誰が為の祭

今年はよく『○○周年』の売り文句を見かける気がする。
しかし、あれはさほど知らない人からすれば『まだやってたのかアレ』に
なるだろうし、ファンの人からすれば特に節目とか関係なく普通にいつも通り
購入したりするだろうから、どれほどの宣伝効果があるのか疑わしい。

作り手の方からすれば（出す日が決まっている関係で）いつも以上に厳しい
納期に追われたり、広告用の素材を用意したりで、かなりの大騒ぎになることが
予想されるが、それに見合う見返りが少なくともあるのか。それが分からない。

何周年かということの内容そのものよりも、お祭り的な話題性を持つために、
テレビのニュースなどで扱われ、それによって宣伝効果が得られるというのならば
多少は分かるが、内輪でいかにも予算が少なそうな面子とセットで半ば無理やり
お祝いのイベントを行うようなものは、ファンからしても正直あまり嬉しくない。

普通にこれまで出してきたもののダイジェスト画像を流して、メインスタッフと
会社からの感謝の言葉が添えてあれば十分ではなかろうかと思う。

○○年経って、良い方向に変化した所を称えるよりも、停滞したままの所の方を
あれやこれやと突っ込むことの方が往々にして多い印象もあるので、さらりと
あまり力を入れすぎずに流すくらいで行うのが良いと感じる。

添い寝状態

最近寝ている間によく足を虫にさされる。
部屋を改めても飛ぶ類の虫は無く、刺された跡と痒みの感じが違う所から
おそらくダニか南京虫の辺りと推測する。
しかしこれまで幾度となくダニとかに刺されてきたが、吸血前はもちろん、吸血後の
奴らすら見たことがない。いくら小さいとは言っても血を吸えば大きくなろうと
いうのに、これでは主に痒みに対しての恨みを晴らすことが出来ない。

さりとて、布団などをひっくり返したらぞろぞろ出てくる、というのも嫌だ。
窓を解放せず、クーラー主軸の季節となり、一時期しばしば見られた蚊は居なく
なったが、新たな敵の登場、といった感である。

虫と言えば、新居において今のところGの字の目撃例はない。（アパートの入り口で
アシダカグモに遭遇したことがあるので、居るには居ると思われる）

刺されて病気貰ったり、アレルギーでひどい目にあったり、激痛で目を覚まされたり、
知らないうちに屋台骨をボロボロに食われていたりとかがないだけ、余程平和と
言えるかも知れない。　本当は出来るだけ関わり合いになりたくないが。

それは力であるから

ウェブのニュースサイトばかりを見ているが、記事にしろ見出しにしろ
やたらに表現を盛っているのが気になる。
ちょっともめた程度なのに大炎上だとか、ちょっと涙した程度なのに号泣
とか、ついでに微妙に表現的にずれていたりする点も合わせて、もっと素直に
ありのまま伝えるのが良いのに、と思う。

元々ニュースの類は事実をただ伝えるだけの、透明で無機質で無感情の存在で
あって然るべきなのに、ニュースのまとめ系サイト等でまとめられた途端に
色やら味やらが勝手に足されてしまう印象である。
あくまで中立という立場を維持して、その上で面白おかしく、丸めて噛み砕いて
分かりやすく飲み込みやすくするという目的があって、それがはっきりと
表れているのならばまだ良いが、単に読み手の目をひいて、俗な欲心をすぐに
満たすような方向性のところが非常に多く感じる。

現実の会話でもそうであるが、話術の一環として"盛る"ことは、話を面白くする
引き換えとして話し手の信用を失うという諸刃の剣なので、まともな大人は
使わない。話を面白くする術は他にいくらでもあるが、失った信用を取り戻し
たり、信用を得る術は殆ど無いからである。

それはニュースサイトにおいても当てはまり、本来信用が重要な財産とも言うべき
それが自らの行いによって自己を食い潰しているという矛盾を引き起こしている。
あるいはもはや本来あるべき情報発信者としての維持すべき倫理や矜持などを
もとよりかなぐり捨てた"道化師"という自己認識の上で、既存の権威ある情報媒体
（新聞とか）を滑稽だと笑い飛ばすような立ち位置として運営している可能性もある。

いずれにしても、情報というものがウェブの隆盛によりひどく軽くなった感がある。
とはいえそれはあくまで相対的なものであって、個人の生活レベルでは特に変わりは
ない。なので、ウェブ上でなされているような調子で日常会話を行うと、上で書いた
ようにひどい目に遭うだろう。その場では笑いを取れても、裏では『信用ならないな』
と思われているのである。

言葉は身の丈に合わせて、知っていることは知っている限り、分かることは分かって
いる限りで、むやみに飾らない、盛らない、茶化さない、を心掛けたい。

野に生きる

自宅の最寄り駅には橋状の構造物（調べたらペデストリアンデッキというらしい）
があり、その一部、吊り橋状になった所のワイヤーの基部がちょうどいい具合の
高さのブロックになっている。
朝や昼間はそこに座って一服している人をよく見かけるが、夜になるとそこで
寝ている人も多い。今夜はついに全てのブロックが寝台と化していた。
人の往来がある程度あるのと、屋根がないことを除けば、確かに風はよく当たるし、
上を見れば空ばかりなので、存外快適なのかも知れない。

昔野宿をよくやっていた頃の経験からすると、屋根有りのベンチは確かに雨や夜露を
防げて快適そうに見えるが、往々にして近くに藪があり虫に悩まされることと、
人目から遮られた場所にあるので、盗難や襲撃等のリスクが高くなり、一人では
結構危険である。それを踏まえると、開放的な環境で野宿するのは意外に有効である
と言えよう。
ただ、朝になると結構ゴミが散乱しているので、それくらいは何とかして欲しい。

それにしても、会社に泊まることすらしなく（出来なく）なって久しいのに、野宿など
到底出来そうもない。家でも冷房が切れたら一時間もせずに目が覚めてしまうような、
軟弱この上ない状態なので、身一つで放り出されるような状況に陥った時のことを
考えると中々に恐ろしい。

満喫し通し

夏休み中の出来事。
散歩をしていると、スマホを手にした集団に出くわす。何かの行列かとも
思ったが、周りに店などない普通の道である。少し考えて何らかのスマホゲー
（多分ポケモンのアレ）ではなかろうかと思い至る。
それにしても炎天下の中、日陰もないような環境で、特に相互でやり取りもなく、
黙々とスマホを覗き込んでいる姿は、何とも不思議なものに見えた。
近隣の人が飲み物とか日傘を提供しても良いのではなかろうかとも思えたが、
どれくらいの時間、人が集まるものなのかも良く分からないので、どうなのだろう。

手持ちの携帯をスマホに替えて久しい（一応前に持っていた機種も初期のスマート
フォンであるが、携帯ショップのベテランっぽい人しか気付いてくれなかった）が、
まるで使いこなせておらず、ウェブやメール、電子書籍リーダー、後は天気予報と
たまにLINE程度の機能しか使っていない。
つまり、ゲームは入れていない。やったらやったで多分ハマるのだろうが、それならば
3DSで新しいゲームを買った方が良かろうとも思いつつ、未だにドラクエを買って
なかったりで、結局のところゲームに対しての意欲のようなものが薄らいでいるのかも
知れない。

時間を潰すだけならば、ウェブのニュース系の所を見たり、ウィキで適当な事柄を
調べたりすれば、十二分に事足りるし、何かしらの刺激をある程度の形を伴って欲しい
のであれば、面白そうな漫画を電子版で購入すれば良いのであるから、よほど
面白そうなゲームでなければわざわざスマホに入れる必要はないと感じている。

今見えている『面白そうなもの』に手を出していくだけでも、既に時間がいくらあっても
足りないような状態。　実に贅沢だ。

夏は無計画

休日の恒例行事となった散歩であるが、個人的には人の家の外観からその
家庭内を想像するのを専らの楽しみとしている。あまり良い趣味とは言えないが、
不審に思われない程度に続けていこうと思う。また、今住んでいる界隈は
それなりに生活感のある所で、路地などの細い道もかなり入り組んでおり、
そういった面でも歩き甲斐がある。

大体散歩のときはスマホを持たないようにしているが、それも散歩の気分を
盛り上げるためで、大雑把な目的地を決めてあとは気ままに道程を楽しむというのが
いつものパターンである。
目的地はスーパーが多いが、今回は『衛府の七忍』の最新巻を求めて少し遠くの
本屋を目指した。深夜まで営業しており、店内も通常本よりもアダルト系のグッズの
売り場面積の方がずっと広いという、Amazonの台頭に対してのある種の返答とも言う
ような、そんな書店である。

そんな環境なので、自転車でも持てば休日の散歩ライフもかなり充実するかも…と
思い、少しばかり調べてみたりもしたが、10年近く乗ってないというブランクと
近年の自転車を取り巻く交通ルール的な事情の変化に対しての不安の方が結局勝り、
何度目かの保留案件と相成った。

10年近く○○してない、といえば、新居に越した際に買った新しい冷蔵庫で
氷が作れるということに今更気が付く。前の家では冷蔵庫の冷凍機能は申し訳程度で
あった上に、早々に氷壁に閉ざされたため、冷凍庫に頼らない生活が板について
しまったためである。氷が作れれば適当な水道水も爽やかな冷水に変わるのだ。
これに昔買った保温タンブラーを合わせるとさらに快適さが増す。

ようやく夏を乗りこなし始めてきたという感じであるが、もうじき夏は終わりである。

自己満足的無計画

実は絶賛夏休み中。
始まる前にあれだけ威勢の良いことを言っていたが、結局大体家で過ごしている。
少し遠方まで散歩したり、街に買い物に行ったりする程度で、旅行などはまるで
していない。ただ、その分若干財布の紐は緩くなっているという、そんな状態。

家にいる時はいる時で、日がな呆けて過ごしている訳でもなく、苦手と感じていた
動物の描き方について勉強し直してみたり、気の向くまま（エロ絵を）描き散らして
みたりと、個人的には充実している。未だに犬猫に関しては顔すら何か怪しい程度の
腕前ではあるが。

動物の顔をいくつか描いてみて今更気が付いたのが、おおよそ頭蓋骨というものを
持つ生物において、耳の穴の大体の位置は目尻からの延長線上、もしくは顎の関節の
近くにあるということ。
例えば、いわゆる猫耳を描く際に、頭の上あたりに△△という感じで配するのは
間違いで、実際の耳同士の間隔は結構広く空いている。

元々ものを描く時には補助線を滅法やたらと引く性質なので、何かを、特に初めて
描く時にはどこにそういった"埋もれたライン"があるのかを探るのが癖になっている。
そうこうして見つけたそれが、色々なものに応用可能であると分かった時には、
ひとしおの喜びがある。初めのうちはそれを金科玉条のように振り回しているが、
ある程度以上上手くなると、実際はそうでもない法則だったことに気付くこともまま
あるが、それはそれで喜ばしい。

人間を描く際でも例えば鼠経溝のラインをまっすぐ延長した交点に○○がある
（面白いことに正面から見た場合でも真下から見た場合でも有効。当たり前？だが女性限定）
とか、そういう些細な、自己満足にも近しい気付きの積み重ねが、大袈裟に言うと
真理に近づいたような心地がして、それが絵を描いていて楽しいと思える要素の
一つだったりする。

（自己満足で終わらないために）残したり伝えたりせねば、とも思うが、夏休みをこんな
調子で過ごすくらいだから、どうなるのかは正直如何とも言い難い。

ムラのある流れ

先の休日に、近所の大型ショッピングモールに行った際、何度か
訪れているにもかかわらず一度も利用していなかったフードコートの広さと
充実っぷりにかなり驚く。

丁度小腹も空いていた頃合いだったので、適当な店で一品頼んで、周りの
色々な人を眺めて過ごす。フードコートはかようにオープンな所が良い。
家族から、独り身から、子供から老人まで本当に色々な人が集まってきている
印象で、スケッチブックでも持ってくればよかったと思う。

その足でふらりと家電屋に向かい、有機ELテレビが割と実用段階になったことを
そこで初めて知る。個人的な感覚では2010年くらいから時間の進みが緩慢
になった印象であったが、進んでいる所ではしっかり時間は進んでいるのだと、
少し安堵したような心地になる。　しかし、なぜテレビなのか。
4Kもそうだが、テレビ、特に民放程度の内容でこんなに高精細、高画質で観る
べきものがあるとはあまり思えない。PCやスマホを繋いで、動画の閲覧をする
ためのディスプレイして供するならばまだ分かるが、その用途としては随分
割高といえる。
ごく個人的な意見ではあるが、テレビは無駄に色々な機能やら何やらを搭載して、
無理やりお得感を出して、そのついでに値段を引き上げているような印象がある。

テレビも結構だが、PC用のディスプレイにも早く有機ELのものを普及させてほしい。
PC用のディスプレイも、デスクトップのPCが家庭において消えつつある現状に
あっては、需要の少ない存在になっていると言えるだろうが、家庭用途はそうでも
業務用として需要は依然十二分にある。値段は高止まりになるかも知れないが、
とにかくワンランク上のディスプレイで趣味に興じたいと願ってやまない。

今使っているサブディスプレイが死亡するまでには間に合って欲しい。

だらだら

祝日などの関係で休日が一日増えた場合、初日の半分以上を寝て過ごしてしまう
ことが増えた。その週に特に根を詰めた訳でもないのに、猛烈な眠気に襲われ、
夢すら見ない程度に眠りこけてしまう。普段の睡眠が明らかに足りていないのか、
気付かないうちに心身を擦り減らしていたのか、夏だからなのか、その辺りは
良く分からないが、気力ややる気の充実している人が羨ましい限りで、分けて
欲しいと思ってやまない。

眠気に襲われたり、腹痛に見舞われたりで、家からあまり離れられない状態では
あったが、さりとて本当に何もしないまま休日を過ごすのも癪なので、毛布など
大物の洗濯をしたり、散髪したりして、言い訳程度の結果を残す。
部屋に居ながらであっても掃除であったり、神羅万象のカード整理であったり、
通販で物を買ったり、ゲームをしたり等、出来ることはある。
本当は何かを作ることにも手を出したいが、その気力が無い。というかその気力が
何としても欲しい。気力を養う方法があるのならば是非とも試したい。

何か生活の中において悪根とも言うべきものがあって、それを絶てば良いのだろうか。
生活の中に不安定性をもたらす異物を敢えて持ち込み、緊張感を与えれば良いのだろうか。
気が付けばダラダラしてばかりだ。

無計画人間

ありがたく夏休みを取得できそうな勢いであるが、その期間何をするかの予定が
まるでない。世間的にも夏休みやらお盆休みやらで、巷にもすでに観光客と思しき
人達が増えてきているから、おおよその観光地はろくに宿も取れないくらいの
状態である可能性が高い。そういった面倒を押しのけてでもしたいのだという、
欲求や目的を見つけるのがまずは当面の課題である。
なければ家でダラダラするのみである。

家から出ないにしても、例えば積みに積んだプラモをどうにかするとか、造形に
手を出してみるとか、絵の基礎からやり直してみるとか、出来ることはいくら
でもあるはずである。ちょっと大掛かりな掃除をするとか、布団代わりの毛布や
半纏をあらかた洗濯して干すとか、そういうのでもいけそうだ。

実際に今すぐに休みに入る訳ではないので、それまでの間に計画を練るだけ
練っておこう。いつもの調子で行くならば、3割実行できれば御の字なので、
いくらか盛り気味で。