ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

どっちも正しい

2010年01月04日 23時39分36秒 | Weblog
昨日書いた、漫画喫茶で読んだ漫画の中に『かぶく者』という歌舞伎を
題材にした作品があって、まだ連載中ではあるものの、『芸』における
保守と革新というテーマを掲げていて興味深かったので、何となく思った事
などを書いてみようと思った次第です。

もう少し具体的に抜粋すると、歌舞伎は長年の伝統が磨き、高めてきた芸術で、
代々伝わる完成された『型』を継承するのが人の役目である、とする保守派と、
歌舞伎は本来大衆向けに生まれた娯楽であり、型も元々は当時の環境で客にとって
見栄えのする動作であり、役者も客を喜ばせるために居り、客は時代によって
変わるのならば完成など存在しえず、常に変化していくべきだとする革新派の
二派があって、それぞれの対立が水面下にあるという話。

歌舞伎という伝統芸能に限らず、多くの分野で、芸術か娯楽かという問題は
大きなテーマとなっているような気がする訳です。
映画や絵画、漫画に小説、音楽に演劇など、おおよそ『芸』の名を冠するものには
上記の問題がつきまとっていると思うのです。

更に大別するならば、芸の為に自分達を使うか、己を表現する為に芸を使うか、
他人を喜ばせる為に芸もしくは己を使うか、という事になりましょうか。
上から伝統芸能、芸術、娯楽と言われるそれらは、文化的なランクでは
全く同格ではないと言うのは、殆どの人が感じる所と思うのですが、個人的には
『どれも等しく正しい』というのが今の所の意見です。
資本主義的なものの考え方なのかも知れませんが、どれかの一方が別の一方に
敵対したり、貶めたりといった摩擦さえなければ、それで良いと思います。

何か良く分からない結論ですが。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする