予告していたアニメの感想について。
あの手のアニメのそれに限らず、ヒロインと言うか、女性はやたらに
『寂しさ』や『孤独』に対して特別な感情を持っているように思われる。
ある程度孤独やそれに付随する寂しさなどを忌むのは、社会的な生活が
不可欠な人間にとって痛みに近い本能的なシグナルであり、自然な事だ。
しかし、上記の人達は時に自分の孤独を癒す為に他人を孤独に陥れる事を
特に深く考えず行ってしまうように思える。独善的と言うか、一人合点
していると言うか、『お互いに孤独を深めていくようだし、ここで
終わりにしよう』とか、相手の気持ちも考えずに言ってのけたりする
(アニメや漫画では特に多い)ので、少しはこっちの事も考えてくれ、と
思ったりする。結局他人を孤独に陥れた事で、自分が罪の意識に苛まれ、
結果孤独となるのなら、何で別の選択肢を取らないのか、もしくは
孤独を受け入れ、しかし強く生きようと思わないのか。
アニメ自体は面白かったのだけど、個人的にそこがちょっとだけ鼻についた。
結局奇跡に近い事が起きてしまったり、『夢を持ち続ける事が大事なんだよ』
とかの言葉でしめていたりと最後が投げやりな気もしたけど、それが
若々しい感じがして良いと言えなくも無い…かも。
『思い続ける事が大事』とか『明日は昨日より良い日』とか『自分を信じろ』
とかの一般的にポジティブとされる言葉を最後のしめに使うと、
非常に投げやりになってしまう事がよく分かった。
『さくらの唄』ではそれが実に話の雰囲気にあっていたと、昔友人が
絶賛していたのを思い出した。
こういった言葉は悪人が使うのに限る。『からくりサーカス』の
フェイスレス司令がやっていたように。現実世界だったら上記のような
言葉を他人からかけられた時、八割以上が“お前が言うな”となる
気がするし、むしろその方がリアルだ。
ぼくも割と考えなしに他人にポジティブな一般論を投げかける事が多いですが、
今後気をつけようと思います。