WALKER’S 

歩く男の日日

サウス・ランパート・ストリート・パレード

2010-05-09 | 日記
 NEW SOUNDS in BRASS 370曲の中で一番好きなアレンジは「サウス・ランパート・ストリート・パレード」(編曲岩井直溥)です。86年の最初の録音もいいけど、97年の25周年の再録音が秀逸。猪俣猛氏のドラムスが気持ちよくて何度聴き直したか判らないくらい。あのドラムに合わせて棒を振ると、そしてぴったり合うと、自分が音楽の一部なったような錯覚を味わうことができる。
 この曲は1936年に作曲されたデキシーランドジャズのスタンダードだけれど、吹奏楽以外のアレンジで聴いたことは一度もない。それが思いがけないところで耳にすることになった。一昨日、刑事コロンボの中でこの曲が流れてきた。犯人役のジャネットリーが昔の自分の映画を観ている。彼女は過去のミュージカルスターの役柄。そこで上映されている映画は「Walking My Baby Back Home」という作品で、それはジャネットリーが実際に主演したミュージカル映画で、このドラマの中の忘れられたスターが主演した作品として扱われている。昔このドラマを初めて見たとき、このドラマのために改めて古めかしく作られたものだろうと思っていたけど、実際に若々しいジャネットリーがタップダンスを踊っている。昔の作品をそのまま使っていると知ったときは、言葉もなかった。その映画から聞こえてきたのが「サウスランパート」だった。共演したドナルドオコンナー(「雨に歌えば」でジーンケリーの友人役で出演した)の歌声も聞こえる。