それくらいの余裕は出てくるということなのでしょう。納経所の前で荷物を整理していたらニャンコが納経所の中へ入っていく、すぐ奥さんが餌を持って出てきた、催促に行ったようだ、大師堂の下で3匹仲良く食事を始める。文珠院から48番西林寺までの3.5kmはどういうことか1分の遅れ、ここに来て疲れが溜まってきたのかもしれない、例年は朝の早い時間ということもあるのかもしれない。西林寺では若い男の人が休んでいた、荷物の大きさからして野宿遍路だろう、隣のベンチで休んだら向こうから声をかけてくれた「歩きですか」、はい、6回目で初めての108ヶ所です、と答える。彼は逆打ちの区切りで108ヶ所を巡っているそうです、3回目の今回は明日までということでした。三坂峠は明日になるから、今回は久万高原までということか。昨日は道後温泉に入ったけど、温泉ぐらいでは足の痛みは取れないと、盛んにふくらはぎをマッサージしている。5本指ソックスを履いている。荷物の重さを聞くと、テントは持たず、寝袋だけなので10kgぐらいという、賢明だけどそれでもかなりの負担になるようだ。やはり、これだけの距離を歩き続けようと思えば、ガイドブックのアドバイスを素直に受け入れて5kg以下の荷物にすべきということなのでしょう。「今日はどこまでですか」と聞かれたので、「次の浄土寺までです、あとは電車で松山市駅まで行って、坂の上の雲ミュージアムを見学するのです」と答える。司馬遼太郎の「坂の上の雲」については全く知らないようだった。
 浄土寺までは2年前から遍路道を行かず県道40号を直進している、少し近道になるし、遍路道の方は歩道がなくて道が細くしかも通勤の時間で車の往来が激しくすごく歩きにくいところがあった。この3kmも昨年より1分遅れ、やはり午前と午後の歩きは違うということか。1時46分に到着、お参りを終えて休みなしで近くの伊予鉄久米駅へ向かう。ここから電車で松山市駅まで行く、乗り物は使うけれど、また明日ここまで電車で戻ってくるので歩きはつながっていく。駅前のカプセルホテルが今日の宿になるけど、まだ2時17分、予定通り坂の上の雲ミュージアムへ向かう。ミュージアムは駅から1.4km、県庁のすぐ東側、城山の麓にある。県庁と市役所に挟まれたNTT四国の建物の前にある記念碑が目に留まる、「坊ちゃん」ゆかりの松山中学校がここにあった。坊ちゃん、ではなく夏目漱石が毎日ここに通っていた。

 22日目の歩行距離 34.4km
        歩行時間 5時間43分
        平均時速 6.02km
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