中露きょうから軍事演習 両首脳視察、蜜月アピール(産経新聞) - goo ニュース
中国が、南シナ海をめぐる対立を機にベトナムに対して恐喝まがいの武力行使を示唆する中、ロシアのプーチン大統領は上海を訪問し、中ロ協調をアピールしております。尖閣諸島周辺海域の東シナ海でも共同軍事演習も実施するそうですが、中国の軍事的台頭を前に、アジアは、第二次世界大戦後、最大の危機を迎えつつあります。
南シナ海での石油採掘めぐる対立が先鋭化する以前においては、中国は、ASEANの反中連合化を予防するためにか、ベトナムに対しては比較的友好的な態度で接してきました。しかしながら、この場に及んでは対中方針も一変し、今では、ベトナムは、中国に対して一歩も引かない強行姿勢を示しています。こうした中国の度重なる軍事的な威嚇を背景に、5月10日に開催されたASEAN首脳会議では、加盟国間で温度差はあるものの、対中批判を軸とした結束の強化が図られましたのです。フィリピンとの共闘を含むさらなる対中結束が視野に入るところですが、ベトナムは、軍事面においてはロシアと密接な関係にあることがネックとして指摘されてきました。ところが、危機にあるベトナムを無視するかのように、ロシアのプーチン大統領は中国を訪問しているのです。ロシア大統領の中国訪問は、ベトナムに対するメッセージでもあるのかもしれません。中国が、軍事力でベトナムの屈服させた場合、ロシアはそれを黙認するという…。それとも、プーチン大統領は、習主席に対して、ベトナムへの軍事的威嚇を止めるように牽制したのでしょうか。
暴力を信奉する国が弱小国を護るはずもなく、ロシアもまたベトナムを見捨て、軍事大国に成長した中国を協力相手として選択した公算は高いのではないかと思うのです。欧米諸国と対立を深めているウクライナ情勢を考慮すれば、中国との協力優先はあり得ることです。その一方で、日本国政府のみならず、アメリカ政府もまた中国を批判し、ベトナムに対する支持を表明しております。中国の脅威を背景に、ベトナム戦争以来の東南アジアの構図が大きく転換する可能性もあるのではないでしょうか。
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中国が、南シナ海をめぐる対立を機にベトナムに対して恐喝まがいの武力行使を示唆する中、ロシアのプーチン大統領は上海を訪問し、中ロ協調をアピールしております。尖閣諸島周辺海域の東シナ海でも共同軍事演習も実施するそうですが、中国の軍事的台頭を前に、アジアは、第二次世界大戦後、最大の危機を迎えつつあります。
南シナ海での石油採掘めぐる対立が先鋭化する以前においては、中国は、ASEANの反中連合化を予防するためにか、ベトナムに対しては比較的友好的な態度で接してきました。しかしながら、この場に及んでは対中方針も一変し、今では、ベトナムは、中国に対して一歩も引かない強行姿勢を示しています。こうした中国の度重なる軍事的な威嚇を背景に、5月10日に開催されたASEAN首脳会議では、加盟国間で温度差はあるものの、対中批判を軸とした結束の強化が図られましたのです。フィリピンとの共闘を含むさらなる対中結束が視野に入るところですが、ベトナムは、軍事面においてはロシアと密接な関係にあることがネックとして指摘されてきました。ところが、危機にあるベトナムを無視するかのように、ロシアのプーチン大統領は中国を訪問しているのです。ロシア大統領の中国訪問は、ベトナムに対するメッセージでもあるのかもしれません。中国が、軍事力でベトナムの屈服させた場合、ロシアはそれを黙認するという…。それとも、プーチン大統領は、習主席に対して、ベトナムへの軍事的威嚇を止めるように牽制したのでしょうか。
暴力を信奉する国が弱小国を護るはずもなく、ロシアもまたベトナムを見捨て、軍事大国に成長した中国を協力相手として選択した公算は高いのではないかと思うのです。欧米諸国と対立を深めているウクライナ情勢を考慮すれば、中国との協力優先はあり得ることです。その一方で、日本国政府のみならず、アメリカ政府もまた中国を批判し、ベトナムに対する支持を表明しております。中国の脅威を背景に、ベトナム戦争以来の東南アジアの構図が大きく転換する可能性もあるのではないでしょうか。
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