出したら残る時代

ふと思い出す中学生くらいの時のこと。かの頃には今考えても絶妙と
言うべきセンスを誇る人達が一定数いたのだが、彼らのその異才は
今なお健在なのだろうか。
こういった現象は、自身が中学生だった頃に特別に起こっていた訳ではなく、
あらゆる場所で、あらゆる時期に起こり得るものであろうから、今もどこかで
天地をひっくり返すような、ネジの飛んだ面白おかしいセンスやら異才が
発揮されているはずである。

昔であれば、それは記録も発信などもされず、当事者の記憶に埋もれるばかりで
あったが、今は発信も記録もごく当たり前に、手軽にできるご時世であるから
かかる異才も多く発見されて然るべきであると考える。

個人的にそういった方面にアンテナを張っている訳ではないので、あまり良くは
分からないが、あまりはっちゃけた人を見かけない職場の若手を見るにつけ、
実際の所はどうなのか分からなくなってくる。
熱い思いがあっても、発信も記録もそれなりに、普通になされるものであり、
出せば出したですぐに取られて中古品になるから、過剰に自己アピールなどせずに、
内に秘めておく、という考えによるものなのかも知れぬ。

徐々に絞る

夏の終わりの独特の風情は、昼も夜も、屋内からでも感じられるもので
あったが、最近はどうにも休日になると気力が失せて寝てばかりとなり、
かかる風情も大して味わえないでいる。

何かにつけて面倒事を先送りにして、周りを見ないようにして無心に
突っ走ってきた感があるが、こんな生活がいつまでも続く訳はなく、
どこかでツケ払いをしていかねばならぬ。
毎週初めはいつもこんなことばかりを考えているのだから、気力の
失せるのもむべなりと言う話である。
もう少し適当でも良かったはずが、いつの間にこうなった。

不思議なモチーフ

趣味でエロ絵を描いていて、当然女性も描けば男性（背景）も描き、
いきおい双方の局部も描くという流れになるのであるが、存外男の方の
局部をカッコよく、しかもあらゆる角度から、となると難しいことに気付く。

手前の股座についているものでも見ればよろしかろう、という意見の方も
居られるかも知れないが、あんな外に張り出している物体でも、見える角度は
狭く、ついでに大体天地逆という面倒臭さのために、モチーフとしては思いの外
使い辛い。例えば自分の手を見て描く、という感覚ではなく足を見て描くような
それに近いと言えば伝わるだろうか。

ただそれも一応鏡やスマホで解決する問題ではあり、猛者はおそらくそういった
方法で描いているものと思わるが、個人的には自分のブツを撮影したり、鏡に
映して云々というのは精神的抵抗がどうにも働いてしまって実行できない。
おそらくこういう所で踏み込めるかどうかが、作家としての素質に関わっていると
思われ、己のヘタレさを痛感する所でもある。
一応の代案として、粘土をこねてブツを作成することで、モチーフとして活用しつつ、
ついでに作成する過程で造形的な構造把握も行うということはやっている。

しかし絵とはパーツだけ描ければよいというものではなく、パーツが描けたら今度は
それの付いている場所やらバランスやらが芋づる式に気になり出すため、股間を
中心に気が付いたら全身像が出来上がっていてもおかしくない状況。
と言うかZ-brushで女性の局部（資料）を作った時はなんやかんやで足先から胴体
くらいまで拡張されていたから、単に素材の壁に阻まれているだけの可能性が高い。

妙に思うかも知れないが、男性のブツを描いている時、意外にも男の絵を描いている
という認識は薄れ、至って中性的なオブジェクトを描いているような心地にとらわれる。
これはあくまで個人的な感覚だが、何とも不思議な気分。

何事もなし

もうじき恐怖の健康診断なので、無駄と知りつつも動画サイトで目のストレッチ
的なものをやっている今日この頃。ちなみにこの歳になって初めて並行法というものを
身に付けることが出来た。
その他の節制や運動などは特にしておらず、籠りきりの生活も相当に長いので、多分
今年は何かしら引っ掛かりそうな予感。言うまでもなく言い訳不可能なので、何が来ても
粛々と受け入れる所存。

緊急事態宣言下であることを毎度忘れそうになる生活（毎日普通に出勤）を
送っているが、日々の通勤で、この日は人出が少なく、この日は多いというような
傾向がみられることに気付く。大体月曜は少なめで、火曜は多い。
時差出勤とか交代勤務とかその関係と思われるが、いつも変わらない日常にいささかの
変化が生じたような心地になる。
かくして夏を振り返ると、去年と並んで記憶にまるで残らない虚無とも言える
ものであった。実際まだ夏は終わっていないが、それこそいつぞやの台風クラスの
出来事でもない限りは記憶に残らないだろう。さりとて災害が起こっても困るが。
ある意味無事なればこその虚無で、それは案外有難いものなのかも知れぬ。

投げっ放し癖

最近ゲームをやってて思ったのが、ストーリーの展開上出てくる様々な
舞台装置と言うか物事の設定とかは割と適当でもあまり気にならないが、
実際にどう話が転がっていくのかについては説明や納得感が必要という点。

設定とか、その世界観に特有のものは結局のところ説明し切れるものではなく、
最終的にはファンタジーの壁にぶつかるので、それならばいっそのこと
何だかそれらしいものに終始してしまっても良いと感じる。
ただ、物語を転がしていくのは往々にして人と人との感情なり立場なりの
しがらみや克己であり、不可抗力としての災害や歴史的うねりや超自然的現象が
あるにせよ、見る側をしてどうなる類のものなのか想像し得る範囲に収まって
いないと、見終わった後に『で、結局何だったの』という感想にしか行きつかない。

世間的には大ヒットであった『エヴァンゲリオン』が、個人的には何か納得
しかねる評価である理由もこれで、全部を全部説明してもらう必要はないし、
用語とかを簡単にして欲しいという事でもないが、見終わった後に狐に
つままれたような、おかしな夢を見ていたような、妙に腑に落ちない感覚は、
大衆ヒットを狙う作品ではあまり良くないのではないかと思ってやまない。

派手さはまるでない

発売からしばらく経ったはずなのに、置いてある店をまだ一件しか知らない
『ガオロード』であるが、かようなご時世なので行動範囲が狭くなっていたり、
他にも出ているはずなのに見かけないものも結構あるので、気長に構えて
いくこととする。一番初めの引きは神懸っていたが、普通にちまちま買っている
ものに関してはいつも通りのどうしようもない引きの悪さで、少しばかり
ほっとしたような気持ちになる。

そして話は変わり、最近あまり大きめの買い物をしていないことに気付く。
とは言え、大体毎月フィギュアを買っているような状態であるため、着実に
財布にダメージが入っているのは確か。この場合は物を手に入れるための
買い物ではなく、買ったという実感を得るための買い物というのが正しいかも
知れない。癖になると間違いなく破産する類のアレである。
何だか折に触れて買い物していない旨の事を書いているような気がしないでも
ないが、買ったものが長持ちしているのは良い事なので、必要に迫られたり、
生活を向上させ得るような物でない限りは無闇に手を出すべきではないのかも
知れない。
とりあえずAmazonを一頻り眺めてみて、めぼしいものがあるかどうかだけ
確認しておけば、まずは十分であろう。

体は夏を知っている

雨が続くと、家に帰っても傘を開いて干しておくことを忘れて臭くしてしまう
今日この頃。雨で湿気た靴を強制乾燥させる時の匂いとも近いそれは、個人的な
新たなる夏の風物詩となり得るか。
ともあれ、かような天候が続くためか、湿気は高いながらも気温は随分と下がり、
いくらか過ごし易くはなった。ただ、朝の電車で空調がなぜか生暖かい風をしばらくの
間送り続け、おそらくその場にいた乗客の多くが怪訝に感じるという珍事もあった。

おそらく28℃の冷房設定だったのが、気温が27℃を割ったために温風を吐き出したの
だと思われる。そう考えると、夏の27℃は少しばかり肌寒いくらいで25℃を割ると
寒くて仕方がない程であるが、冬の27℃は暑過ぎてやってられず、25℃でも結構暑い
というように、季節と人間の感覚というものはごく狭い温度の間で大きく揺れるもの
なのだとしみじみ感じる。

インドア生活も続けて久しく、夏休みもましてや夏祭りのようなイベントもない身空で、
今が夏であるという実感すら乏しくなりつつあるが、こういう涼しい日が続くと、
絶妙に感覚が狂うので、早いところ夏らしい天気に戻って欲しいと願ってやまない。

雨ばかり

土日ともにずっと雨だと思い、それならばと土曜に洗濯機を回したが、
結局ここ大阪では日曜にまとまった雨は降らなかったようで、安堵したような
残念なような、何とも言えない気持ちになる。
しかしながら、来週の天気予報を見るとまだしばらく雨が続きそうな見通しなので、
今回の籠城でかなり減った物資を会社帰りなどに補給しておきたい。
見れば気温も結構下がっていて、そこは有り難い限りではあるが、どうせ湿度が
高過ぎて快適とは程遠い状態であろうから、クーラーはいつも通り回すこととする。

世間的にはお盆休み明けであろうが、来週からまたどうなるのか、とにかく
色々と油断が出来ない。
世間ではかかる状況に対して、色々警鐘を鳴らすも狼少年状態で、一部の市井の人々は
そこに対する不信や憂さを晴らすべく、石を投げる相手を血眼で探しているような、
ちょっとした地獄絵図が展開されているように見え、今や仕事が心の安住の地と
なっている節がある。
まあ、リアルな他人からではなく、ネガティブな情報ばかり並ぶネットからしか
外界の情報を得ていないという状況が、負の連鎖を生んでいる可能性は否めないが、
ともかくその辺りも含めて仕事がオアシスになっている状態。
なればこそテレワークできたら本当に言うこと無しなのであるが。

戻るも進むも

気を抜くとすぐに昼夜逆転の生活に傾いてしまい、連休でも結局
その傾向は正すこと叶わず、休み明けの今週もそれを引き摺ることとなる。
寝る姿勢を変えたこともあり、とにかくなかなか寝付けず、
ようやく寝入ったかと思ったらもう朝だったというような、そんな生活。
寝不足と腰痛が秤にかかっているという、なかなかに迷う選択。できれば
どちらも御免被りたいが、そうも言っていられないのが悲しいところ。
とりあえず痛いのは嫌なのと、多少の慣れがあるので睡眠不足の方を
しぶしぶ選択するという状況。生活リズムを改めるのが最良ではあるが、
それにはもう少し時間がかかりそうである。今しばらく耐えるのみ。

話は変わり、世間は夏休みという事で、通勤の途中でも道行く人は随分と
少ない印象ではある。ただ、緊急事態宣言が出ているにしては緩い雰囲気で、
普通に行楽目的と思しき家族連れを見かけるので、良く言えば以前の雰囲気の
夏休みに戻りつつあると言えなくもない。
いずれにしても、この夏は盆もテレワークもない、個人的にはよりいつも
通りに近い夏である。

堅実なれど確かならず

近所のスーパーで大量入荷されていた『鬼滅の刃』シール付きのお菓子が、数日で
全て捌けていたのを見るにつけ、件の作品の人気が未だ健在なのを思い知る。
と言うか、あれを買っているのはやはり子供が大半なのだろうか。だとすれば、
夏休みという時期的なものもあるかも知れない。アイスを食べ過ぎた後のチョコ
ウエハースの美味さもまた格別で、ココア味というのも実に狙いすました感がある。

という訳で『ガオロード』の最新弾がようやく発売され、キャラクターももはや
定番の青肌悪魔娘に、触手系ボスに勝気な女騎士の組み合わせ等の、趣味と言うか
性癖を歪めるいつもの面々で何だか安心する。
とは言え、依然として横長のレイアウトがやや持て余し気味だったり、ストーリーや
主人公の目的がパッとしなかったりと、一口に言ってちょっと大人しい印象。
昨今少し落ち着きを見せつつあるおまけ付き菓子の界隈ではあるが、さりとて未だ
乱世であることに変わりはなく、そのような状況下にあってはいささか不安が残ると
言わざるを得ない。もう少しあざとさやはっちゃけ感があっても良いのでは、と思う。

次に出るのは冬で、随分先の話であるが、そこでどうなるのか。
打ち切りという最悪の事態も覚悟の上で、それまでは最新弾をとにかく集めつつ
楽しみに待つこととする。