万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

首相の靖国参拝見送りに落胆するのは中国か?

2013年08月07日 15時37分08秒 | アジア
靖国参拝「受け入れず」=中国外務省(時事通信) - goo ニュース
 8月15日が迫る中、中国外務省は、”日本国の政治家は靖国神社に参拝するべきではない”と、早速、日本国を牽制しようとしております。報道によりますと、安倍首相はじめ閣僚の多くは、この日の靖国参拝は見送る意向とも伝えられていますが、もしかしますと、日本国側の参拝見送りで、最も落胆するのは、中国かもしれないと思うのです。

 首相の参拝を期待していた日本国民の多くもまた、残念な思いをいたしております。首相をはじめ、閣僚もまた、内心は不本意なことでしょう。アメリカも、中国への刺激を回避するために、靖国神社参拝には反対しているとも報じられており、日米同盟を考慮した結果、8月15日の参拝は見送らざるを得ないと判断したのかもしれません。その一方で、中国が、表向きの反対をよそに、靖国神社参拝を利用しようと手ぐすねを引いていたとしますと、参拝見送りは、必ずしもマイナス面ばかりとは言えないように思えます。何故ならば、中国国内では、国民の習政権、並びに、共産党一党独裁体制に対する不満が、現在、沸騰点に達しつつあるからです。江沢民政権以来、中国は、常套手段として、国民の不満を巧みに反日に逸らそうとしてきました。仮に、8月15日に、首相が靖国神社に参拝するとしますと、これを口実に、中国当局は、再度、激しい反日暴動を誘導し、国民の怒りを日本国に向かわせようとするかもしれません。あるいは、これをチャンスと、愛国を掲げて習主席が尖閣諸島への武力侵攻を敢行すれば、国民が拍手喝采して歓喜し、一気に人気を回復できると目論んでいるかもしれないのです。

 以上は、憶測に過ぎませんので、首相の靖国神社参拝見送りが吉と出るのか、凶と出るのか、今のところは判然とはしません。しかしながら、中国の密かなる野望を挫いた可能性も、否定できないように思うのです。

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コメント (8)
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